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【岩手県遠野市】冬でも遠野を100%楽しめる!知る人ぞ知る「遠野どべっこ祭り」とは?
岩手県遠野市で毎年秋〜冬にかけて開催されるイベント「遠野どべっこ祭り」をご存知ですか。「どべっこ」とは遠野地方の言葉で「どぶろく」のことです。「どぶろく」はお米を原材料としたお酒で、日本酒の原型とも呼ばれています。 美味しいどぶろくを存分に楽しみながら、遠野の魅力を満喫できる「遠野どべっこ祭り」をご紹介します。
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目次
- そもそもなぜ、遠野は「どぶろく」が有名なの?
- おすすめポイント1:貴文化財の古民家で楽しむどぶろくと食事は格別!
- おすすめポイント2:遠野のエンターテイメントも満喫できる!
- おすすめポイント3:遠野駅からの送迎バス付き
- 今年も開催!「遠野どべっこ祭り」
そもそもなぜ、遠野は「どぶろく」が有名なの?
岩手県遠野市で毎年秋〜冬にかけて開催されるイベント「遠野どべっこ祭り」をご存知ですか。「どべっこ」とは遠野地方の言葉で「どぶろく」のことです。「どぶろく」はお米を原材料としたお酒で、日本酒の原型とも呼ばれています。
山間の寒冷地にある遠野では、古くから各家庭で、どぶろくを作りを楽しんでいました。
明治時代には酒造税が制定され家庭での酒造が禁止されたものの、2002年には特定の域内でのどぶろく製造と販売が許可される通称「どぶろく特区」が制定。
遠野市は、どぶろく文化の基盤が元々あったことから、全国に先駆けてこの特区認定を受け「どぶろく特区1号」になりました。
この規制緩和を受け、遠野市内では農家民宿などの宿泊施設にてどぶろくの醸造が開始されました。2006年以降毎年開催されている「全国どぶろく研究大会」では、初回以降3度開催地として選ばれており、過去最多となっています。
にごり酒とどぶろくの違いは?
一見同じものにも思える「にごり酒」と「どぶろく」。その違いを知っていますか?実は酒税法上、「にごり酒」は清酒であり、「どぶろく」はその他醸造酒に分類されています。
醸造工程もほぼ一緒な2つのお酒ですが、大きな違いがひとつ。それは「どぶろく」は最初から最後まで「濾してはいけない」と決まっています。お米を使って醸造したものはお粥のようにどろどろした、いわゆる“酒粕”ができます。「にごり酒」はある程度この酒粕を漉しています。それに比べ「どぶろく」は製造の規定でこれを漉してはいません。これにより、独特なつぶつぶ感が出てくるのです!
おすすめポイント1:貴文化財の古民家で楽しむどぶろくと食事は格別!
遠野ふるさと村には、旧南部藩領の伝統的な家屋<南部曲り家>が点在します。村内は、まるで江戸から明治時代の世界に迷い込んだような風景が広がっています。多くの時代劇や大河ドラマのロケ地でもなっているんです。そんな景色に入り込み会場を目指します。
夜の曲り家はタイムスリップしたような雰囲気。看板馬の白雪(しらゆき)が迎えてくれます。
会場は、ふるさと村で一番大きな肝煎りの家。江戸時代に建てられた歴史のある家屋で、国の登録有形文化財です。ここで遠野の集落で行われていた宴を追体験するように、どぶろくと美味しいお料理をいただきます!乾杯!
料理は、地域のお母さんたちが手作りしてくれた郷土料理の数々です。おめでたい時に食べる“煮しめ”や、ヤマメの煮物など、どぶろくにピッタリな品々ばかり。
そしてメインのどべっこがこちら!火入れをしていない生のどぶろくは、シュワシュワと微発泡しています。ほどよい甘さが口に広がり、お料理と一緒にすいすいと味わえるおいしさ。ついつい手酌が進みます。
また、会場後方には県内各地域で醸造された数種類のどぶろくがグラス単位で飲めるコーナーもありました。遠野のどぶろくだけでなく、地域ごとによる味わいの違いを飲み比べることもできました。
もちろん会場ではビールやノンアルコール飲料も追加で購入することができます。アルコールが飲めない方は、遠野産のりんごジュースなどを楽しみましょう。
おすすめポイント2:遠野のエンターテイメントも満喫できる!
