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怖くてかわいい日本みやげに、オレンジパフェのマリオネット
こわいい(怖いけれどかわいい)ものは好きですか? そんな方にはオレンジパフェさんのこわいいマリオネットがオススメです。では、オレンジパフェさんのマリオネットをご紹介しましょう。あなただけのマリオネットを手に入れることもできます!
心くすぐる、日本ならではの“こわいい”人形とは?
「かわいい(KAWAII)」は、日本を代表する文化でありキーワード。
では、「こわいい(KOWAII)」という言葉はご存知ですか? 「怖い(kowai、不気味)」と「かわいい(kawaii、キュート)」を組み合わせた造語で、その名前が示すように、怖いはずなのにかわいい、不思議な魅力を秘めたアイテムや作品を形容する際に使います。
日本にきたら、そんな“こわいい”アイテムをおみやげに買ってみましょう。
例えばオススメは、マリオネット作家・Orangeparfait(オレンジパフェ)さんが作る人形。不気味なはずなのに愛らしい人形たちの表情に、きっとあなたも心がくすぐられますよ。
※記事内で使用している画像の多くは、2017年恵比寿ガーデンプレイスで出店されていた、クリスマスマルシェでの店舗の模様です。
オレンジパフェさんの“誰もが操れる”、理想のマリオネット
オレンジパフェさんがマリオネット制作を始めたのは2008年のこと。マリオネットの独特な魅力に惹かれて、自分でも作りはじめたのだそう。
彼がとくに興味をもったのは、チェコのマリオネットでした。しかし、チェコのマリオネットは、操作がきわめて難しいことでも知られています。自由に動く関節や瓶、さらには耳など小さなパーツがいくつもあるからです。
オレンジパフェさんの理想は、精密でありながらも操作が簡単なマリオネットでした。自分の作ったマリオネットを、高い技術をもった操り人形師だけでなく、どんな人にも楽しんで欲しかったのです。
彼は制作をはじめてからすぐに独自のスタイルを確立し、一番はじめに愛らしいミイラのマリオネットを完成させたといいます。
パフェのように愛される作品作り
どうして"オレンジパフェ"という名前にしたのか尋ねたところ、「オレンジ色が大好きだし、自分の作品をおいしいパフェを味わうように人々に楽しんでもらいたかったから」という答えが返ってきました。
確かに、オレンジパフェさんのマリオネットたちに囲まれると、そのかわいらしさに心を奪われます。誰もが愛おしく感じるマリオネットの数々を紹介します。
ミイラ、かかし、テディベア……こわいいマリオネットの仲間たち
オレンジパフェさんのマリオネットには、子ども向けに作られた可愛い犬やテディベアがありますが、とりわけ人気があるのはミイラとかかし。ちなみにオレンジパフェさんは、かかしのマリオネットをダンガリーと呼んでいます。
もっとも人気があるミイラの人形には、いろいろな種類があります。心臓や髪の毛、突き出た歯があるもの、つるつる頭のもの、色もオレンジやピンクなどさまざまです。ミイラにも男の子と女の子がいるんですよ。
ダンガリー(かかし)には女の子が多いようで、とてもキュートでユニークです。手はすぐになんでもつかみたがり、アップにした髪型がおしゃれです。
でも、オレンジパフェさんならではの個性的なマリオネットは、ミイラやダンガリーだけではありません。私たちが訪れたとき、オレンジパフェさんは特別な作品を3つ見せてくれました。
1つ目は、愛嬌のある酔っ払いの天使です。
酔っ払いの天使は1人で浮かれ、私たちがオレンジパフェさんから話を聞いているあいだも、手に持っているボトルからちびちびとお酒を飲んでいました。
2つ目はスノーマン。ニンジンでできた鼻が逆さまについていました!
3つ目はまだ制作の途中でした。見せてくれたのは、"こわいい"歌舞伎役者の頭です。完成したらどんなマリオネットになるのか、見てみたいと思いませんか?
自分でマリオネットを操ってみよう
どこかでオレンジパフェさんの展示を見かけたら、マリオネットの操り方を学べるショートレッスンを受けられるかもしれません。脚、腕、頭、口はどれも別々に動くようになっています。
オレンジパフェさんのマリオネットは誰でも簡単に操れます。ちょっと練習をすれば、あっというまにコツを覚えられますよ。
自分だけのマリオネットを手に入れよう
今のところ、オレンジパフェさんは自分の店舗を持っていません。
気になる方は、JR飯田橋近くにある人形専門店「パペットハウス」へ行ってみましょう。オレンジパフェさんの作品を取り扱っています。ただし、在庫は限られていますのでご注意ください。
確実に手に入れたい方は、オレンジパフェさんのブログかFacebookのページから直接連絡をとってください。すでに完成しているマリオネットを購入することもできますし、あなたの好みでアレンジを加えてもらうこともできます。
オレンジパフェさんのマリオネットは海外への発送も可能です。世界中どこにいても、この憎めない"こわいい"マリオネットを手にすることができますよ!
マリオネットで慈善活動を
Picture courtesy of Orangeparfait Sweet Marionette
オレンジパフェさんは自分で作ったマリオネットで、慈善活動も行っています。「ハートストリング・マリオネット・プロジェクト」と呼ばれるこの活動を通じて、日本で地震の被害にあった地域にある学校にマリオネットを贈っているのです。
被災地には、おもちゃを失ったままの子どもがたくさんいます。そこでオレンジパフェさんは、そういった子どもたちに笑顔が戻るよう、かわいらしいマリオネットを届けることにしたのです。
彼のマリオネットを購入すると、代金の一部がこの慈善活動の応援資金になります。
日本製の怖くてかわいいマリオネット
Picture courtesy of Orangeparfait Sweet Marionette
マリオネットは世界中どこででも見かけますが、オレンジパフェさんの作品のような個性的なマリオネットは、ほかでは出会えません。それに、操作もとても簡単!
日本にはこわいいものがたくさんあります。まさにその代表がオレンジパフェさんのマリオネットです。風変わりでユーモラス。それにとっても不気味なんですよ。
オレンジパフェさんの愉快なマリオネットがそばにいれば、ずっと幸せな気分でいられそうです。クリスマスプレゼントに、ユニークで"こわいい"マリオネットはいかがでしょうか?
※本記事は英語版の記事を翻訳・再編集したものです。