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オリエンタルブルーイングで金沢発祥のクラフトビールを味わってみよう
オリエンタルブルーイングは、金沢初の自家製ビールが飲めるお店です。お洒落な店内とそこで提供されるビールは、地元の方と観光で訪れた方の両方に愛されています。
世界的にブームとなっているクラフトビール、その人気の波は日本にも訪れています。最近では日本各地に醸造所が開設され、地方色豊かなクラフトビールの会社が多数誕生しているのです。
各メーカーが競い合うことで味の質も向上しており、ビール好きにとっては非常に嬉しい時代になったと言えるでしょう。本記事は日本各地のクラフトビールの中から、石川県金沢市で生まれたオリエンタルブルーイングを紹介します。
金沢発祥「オリエンタルブルーイング」
オリエンタルブルーイングは2016年、金沢市にオープンしました。金沢市は北陸地方の経済と文化の中心地。それなのに長らくこの街には、街を代表するような自家製ビールを飲ませてくれるお店がありませんでした。
その状況を変えたのが、オリエンタルブルーイングなのです。
自家醸造のビールも飲める「ブルーパブ」
店内をのぞき込める大きな窓。通りがかったら思わず立ち止まってしまう、気になる外観です。黒板には、チョークでその日のビールとともに「店内醸造ビール飲めます」の文字が。
そう。オリエンタルブルーイングでは、日本各地のクラフトビールだけでなく自家製の醸造ビールも製造・提供しているのです。
「ブルーパブ」とはそこでビールを醸造しているパブを意味します。ブルーパブが普及している外国から訪れるお客さんには目新しいことではないでしょうが、日本ではまだ馴染みがありません。
"オリエンタルブルーイングには、「ブルーパブ」の存在や文化を日本に根づかせる"使命も負っているのです。
世界を旅して生まれた、金沢発ブルーパブの構想
オリエンタルブルーイングを作ったのは、オーナーの田中誠氏。数年前に様々な国々を巡り歩いた際、各地のクラフトビール醸造所を知り、そのおいしさと種類の豊富さに驚いたことが、金沢発のブルーパブを作るきっかけになったのだとか。
8種類の日本産ビールが飲める店
オリエンタルブルーイングでは、常に8種類のビールを楽しむことができます。すべて日本で醸造されたものばかりです。ヴァイツェン、ペールエール、IPA、スタウト、ピルスナーといった様々なタイプが定期的に更新され、お客さんの要望によって変更することもあるそうです。
8種類の中に輸入ビールは含まれていませんが、これは田中氏の説明によるとおいしさを確保するための選択です。国産のビールであれば輸送面の負担が軽減でき、注いだ時のおいしさも保つことができます。
店内にはビールの醸造所が!!
店内に入ると、バーカウンターの奥に何やら別の部屋があることに気づきます。こちらでは接客スペースとは別に、ビールを醸造するための空間が備え付けられているのです。
オーナーの田中氏は、ヨーロッパの小さな醸造所で働きながらビール造りを学びました。他の醸造所でも修行を重ね、大学でも研究を続けたのです。
醸造工程は田中氏やスタッフの方がすべて管理しています。なんと、材料の発注から醸造、試飲そして蔵出しまですべて自分たちで行っているのだそう。
仕込み、煮沸、冷却そして発酵という醸造工程は、おおむねどの醸造所においても同じものです。ビールの種類によって材料、作業温度や発酵時間といったものは変わりますが、共通しているのは酵母です。酵母こそが発酵過程で重要な役割を果たすもので、糖をアルコールに転化させ、ビールの特徴である炭酸を生み出します。
醸造工程においては、すべての過程で適正な温度を保つことが最も重要なことです。オリエンタルブルーイングでは、このために精巧な管理システムを採用しています。
Born in 1959. Currently working as a freelance translator, after 21 years in various companies.