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浅草「隅田川花火大会」で見える、夜空を照らす20,000発の華【2020年中止】

花火大会は日本の夏の定番イベント。今回は、もっとも有名な花火大会の1つ「隅田川花火大会」の由来や2020年の日程、アクセスなどをご紹介します。
約400年の歴史をもつ隅田川花火大会

Picture courtesy of 墨田区
毎年7月の最終土曜日に開催される「隅田川花火大会」。浅草寺のある台東区と、東京スカイツリーのある墨田区の2か所の会場から、花火が絶えず打ち上げられる盛大な花火大会です。
桜橋近くの第一会場からは約9,350発、駒形橋近辺の第二会場からは約10,650発、合計で20,000発以上が上がります。
隅田川花火大会の歴史は、遡ること約400年ほど前の江戸時代。1732年に起こった飢饉で、多くの餓死者が出ました。
その翌年、犠牲となった人々への慰霊と災厄の退散を願い、八代将軍徳川吉宗が「両国川開き花火大会」と呼ばれる水神祭(※1)を行いました。これが「隅田川花火大会」の始まりです。
一時期は戦争や川の汚染問題などにより中断した時期もありましたが、1978年「隅田川花火大会」と名を変え、現在のスタイルが完成しました。
※1:水神祭……水害や流行病の発生しやすい時期に、災厄を追い払うために行われた祭り。
2020年は中止
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2020年の隅田川花火大会は開催中止が発表されました。
例年の日時:7月27日頃 19:00~20:30
例年の打上数:約20,000発
例年の場所:隅田川 第一会場、第二会場
※会場マップはこちらをご覧ください。
アクセス:
【第一次会場】各線「浅草駅」・「東武浅草駅」 徒歩15分
【第二次会場】都営浅草線「蔵前駅」 徒歩5分
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Picture courtesy of 台東区
花火の種類は、連続して大量の花火を打ち上げる「スターマイン」、ロゴやイラストが出る「仕掛け花火」、など種類も豊富です。とくに「割物(わりもの)」と呼ばれる、大きなまん丸の花火は単発でも迫力があり、見ごたえ抜群です。
ほかにもカタツムリや魚などの季節感溢れる形から、スマイリーマークやアンパンマン、ポケモンのモンスターボールといったポップなものまでさまざまです。見る角度によっては変形してしまいますが、どこで完全形が見られるかを歩いて探すのも面白そうですね。

Picture courtesy of 墨田区
とくに注目なのは、第一会場から約200発打ち上げられる花火コンクール。隅田川に縁のある業者7社と、全国の花火大会で優秀な成績をおさめた3社の合計10社が、自分たちの力作を持ち寄って競い合います。
花火業者が打ち上げた渾身の花火を、観客が評価をする。このシステムが、花火技術の向上に繋がっていることを考えると、こちらも見逃せません。
たった1日で約100万人もの人が集まる隅田川花火大会。観光地からも近いので、旅行客も気軽に見に行けます。そんな夏の風情を気軽に味わえるこのイベント、行かない手はありませんね!
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元記事執筆:Saori Nakajima
Main image by Pixta
※本記事は2014年7月5日に公開した記事を2020年版にリライトしたものです。