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日本のことば事典「ポン酢」
日本の万能調味料「ポン酢」。今回は、ポン酢とはどんなものなのか、料理での使い方、ポン酢を味わえるスポットを紹介していきたいと思います。
ポン酢ってなに?
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「ポン酢」とは、柑橘類の果汁を使った和食の調味料。レモン・ライム・ゆずなどの柑橘果汁に酢を混ぜて保存性を高めたものです。オイル不使用のためとってもヘルシー。健康志向の方にぴったりです。
ポン酢の語源にはいろいろな説がありますが、中でもオランダ語の「Pons=ポンス(柑橘果汁)」の音が変化して、「ポンズ」となり、そこに日本語の「酢(su)」があてられたことが始まりと考えられています。
日本では江戸時代に、酢を使った料理がたくさん出始め、ポン酢も自然と日本の食卓に広まっていきました。日本の万能調味料であるポン酢が、外国語からきているとは意外ですね。
ポン酢の味は?
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ポン酢は、柑橘類の果汁を使っているので醸造酢の強い酸味と違い、まろやかな酸味とさわやかな香りが最大の特徴です。さっぱりと料理の味を引き立たせます。
ポン酢の材料の中でも多く使われ適しているとされるのが、ゆず、かぼす、すだち、だいだい。ポン酢は、数多くの柑橘類が栽培されている日本ならではの調味料だといえます。
時期や地域によってなかなか手に入らない場合には、レモンやグレープフルーツなどを使っても簡単に作れます。自分の好みに合わせてアレンジできるのもポイントですね。柑橘の種類によって酸味や香りが変わってくるのでさまざまな味が楽しめます。
バリエーションとして、ポン酢にしょうゆやダシ(※1)などを混ぜた合わせた、ポン酢しょうゆも一般的にはポン酢として呼ばれています。
※1:ダシ……昆布や鰹節など、食品を煮て出した汁のこと。
ポン酢を使った料理
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ポン酢は、しゃぶしゃぶなど鍋料理つけだれや、刺身、たたき、豆腐料理、焼魚などのかけだれ、サラダ用のドレッシングなど、幅広い料理に使われています。
大根をすりおろしてポン酢に混ぜた、おろしポン酢も人気がありハンバーグのソースとしても使われています。ポン酢を使うと料理があっさりとして食べやすくなるので、夏場など食欲が落ちてる時には最適です。
また、ポン酢に含まれるクエン酸には疲労回復効果があり、疲れている時や夏バテ気味の食事にも効果的です。
ポン酢の名産地
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ポン酢の材料としてよく使われる「ゆず」。その日本一の産地といえば高知県。東京から飛行機で約1時間20分程度に位置する温暖な地域です。特産品のゆずを使ったポン酢にはさまざまなバリエーションがあり、お気に入りがきっと見つかります。
また、高知県の代表的な料理に「カツオのたたき」がありますが、ポン酢との相性抜群で県内でも食べられるところがたくさんあります。ポン酢を本格的に味わってみるなら高知県がオススメスポットです。
おみやげにポン酢を買って、日本料理を再現するのも楽しみになりますね。ポン酢は、日本の食卓になくてはならない調味料です。ぜひ色々な料理に試してみてはいかがでしょうか。ほんのちょっと使うだけでもおいしさが倍増しますよ。
日本への訪日外国人の方が、もっと増えますように!