映画『国宝』のロケ地はここ!聖地巡礼スポット10選(ネタバレあり)
大ヒット映画『国宝』の聖地巡礼スポットをご紹介。吉沢亮と横浜流星が共演する本作の舞台となった、京都・大阪・兵庫など関西のロケ地を10選ピックアップしました。映画の世界を追体験したいファン必見です。
大ヒット映画『国宝』の聖地巡礼スポットはどこ?
映画『国宝』は、吉沢亮と横浜流星が主演し、日本の伝統芸能「歌舞伎」を題材にした作品。
役者たちの圧巻の演技から生まれた名場面の数々が、日本で興行収入100億円を超える大ヒットを記録しました。本作の撮影は、ほとんどが関西地方で行われており、聖地巡礼の難易度も高くありません。映画ファンなら、一度は劇中の名シーンを巡り、その感動を追体験したいと思うはずです。
本記事では、映画『国宝』のロケ地となった、ファン必見の聖地巡礼スポット10選をご紹介します!
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Table of Contents
- 映画『国宝』は伝統芸能と映画が融合した傑作
- 『国宝』に登場する歌舞伎の劇場4選
- 喜久雄の人生を彩る重要なロケ地4選
- 歌舞伎演目の物語舞台2選
- 最後に
映画『国宝』は伝統芸能と映画が融合した傑作

画像提供: PRTIMES ©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
吉田修一氏の同名小説を原作に、李相日(リ・サンイル)監督がメガホンをとった映画『国宝』。ヤクザの家に生まれながらも、天賦の才により歌舞伎の世界へ飛び込んだ主人公・立花喜久雄(吉沢亮)。そこで出会った友であり、ライバルである俊介(横浜流星)と、天賦の才や血筋といった複雑な感情を絡ませながら、波瀾万丈な人生を歩んでいく50年間を描いています。
ミステリアスで絢爛豪華な歌舞伎の世界を舞台に、迫力あるストーリーが展開される本作は、2025年9月時点で興行収入130億円を突破。2025年公開の実写映画で最高の興行成績を記録し、今後は10月には台湾など、海外での上映が予定されています。
『国宝』に登場する歌舞伎の劇場4選
映画『国宝』には、一度見たら忘れられない印象的なシーンが多数あります。中でも、多くの場面の舞台となった「劇場」と「楽屋」を巡ってみましょう。
1. 出石永楽館

画像提供:PIXTA
兵庫県北部にある豊岡市の「出石永楽館」は、関西で最も古い芝居小屋です。1901年に開館して以来、今も不定期に歌舞伎やコンサート、落語などの公演が行われています。公演や貸切がない日には、館内を見学することができます。
劇中では、喜久雄と俊介が成長後に「二人藤娘」を上演する場所として登場。楽屋のシーンもここで撮影されました。
2. 劇中の「浪花座」は京都「先斗町歌舞練場」

画像提供:PIXTA
花井家に引き取られた喜久雄が初めて「浪花座」の楽屋に足を踏み入れるシーン。劇中の浪花座は架空ですが、ロケに使われたのは京都の有名な「先斗町歌舞練場」です。一方、楽屋の内部は「上七軒歌舞練場」で撮影されました。
先斗町歌舞練場は、京都の「花街」で知られる五花街の一つ、先斗町にある演芸会場です。毎年5月1日から24日にかけて行われる「鴨川をどり」が有名。華やかな衣装をまとった芸妓や舞妓による日本舞踊は、日本の伝統芸能が好きな方には必見の公演です。
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3. 南座

画像提供:PIXTA
祇園に入ると、まず目を引く豪華絢爛な建物が、歌舞伎の聖地「南座」です。江戸時代から続く日本最古の劇場で、幾度かの改修を経て現代的な劇場に生まれ変わりました。
劇中では、喜久雄と俊介が人生で初めての大舞台「二人道成寺」に挑む場所として登場します。歌舞伎役者にとって、南座の舞台に立つことは大きな名誉であり、人生における一つの到達点と言えるでしょう。
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4. 劇中の「日乃本座」はびわ湖大津館

画像提供:PIXTA
劇中後半に何度も登場する「日乃本座」も架空の劇場です。実際の撮影場所は、滋賀県にある旧琵琶湖ホテル本館、現在の「びわ湖大津館」です。建物の外観が、東京の銀座にある歌舞伎座と同じ会社によって設計されたため、雰囲気が似ていることから撮影地に選ばれたそうです。
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喜久雄の人生を彩る重要なロケ地4選
喜久雄の50年間の人生を描いたこの映画には、数々の重要な場面があります。その一部をまとめてみました。
5. 父親の復讐を誓うシーン 舞鶴「水無月神社・吉原入江」

