家族で遊んで文化体験！大阪からすぐ「尼崎城」の楽しみ方

市民に愛され再建された「尼崎城」

兵庫県尼崎(あまがさき)市は、大阪府との県境に位置する、工業や商業のさかんな街です。江戸時代には、尼崎城を擁する尼崎藩(※1)の中心地でした。

17世紀初めに建てられ、大坂城の西の守りとして約250年間、重要な役目を果たしてきた尼崎城。明治時代に入り武士の時代が終わると、取り壊されてしまいました。

しかし近年、市のシンボルとして再建する気運が高まり、お城は2019年3月に再建されたのです。

建築費や展示整備費に税金はまったく使われていないとのこと。すべて尼崎にゆかりのある篤志家や一般の人からの寄付などによって完成しました。町の人が待ち望んだ再建であることが伺えます。

※1：藩……江戸時代の地域区分

大阪中心地からも好アクセス

利便性も尼崎城の魅力の1つ。阪神電車「尼崎駅」から南へ徒歩5分の位置にあり、電車の窓からも見えるほどです。阪神電車「大阪梅田駅」からも特急で7分、阪神電車「大阪難波駅」から快速急行で14分という便利さ。

今回は見るだけではなく、実際に体験しながら楽しく歴史を学べる尼崎城の魅力をご紹介します。

目次

• ・レンタル無料！最先端の音声ガイドを借りよう
• ・まずはエレベーターで5F「わがまち展望ゾーン」へ
• ・忍者や武士へ！なりきり体験が楽しめる3F
• ・剣術＆鉄砲体験やVRシアターを楽しめる2F「尼崎城ゾーン」
• ・1Fで尼崎城ならではのおみやげを買おう！
• ・駅北側の観光案内所にも寄ってみよう！

レンタル無料！最先端の音声ガイドを借りよう

天守へのチケットは、インフォメーション横の自動販売機で購入します。入城料(税込)は、一般・学生が500円、小・中・高校生が250円、未就学児は無料。

見学の前に、インフォメーションで音声ガイドペンをレンタルしましょう。手続きは、名前と電話番号(連絡先)、借りたい本数を伝えるだけ。使用料は無料です(事前予約は不可)。

城内19カ所にガイドポイントがあります。ペンで言語を選び、番号を押すと、展示に関する簡単な解説が音声で流れるシステムです。

言語は、日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語から選ぶことができます。

まずはエレベーターで5F「わがまち展望ゾーン」へ

ひのきの香りが漂う5Fの展望ゾーンからは、尼崎の街並みを楽しむことができます。

ひのきとは、日本の伝統的な木造建築に使用される木材の一種で、よい香りを放つ高級木材です。

天守(てんしゅ)と呼ばれる最上階の窓からは、尼崎の街並みが一望できるほか、タブレット端末を左右に操作して、天守から見た江戸時代の様子を見ることができます。過去と現在の尼崎を見比べてみてください。

忍者や武士へ！なりきり体験が楽しめる3F

Picture courtesy of 一般社団法人あまがさき観光局

3Fの大広間(おおひろま)と呼ばれる畳のスペースでは、金色のふすまを背にして忍者や武将(武士)、お殿様、お姫様の衣装を着ることができます。体験料は無料。

Picture courtesy of 一般社団法人あまがさき観光局

打ち掛け(うちかけ)と呼ばれるお姫様の衣装は、伝統的な日本式の結婚衣装として使われる場合もあります。サイズは、どの衣装も大人用と子ども用があり、家族一緒に「なりきり体験」を楽しむことができます。

黒い法被(※2)を着たスタッフに手伝ってもらい、忍者の衣装に挑戦してみました。スタッフはみなさんとてもフレンドリーなので、写真撮影も気軽に頼んでみましょう。

※2：法被(はっぴ)……主に祭りで着用する日本の伝統的な衣装。腰までの長さで、着物のように身体の前で合わせて着る。

武士が戦いの場で身に着けた兜(かぶと)や陣羽織(じんばおり)もあります。混んでいる時は、譲り合って使いましょう。

当時の兜は、頭にかぶるヘルメットのような防護用武具で、鉄や革でできていました。陣羽織は、袖の無いベストのような戦闘時の衣装です。

剣術&砲術体験やVRシアターを楽しめる2F「尼崎城ゾーン」

Picture courtesy of 一般社団法人あまがさき観光局

2Fには、ゲーム感覚で歴史を学べる体験コーナーがたくさん。写真は剣術体験の様子です。

刀(かたな)の持ち手を再現したアイテムを使い、画面にあらわれる竹や藁(わら)を斬っていく体験。レベルが上がると、スピードもアップ。

Picture courtesy of 一般社団法人あまがさき観光局

日本に鉄砲が伝わったのは16世紀半ば。江戸時代のサムライは、刀と共に鉄砲も武器として使用していました。

鉄砲体験コーナーでは、クイズや15秒間に的を狙う早打ちを体験することができます。

スクリーンにタッチして完成させるお城パズル。6つのお城が登場します。

実物そっくりに再現された鉄砲を体感できるコーナー。重さや大きさ、質感を学ぶことができます。意外と重くてびっくり！

当時の武士たちは、重労働だったんですね。鉄砲のほか、槍や刀、弓矢のコーナーがあります。

VRシアターでは、横幅10メートルの巨大なスクリーンに、江戸時代の尼崎城や城下町のまち並みが映し出されます。

音声は日本語となりますが、英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語による簡単な解説プリントがあります。入場時に問い合わせてください。

1Fで尼崎城ならではのおみやげを買おう！

お城を楽しんだあとは、尼崎名物がそろった1Fのショップで記念品やおみやげを探してみましょう。

写真の日本酒は、左の小さいサイズが税込210円、右のサイズが税込660円。ラベルには、尼崎城がデザインされています。

可愛いキーホルダーは税込610円。

尼崎城がデザインされた手ぬぐいも人気のアイテムです。値段は税込1,100円。ほかにも、尼崎でしか手に入らないようなおみやげ・記念品が揃っています。

尼崎城

〒660-0826 兵庫県尼崎市北城内27番地

元和3(1617)年、江戸幕府の命により、譜代大名・戸田氏鉄(うじかね)が尼崎藩主に就き、新たに尼崎城を築きました。明治6(1873)年の廃城令後に取り壊さ...

駅北側の観光案内所にも寄ってみよう！

阪神電車尼崎駅の北側には、あまがさき観光案内所があります。尼崎城のみならず多言語による観光情報や、地元名物のおみやげを手に入れることができます。

大阪からも神戸からもアクセス便利な尼崎城は、市民から愛され、楽しく学べる体験型のお城です。ぜひ訪ねてみてください。

あまがさき観光案内所（阪神尼崎駅前）

〒660-0884 兵庫県尼崎市神田中通１丁目４ 中央公園内

Main image courtesy of 一般社団法人あまがさき観光局
In cooperation with 一般社団法人あまがさき観光局