とぶろくを楽しみながら、民話語りや神楽など遠野のエンターテイメントを楽しむことができるところが、このお祭りの醍醐味です。
まずは、遠野の昔話の語り部さんによる民話が始まります。いたずら好きなカッパや、馬と娘の悲恋の物語である「おしらさま」の話を聞かせてくれました。遠野地方の方言と訛りで語られる民話は、ところどころ聞き馴染みのない言葉も混ざりますが、不思議と物語の情景が頭に浮かびます。
続いては、遠野市内の郷土芸能団体による神楽の披露です。
遠野市内には郷土芸能団体がなんと60以上もあります!「遠野どべっこ祭り」では、毎回異なる団体が神楽を披露してくれます。各地域で踊り継がれる伝統の舞を目の前で見ながら、どぶろくや郷土料理が楽しめるなんて、とっても贅沢ですね。こんな体験ができるのは、この「遠野どべっこ祭り」だけです。
また、神楽の演舞が終わった後は、踊りを披露いただいた感謝の気持ちをこめて、お花代を包んで渡すと「粋」です。あらかじめ小さな封筒を用意して渡される方もいました。
おすすめポイント3:遠野駅からの送迎バス付き
どべっこ祭りに申し込むと会場となる遠野ふるさと村への送迎バスに乗ることができます。発着は遠野駅前です。
お酒を飲むイベントなので宿泊施設が集中している街中から送迎バスがあるのは安心。グループ旅行でも、誰かが「ハンドルキーパーだから飲めない!」なんて心配はありません!みんなで楽しくどぶろくを楽しめます。
今年も開催!「遠野どべっこ祭り」
冬でも遠野を思う存分満喫できる「遠野どべっこ祭り」。今年も11月〜2月にかけて開催されます。毎年大人気で定員オーバーになる日程もありますのでお見逃しないようにお願いします!
※今期の「遠野どべっこ祭り」は全日夜開催になります。
※この体験レポートは2022年1月に開催の内容です。毎年内容が変更になることがあります。
●日程(全6回)
- 2023年11月25日(土)、12月2日(土)
- 2024年1月20日(土)、1月27日(土)、2月17日(土)、2月24日(土)
●開催時間(共通)
17:00~19:00
●会場
遠野ふるさと村 肝煎の家(座席指定/テーブル・椅子席)
●内容
特製どぶろく2合+遠野の田舎料理、語り部による昔話、郷土芸能神楽の披露
※ノンアルコールビールやソフトドリンク等もご用意しております(別途料金)
●料金
お一人様 5,500円(遠野ふるさと村入村料・どぶろく・食事・送迎・消費税込)
●定員
完全予約制 / 各回40名様限定 5日前までにお申し込みください。
●送迎
JR遠野駅⇔遠野ふるさと村間 無料送迎バスを運行いたします。お申し込み時にご予約ください。
行き:JR遠野駅16:00発→遠野ふるさと村16:30着予定
帰り:遠野ふるさと村19:30発→JR遠野駅20:00着予定
どべっこ祭りで冬の遠野を満喫しましょう!!
詳細・お申込み
遠野ふるさと村 Webフォームまたはお電話、FAXにてお申込み受け付けております。宿泊セットプランも!
TEL:0198‐64‐2300
遠野ふるさと村 公式サイト |第23回どべっこ祭りの開催について
岩手県遠野市の物産振興や観光活性化を担う地域商社です。 遠野には河童や座敷わらしなどが登場する数々の伝承が残されているほか、盆地という地の利を活かした豊かな農畜産物が豊富で、特にビールで使われるホップは国内有数の生産量を誇ります。 このような遠野のヒト・モノ・歴史文化を織り交ぜ、地域ならではの価値を創出し、遠野ブランドを磨き上げ、地域を元気にすることを目指しています。