旅の準備はじめよう
富山と長野をつなぐ大自然!立山黒部アルペンルートの見どころ、アクセス紹介
富山県と長野県にまたがる山岳観光地「立山黒部アルペンルート」では、標高3,000メートル級の山々が織りなす壮大な自然を楽しめます。美しさが人気を呼ぶ「みくりが池」、豪快な放水が見逃せない「黒部ダム」など見どころがたくさん。本記事では見どころのほか、アクセス情報もまとめて紹介します。
大自然の絶景が続く「立山黒部アルペンルート」
Photo by Pixta
国土面積の7割が山や丘陵地でできている日本。そのため自然にまつわる観光スポットは日本に来たら訪れるべき場所のひとつです。
中でも、約37キロメートル続く「立山黒部アルペンルート」は、富山県と長野県をつなぐ山岳観光ルートとして人気の場所。3,015メートルの立山、2,678メートルの赤沢岳を横断しながら、大自然の絶景が楽しめます。
起点は富山県にある立山駅と、長野県の扇沢駅の2か所。ここからケーブルカー、ロープウェイ、バスを使って観光します。各スポットには、湖面に反射する山々が美しい「みくりが池」、日本一高い「黒部ダム」などの見どころが点在! 事前に行きたい場所をチェックして、移動手段を確認しておきましょう。
この記事では、立山黒部アルペンルートで押さえておきたい見どころと、アクセス情報を紹介します。
※2020年は新型コロナウィルスの影響で営業、イベント開催を中止している場所があります。詳細は公式HPをご確認ください。
1.宿泊しても楽しい!室堂でハイキング
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
標高2,450メートルの場所にある室堂(むろどう)エリアは、立山黒部アルペンルートの最高地点であり、観光には欠かせないスポット。ロッジやキャンプ場、天然温泉の宿「みくりが池温泉」もあり、一泊しても十分楽しめる場所です。
また周辺のレストランでは、富山湾の名物・白エビを殻ごと揚げてご飯に盛った「白海老から揚げ丼」、黒部ダムをイメージして作られた大きなサイズのシフォンケーキ「黒部ダムシフォン」などの特別メニューも提供しています。
冬から春にかけては真っ白な雪景色、夏は青々とした緑に秋は赤や黄色の紅葉など、1年を通してさまざまな色に染まる室堂エリア。立山駅からは、ケーブルカーとバスを乗り継いで向かいます。
ここでは、特に見逃せない2つのスポットをチェックしましょう。
4~6月限定!雪の大谷
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
冬季の休業から開けてすぐに見られる景色は、冬の間に積もった高さ20メートルにもなる雪の壁! 室堂エリアでは、途中の区間500メートルを実際に歩ける「雪の大谷ウォーク」や、雪の遊歩道を歩くパノラマロード「ZEKKEI」など4~6月の期間限定でさまざまなアクティビティを開催しています。
湖面に映る景色が魅力のみくりが池
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
3,000メートル級の山々が湖面に映し出され、美しい景観を生み出す「みくりが池」。池の周りには1時間ほどで散策できるコースがあり、とくに春~初夏にかけては国の特別記念物である雷鳥の姿が見つけられることもあります。
6月ごろまでは雪で覆われており、春は湖面に浮かぶ雪が風によって動く様子も。秋は紅葉も楽しめ、いつ訪れても魅力を感じられる場所です。
2.大観峰で自然の大パノラマを堪能
Photo by Pixta
立山ロープウェイにのり、眼下に広がる雄大な自然を眺めながら、大観峰駅を目指しましょう。立山ロープウェイは、移動中の景色が見事なことから「動く展望台」とも呼ばれています。ロープを支える柱さえもなく、まるで大自然の中に飲み込まれてしまったような景色が続きます。
駅に到着したら、「雲上テラス」で自然の大パノラマを堪能しましょう。テラスにはテーブルとイスも用意されているので、ゆっくりと休憩を取りながら景色を眺められます。
3.黒部ダムで水の迫力を体感
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
えん堤の高さが日本一の「黒部ダム」。高さ186メートルから、毎秒10トン以上もの水が放出される観光放水は迫力満点です! 晴れた日の午前中には虹がかかり、輝くような景色が見れることもあります。
ダムを眺める展望広場は複数あります。ダムの迫力を身近に感じるなら、放水の場所から一番近くにあるレインボーテラス。放水で風が噴きあがり、ミストのように水がかかることもありますよ。黒部ダムを見下ろすなら、黒部ダム駅から220段の階段を上って向かうダム展望台がオススメ。ダムとともに立山連峰が一望できます。
黒部湖駅にある「黒部ダムレストハウス」では、黒部ダムをモチーフにして作られた名物カレーを提供。カレーはエメラルドグリーンの色をした黒部湖をグリーンカレーで表現し、ライスがえん堤のように盛られています。ルーの中には遊覧船に見立てたカツもあり、お腹も満たされるでしょう。
黒部ダム駅は長野県側の扇沢駅からバスで16分ほど、黒部ダム駅から黒部湖駅へは徒歩でおよそ15分の道のりです。
4.美女平で森林浴
Photo by Pixta
立山駅からケーブルカーで約7分の場所にある、原生林が残る美女平。樹齢200~300年のブナの木や、樹齢1000年を超える杉の巨木もあり、自然の壮大さを感じられる場所です。
空に向かって広がる葉や、そのあいだから漏れる太陽の光、森林に漂う空気は人々を癒し、ストレスを和らげる効果があるともいわれています。美女平の森の中で、癒し効果のある森林浴を楽しみましょう!
