旅の準備はじめよう
京都・祇園にある「茶道体験En」で、茶道の世界にふれよう!
日本の伝統文化のひとつである茶道。抹茶をもてなす時の作法を極めた日本の芸術とも言え、その芸術を体験できる場所が京都の祇園にあります。茶道を通して、日本文化にふれてみてはいかがでしょうか。
STEP1.茶道の歴史と道具の説明
初めに、説明担当の方が茶道に必要な知識を説明してくれます。茶道の歴史について簡単にふれた後、抹茶の作り方や製法などを、普通のお茶との違いを含めて教えてくれました。
みなさんは抹茶の作り方についてご存知ですか? 今やスイーツにも使われるようになり、海外でも馴染みのある抹茶。ここで理解を深めるのもよいですね。
次に、茶道に必要な道具について説明があります。茶会によばれたときに持参する道具と、お茶を点てる(※2)ときに必要な道具の、名前と役割について。これで、茶会によばれても怖くありませんね。
最後に、茶道の精神についてです。茶道を完成させた人物「千利休(せんのりきゅう)」がひと言で表したのが、「和敬清寂(わけいせいじゃく)」。それぞれの文字がもつ意味について、丁寧に説明してくれます。
STEP2.お点前披露
茶道に関する説明の後は、先生のお点前(※2)を拝見します。整った無駄のない動きに、体験をしている方々の緊張感や集中力が高まります。
静寂の中に時折響く、お湯の注がれる音やお茶を点てる音。茶道の精神をひしひしと感じることができます。
お点前披露では、1杯のみ点てられたので、正客(※3)席に座っていた方にふるまわれました。先生がお茶席を退出するまで、まわりに座っていたみなさんも真剣そのもの。先生によって作法も様々なので、少しずつ違ったお点前を楽しむことができるそうです。
※1:点(た)てる……お茶を作ること。
※2:お点前(てまえ)……お茶を作る時の一連の作法。
※3:正客(しょうきゃく)……来客の中でメインの人。
STEP3.実際にお茶を点ててみよう!
先生が戻り、お点前について出席者で感想を言い合った後、先生がお茶の飲み方や茶会の楽しみ方を説明してくれます。
抹茶を飲むときに欠かせないのが、和菓子。昔の日本では抹茶が薬のように飲まれていました。薬といえば、苦いですよね。抹茶の苦味を和らげるために、先に甘いお菓子をいただくのです。
和やかな雰囲気になったところで、今度は出席者がお茶を点てます。
茶筅(※4)を持って動きを練習したら、いざ体験! 先生から「もっと早く」「力を抜いて」と、アドバイスの声がかかります。
出席者からは「自分で点てたお茶はおいしい!」と好評でした。茶道具も販売しているので、帰ってから「家で点てよう」と購入されている方もいましたよ。
※4:茶筅(ちゃせん)……お茶を作る時に使う道具
近くの店舗をまわるツアーも開催
祇園付近にある浮世絵専門店やアンティーク着物の店舗、3種類の日本酒を飲み比べするツアーも、毎日(1月1日~1月3日は除く)開催しています。
時間は10:30~12:30まで。料金は大人税込5,500円、子ども(10歳以下)3,000円です。飲み比べだけ参加することもでき、その場合は税込3,500円になります。
予約方法
提携しているホテルや観光協会からも予約できますが、メールで予約することをオススメします。お名前、人数、希望日、希望時間、グループ体験または貸し切り体験かを明記して、info@teaceremonyen.comに連絡します。詳しくは、公式ページをご覧ください。
特に春や秋は混みますので、早めに予約したほうがよいでしょう。
まとめ
茶道に「一期一会(いちごいちえ)」という言葉があります。「一生に一度だけ」という意味で、その時、そこに集まる人、開かれる茶会は、二度と繰り返されることのない、一生に一度きりの機会であることから由来しています。
今回の茶道体験でも、フランスやカナダなど様々な国の方が来ていて、二度とない時間を過ごすことができました。難しいように感じるかもしれませんが、おもてなしの茶道は楽しんでこそ、その魅力がわかるもの。ぜひ日本で茶道を体験してみてくださいね。
取材協力:茶道体験En
奈良生まれの旅好きライター。日本の魅力を世界の人々に伝えていきたいです。