劇中、喜久雄の父親がヤクザの抗争で亡くなり、喜久雄が復讐を誓うシーン。田舎の神社や橋の下で復讐を企てる場面は、舞鶴市の「水無月神社」と「吉原入江」で撮影されました。
吉原地区は、昭和の面影が色濃く残る漁師町で、江戸時代から続く水路と漁船が立ち並ぶ風景は「日本のベニス」とも呼ばれ、海外からの観光客も多く訪れます。
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6. 喜久雄と俊介が青年期を過ごした鉄橋「玉手橋」

画像提供:PIXTA
花井家に引き取られた喜久雄が俊介と一緒に通学する道。二人が青春時代を過ごした河川敷や、吊り橋の上で稽古をするシーンなど、思い出の場所として描かれています。
この吊り橋は、大阪府柏原市石川町・玉手町~藤井寺市道明寺にある「玉手橋」です。1928年に架けられた約100年の歴史を持つ橋で、特徴的な外観は今も人々の生活道路として使われています。
7. 襲名披露のパレード「今宮神社参道」

画像提供:PIXTA
喜久雄が三代目花井半二郎を、二代目花井半二郎(渡辺謙)が花井白虎を襲名し、人力車に乗って観客の声援に応えるパレードの場面は、京都の「今宮神社」東門で撮影されました。古都の風情が残るこの場所は、時代劇のロケ地としてもよく使われます。
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8. 喜久雄が赤い衣装で一人舞う「ホテルいとう」

画像提供:agoda
「とある事件」で歌舞伎界を追放され、どん底に落ちた喜久雄が、生計を立てるために地方巡業をするシーン。客に因縁をつけられ殴られた後、ボロボロの舞踊衣装と崩れた化粧のまま屋上で一人舞い踊る姿が描かれています。
絶望の中でも踊り続ける喜久雄の「どこ見てたんやろな...」という名台詞とともに、予告編でも使われたこの印象的なシーンは、和歌山県岩出市にある「ホテルいとう」で撮影されました。昭和の雰囲気が漂うこのホテルは、この名場面で一躍脚光を浴びました。
歌舞伎演目の物語舞台2選
劇中には、「積恋雪関扉」「連獅子」「藤娘」「二人道成寺」「曽根崎心中」「鷺娘」といった有名な歌舞伎演目が登場します。中には架空のものもありますが、ここでは実在する演目の舞台となった場所を2つご紹介します。
9. 娘道成寺

画像提供:PIXTA
劇中に何度も登場する歌舞伎演目『娘道成寺』は、歌舞伎界でも非常に有名な演目です。豪華な着物を身につけ、1時間以上踊り続けるため、高度な技術と体力が必要とされます。
作品のタイトルにもなっている「道成寺」は、和歌山県にある古刹で、安珍・清姫の悲恋物語の舞台として知られています。
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10. 曽根崎心中

画像提供:PIXTA
歌舞伎演目『曽根崎心中』は、徳兵衛とお初の悲しい恋物語を描いた作品です。金銭トラブルに巻き込まれ、名誉を傷つけられた二人は、露天神の森で心中することで互いの愛と潔白を証明しようとします。
曽根崎は、現在の大阪・梅田の最も賑やかな地域です。物語の舞台となった「露天神社」には、徳兵衛とお初の像があり、地元では「お初天神」と呼ばれ親しまれています。この物語が、いかに大阪の人々に深く根付いているかがわかります。
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最後に
映画『国宝』は、3時間近い上映時間で、歌舞伎に馴染みがない人には長く感じるかもしれません。しかし、本作を観た筆者としては、片時も退屈することはありませんでした。歌舞伎を全く知らなくても、一つの芸術として楽しむことができ、役者たちの演技と迫力に圧倒されること間違いなしです。
映画を観れば、きっと歌舞伎の魅力に引き込まれ、劇中に登場するロケ地を巡りたくなるはずです。
ぜひ、本記事を参考に国宝の聖地巡礼を楽しんでみてください。
台湾台北市出身。京都府北部の舞鶴市でインバウンドに携わりながら、ブロガーとして日本の観光情報を発信してきました。MATCHAには2019年10月に参加。
趣味は旅、電車を見ること、オシャレなスイーツ・カフェ巡り、御朱印集め、ミュージカル観劇、写真撮影など。幅広過ぎて、自分でも不思議に思っています。