また、美女平は60種類以上の野鳥が生息している地域でもあります。とくに5~6月はバードウォッチングにオススメの時期。ハイキングコースは最短1時間から用意されているので、体力に応じて選んでみてください。
5.弥陀ヶ原の湿原をこころゆくまでトレッキング
Photo by Pixta
どこまでも広がる湿原に、木製のトレッキングコースが伸びる弥陀ヶ原湿原。足元で可憐に咲く高山植物を鑑賞しながら歩いてみましょう! 弥陀ヶ原の特徴は、約3,000個の小さな池や水たまりが点在しているところ。晴れた日には水面に雲が映り、弥陀ヶ原湿原ならではの景観を作ります。
Photo by Pixta
空の青と湿原の緑が美しい夏の時期も綺麗ですが、特にオススメは紅葉の季節。草木が赤や黄色で鮮やかに彩られます。紅葉は9月中旬から。天候条件が揃えば雲海も見れますよ。
最短コースは40分ほど。長いコースでも2時間程度で平坦な道を進むので、トレッキング初心者にも安心です。
移動にはお得な切符の利用がオススメ
立山から扇沢間の交通は、お得な切符を買っておくと便利です。一方向へしか進まない方は「通り抜けきっぷ」、往復する方は「往復きっぷ」があります。それぞれ駅の範囲も選べるので、公式HPで確認しておきましょう。
アクセス
立山黒部アルペンルートは、富山県側の立山駅か、長野県側の扇沢駅がスタート地点。なので、まずはどちらかの駅を目指しましょう。
JR富山駅から立山駅へ
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
JR富山駅から立山駅までは、電鉄富山駅で鉄道に乗り1時間ほど。JR富山駅から電鉄富山駅までは徒歩約9分です。
東京からJR富山駅までは、北陸新幹線で2時間8分。大阪からはまず、特急サンダーバードに乗り金沢へ向かいましょう。そのあと北陸新幹線か在来線に乗り富山駅へ向かいます。金沢駅~富山駅の所要時間は、新幹線なら約20分、在来線なら約1時間です。
JR長野駅から扇沢駅へ
Photo by Pixta
長野駅から扇沢駅へは、4月中旬から11月末まで特急のアルピコ直通バスが運行しています。所要時間は約1時間45分。それ以外の期間はバスで信濃大町駅まで行き、違うバスに乗り換え約40分です。
東京駅から長野駅へは北陸新幹線で約1時間24~50分。大阪から扇沢までは新幹線と特急、在来線、バスを乗り継いで5時間近くかかってしまうので、富山側から訪れることをオススメします。
事前準備を整えて、快適な旅を楽しもう!
立山黒部アルペンルートは、大自然の中をトレッキングやハイキングをして楽しめるスポット。履きなれた靴や温度調節できる服装を準備し、旅を楽しんでください!
Main photo by Pixta
MATCHA編集者兼フリーライター。東京生まれ東京育ち東京在住。これまで渡航した国は30か国以上、住んだ県は4県。日本旅行はもうすぐ全都道府県を制覇!「読んだからこそわかるその土地の魅力」が伝えられることを目指して記事を作っています。森とお寺とラクダが好きです。