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美少女になりたい男子は注目!新宿二丁目・女装の聖地「女の子クラブ」
日本のLGBTQカルチャーを知りたかったら「新宿二丁目」へ! でも、どこへ行けばいいかわからない。そんなときには女装がテーマの「女の子クラブ」が新宿二丁目の入口のように、気軽な、癒やされる雰囲気であなたを迎えてくれますよ。
女装愛好者のオアシス
日本の男性で「女装」願望を持つ人は少なくありません。しかし家族が心配したり、世間の目が気になって思い切り女装を楽しむことができず、また同じ趣味を持つ友だちを増やすことも難しいのが現実です。
そんな女装愛好者にとって、2012年にオープンした「女の子クラブ」は毎日「女装を思い切り楽しめる」癒しのオアシスなのです。
女の子クラブへの交通アクセス
女の子クラブの最寄り駅は、新宿三丁目駅と新宿御苑前駅。この両駅から徒歩約5分です。新宿駅からはやや離れており、徒歩約10分です。
「女装」バーをオープンするきっかけは?
東京ではほぼ毎月400〜500人規模の「女装」パーティーイベントが開かれています。こうしたイベントが続く一方、女装愛好者たちは毎日思い切り女装が楽しめるだけではなく、互いに女装の知識をやり取りできる場を求めるようになりました。「女の子クラブ」はそんな女装愛好者の期待を受けて2012年12月、新宿二丁目にオープンしました。
女の子クラブはどんな店?
女の子クラブは「女の子の部屋」をテーマに、ピンク色を店内のベースカラーにしています。また、女装を試してみたお客さんが自分の女装姿を気軽に見られるよう、店内各所に壁掛けの大きな鏡を置いています。
女の子クラブは、女装というテーマを切り口に多くの人にLGBTQの暮らしの姿を理解してほしい、またこの店を利用して新宿二丁目という街をより深く理解してもらいたいと考えているそうです。
いろいろ選べる衣装とメイク道具
女の子クラブでは女装(約100着)、へアウィッグ(約20個)、ハイヒール(約30足)など女装コスチュームやアクセサリーがレンタルでき、女装用のコスチュームを持ってなくても女装を楽しめるようになっています。店内には制服、ギャル系、オトナ系などさまざまな服装が並んでいるので、自分の趣味にあった女装ができます。
服装だけではなく、あっという間に女性に変身できるファンデーション、乳液、アイラインなどメイクアイテムもすべて揃っています。
店長のくりこさん Picture courtesy of 女の子クラブ
店長のくりこさんによれば、最近流行しているのはオトナ系の女装とナチュラルメイクだそう。
くりこさんはメイクテクニックについて独自の考えを持ち、女装をしてみたいお客さんには、入店の数日前から肌を保湿しておくことを勧めています。肌が乾燥していると化粧ノリが悪く粉っぽく見え、また保湿した顔にメイクすれば脂っぽくもならないそう。自分のメイクテクニックに自信がない人は、直接お店でメイクサービスを利用することもできます(別料金)。
まるで家族のような店員とお客さん
ここの店員とお客さんは「店と客」の関係には見えません。まるで家族のような、リラックスして安心できる雰囲気です。
どんな店員さんがいる?
店員のひよりさん
女の子クラブは現在22名の店員がいます。フルタイムとパートタイムの店員がおり、パート店員には大学生やお笑い芸人などの店員もいるそう。
店員のいつきさん
店員に応募した男性の共通点は「女装」に興味があること。「本物の女性になりたい」と考えている人も少なくありません。
店員のあまねしのぶさん
現在、月〜木・日曜日には3名の店員がいます。金曜日には5〜6名、土曜日は多い時で6〜9名の店員がいます。店長曰く、積極的に友だちをつくりたいなら、お客さんがもっとも多い土曜日の来店がオススメだそう。
どんな人が来る?
女の子クラブに来店するお客さんは男性やニューハーフの方が多く、8割が常連客。来店しても女装しない男性のお客さんもおり、そのほとんどは「女装男子」とおしゃべりする非日常の雰囲気を楽しみます。女性客も多く来店し、多くはビジュアル系の美男子路線の扮装をしている店員を一目見たくて来ています。
「女装」が体験できるバーは東京では1軒だけで、世界でもっとも女装のお客さんが集まるお店とも言われています。そのため会社の飲み会の二次会会場や社員旅行の集まりで女の子クラブを選ぶこともあるのだそう。
外国語対応は?
ここ数年、女の子クラブは日本だけでなく海外メディアにも取り上げられ、欧米、台湾、中国からも多くの客が訪れています。店内には英語の料金表のほか、英語が話せる店員が少しいます。うまくコミュニケーションが取れないときは、Google等の翻訳ソフトを使ってお客さんとコミュニケーションをとるので、言葉の壁を心配する必要はありません。
料金
着席料のほか、飲食費が必要です。必要であれば別料金で店員がメイクをサポートしてくれます。
名称 | 価格 |
着席料 | 女性2,000円(女装入店含む)、男性3,000円 ※衣装、ウィッグ、メイク道具の使用料金を含みます。 |
ドリンク | 700円〜 |
化粧料金(フルメイク) | 4,000円 ※店員のメイクサポートが必要な方のみ |
※価格はすべて税込みです。
写真撮影の注意事項
店内での自撮りや店内インテリアは撮影できますが、写真にほかのお客さんや店員が写り込んでいる場合、関係のない人にモザイクをかけてから自分のSNSなどにアップロードするようにしてください。
女の子クラブの姉妹店
女の子クラブには2つの姉妹店があります。1つは音楽バーの「フリーメゾン」、もう1軒は女装専用ロッカールーム「じょそっこ更衣室」です。
フリーメゾン
Picture courtesy of 女の子クラブ
明るく活発な雰囲気の女の子クラブと比べて、フリーメゾンは音楽をテーマにしたバーです。静かにお酒を飲みたい時や音楽を聴きたいとき、ここで心地よい時間が過ごせます。お客さんは女装した客やニューハーフの方がメイン。詳細は公式HPをご参照ください。
この扉を開けば、だれでもかわいい女の子に!
「新宿二丁目の玄関口」を自認する女の子クラブ。女装愛好者にとってのあたたかい家であり、女装愛好者でない方にとってもLGBTQの世界を理解できる場になるでしょう。次回日本を訪れる時は女の子クラブのドアを開けて、自分でも驚くくらいのかわいい女の子に変身しましょう!
現在はMATCHAの台湾版編集者を務めています。台湾の彰化県出身で、過去台湾で日本人向けの可能ガイドや日本のテレビ局での取材コーディネーターに従事していました。旅行プランの立案が得意で、特に食べ物や温泉などに関連する観光スポットが得意分野です。趣味は写真を撮ることで、特に食べ物やポートレートの写真が好きです。バーや居酒屋などおじさんがよく行くところが好きなので、「MATCHAおじさん」と自称しています。