旅の準備はじめよう
日本で電源を使ったり、電化製品を買うときに注意すること
海外旅行をする際の注意点のひとつに、あらかじめその国の電源プラグのタイプや、電圧を調べておくことがあります。訪日旅行客の方が知っておくと便利な、日本の電源事情や電化製品を購入する際の注意点を解説しています。
日本を旅行中に携帯電話やスマホ(スマートフォン)の充電が必要になったり、カメラのバッテリーなど、持参した電気機器を使うこともあることでしょう。しかし、電源プラグの型や電圧(電気を流す圧力=V:ボルト数)は国によって違い、戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。こちらでは知っておくと便利な、日本の電源周りや電圧、そして日本で電化製品を購入する際の注意点などをご紹介します。
コンセントのタイプと電圧
秋葉原でフリーWiFiと電源が利用できるカフェ「VAULT COFFEE」より
日本で使われているコンセントの電源プラグは、Aタイプと呼ばれるものです。上の写真のように2本の長方形のピンが横に並んでいるもので、台湾、タイやベトナムなど東南アジアの一部の地域、アメリカやカナダ、中南米の多くの地域でも使用されています。持参した電源プラグのタイプが違う場合は、変換プラグと呼ばれる、コンセントの形状をAタイプに変換するアダプターが必要になります。
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またプラグの型が同じAタイプでも、日本は電圧が100V(ボルト)で世界の他の多くの国よりも低めなため、電圧を変換させる変圧器(トランスフォーマー)と呼ばれる機器が必要になることがよくあります。ただし最近のデジタルカメラやパソコン、スマホなどは海外仕様でさまざまな国の電圧に対応しているものがあるので、変圧器がなくても使用できる場合が多いようです。
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ところで、日本では関東地方と関西地方で電源の周波数(電気の流れる波の数=Hz:ヘルツ)が違うということをご存じですか? これは日本で電気の使用が一般化した19世紀末から20世紀始め頃、関東と関西で電力を扱う会社がそれぞれ違う国(ドイツとアメリカ)から発電機を購入したためです。関東地方は50Hz、関西地方は60Hzとなっています※。日本の電化製品はどちらの周波数でも使用できるものが多いですが、念のためにお手持ちの電気機器の周波数を確認してから使用するとよいでしょう。
※東と西の境となる新潟県の糸魚川と静岡県の富士川あたりには、50Hzと60Hzの使用が混ざっている地域もあります。
電源周りの機器は持参したほうがよい?
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結論からいえば、コンセントの変換プラグや変圧器は持参したほうがよいでしょう。ホテルによってはこれらの機器を貸し出しているところもありますが、数に限りがあるため、使いたい時に使えないという可能性もあるからです。
そうとはいっても旅行前に準備ができなかったり、何を買ったらよいのかわからない場合もあるかもしれません。日本を旅行中に変換プラグなどの機器が必要になった場合、どこで購入することができるのでしょうか?
日本で変換プラグや変圧器が買える場所
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日本国内の大きめの都市に必ずといってよいほどある家電(家庭用電気機械・器具)の量販店では、大抵の場合、日本国内で使用されている電源プラグや電圧に変換する機器を購入することができます。当サイトでも度々紹介されるビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの量販店では、英語や中国語をはじめ、多言語が話せるスタッフが対応してくれる店舗もあり、免税手続きができるところもあります。
家電を購入する際の注意点
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性能がよい日本の電化製品は、不動の人気を誇る日本土産のひとつです。都市部にある大型の量販店では海外の電圧に対応している「海外仕様」の製品があり、専用の売り場も設けられています。日本で電化製品を買うときには、まず電源プラグのタイプと電圧が何ボルトかをチェックしましょう。プラグを変換するだけで変圧器を使わずに済む製品なら、そのまま日本国外での使用が可能になります。
また変圧器が必要になる電化製品の場合は、変圧器の容量範囲内(消費電力=W:ワット数)をご確認の上、使用するようにしてください。
ライター兼翻訳者、時にマーケティング調査員の顔も。訪日旅行客向けに東京都内レストランメニューの翻訳データ・ベースの作成や、宿・ホテル情報検索サイトの翻訳も手掛けてきました。旅行と食材研究が趣味です。