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巨大古墳で感じる悠久の時の流れ、埼玉県「さきたま古墳公園」
古代日本の豪族が作ったとされる巨大なお墓「古墳」。埼玉県の埼玉古墳公園は、そんな古墳を利用した自然公園です。雄大でのどかな古墳を眺めれば、悠久の時の流れを感じることができるでしょう。Googleのストリートビューとともに紹介します。
日本国内には、およそ161,560個の古墳があります。古墳とは、古代日本で作られた、豪族の墳墓のこと。
大小様々な規模のものが存在し、最大の古墳と言われる大阪府堺市の仁徳天皇陵は、なんと約47万平方メートルもの広さを持ちます。また種類も様々です。円形や四角形の古墳、2つが組み合わさった前方後円墳など、時代や地域によって形にも特徴があります。
中には古墳が密集している地域もあり、そこでかつて文明が栄えていたことを私たちに教えてくれます。埼玉県「さきたま古墳公園」もそんな古墳の密集地のひとつ。現在は古墳の遺構を利用した古墳公園として愛されているスポットです。今回は、Googleのストリートビューで、「さきたま古墳公園」を探索してみます。
二子山古墳
二子山(ふたごやま)古墳は、公園内の古墳のなかでは、唯一周囲が濠(ほり)で囲まれている古墳です。そのため、残念ながら中に足を踏み入れることはできません。ただし園内で最大の古墳であるため、遠くからでもその雄大で美しい丘陵を眺めることができます。
埋葬者は不明ですが、非常に大規模であること、周囲から多数の円筒埴輪(※1)が発見されていることから、かなりの有力者の墓であると考えられます。6世紀前半ごろに作られたとされています。
※1:埴輪(はにわ)……人や馬などを形どった素焼きの焼き物。埋葬品として用いられた。
現在、古墳への浸食を防ぐために濠の水を抜き埋め立て、空堀にするための工事が進められています。
丸墓山古墳
丸墓山(まるはかやま)古墳は、二子山古墳とは異なり円形をしています。
16世紀にはここに陣が敷かれ、当地に存在した忍城(おしじょう)を攻めるための拠点となりました。城の周囲を水で囲んだいわゆる「忍城攻め」は、日本の歴史ファンによく知られています。
画面左に伸びる道路は、忍城攻めの際に作られた堤防「石田堤」の名残。丸墓山古墳は、時代を越えた歴史の舞台なのです。
丸墓山古墳の頂上からの眺めです。
丸墓山古墳は、日本最大規模の円墳として知られているだけでなく、実際に上ることが出来る大型古墳としても有名です。ちなみに埼玉県にある大型古墳で上ることが出来るものは、同じ公園内にある、稲荷山古墳と丸墓山古墳だけです。
稲荷山古墳
稲荷山鉄剣をはじめ数多くの出土品が発掘された、考古学的にも非常に重要と考えられている古墳です。この古墳から発掘された出土品は「武蔵埼玉(さきたま)稲荷山古墳出土品」として国宝に指定されています。埼玉古墳群のなかでは一番古く、5世紀後半に作られたと考えられているようです。
残念なことに、浸食により前方の一部が失われてしまっています。
大型の前方後円墳なので、歩くだけでも爽快です。方墳の中心線を延長していくと、その先には富士山があるそうです。富士山は、この時代から神聖な山として信仰の対象であったのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか。さきたま古墳公園の魅力が伝わったでしょうか。
今回は代表的な3つの古墳を紹介しましたが、さきたま古墳公園には他に6つの古墳があります。また、公園内には出土品の鑑賞が出来る博物館もありますので、あとはみなさんが実際に足を運んで、その目で確認してみてください。
Information
さきたま古墳公園
住所:埼玉県行田市佐間
営業時間:-
定休日:-
Wi-Fi環境:無し
クレジットカードの有無と種類:-
言語対応レベル:なし
他言語メニューの有無:なし
最寄り駅:JR「行田」駅、秩父鉄道「行田市駅」
アクセス:
行田駅東口から市内循環バス(観光拠点循環コース)に約15分乗り、埼玉古墳公園前で下車後徒歩約2分
行田市駅から市内循環バス(観光拠点循環コース)に約21分乗り、埼玉古墳公園前で下車後徒歩約2分
価格帯:無料
宗教情報:-
電話番号:048-559-1111
公式HP:さきたま古墳公園
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