高級和食食材 「フグ」の種類・食べ方・価格帯&オトク情報まとめ

高級和食食材 「フグ」の種類・食べ方・価格帯&オトク情報まとめ

和食界の高級食材「フグ」は、約1万年前から日本の人々に親しまれてきた海の幸のひとつ。魚としては珍しく、白身のほかにも、皮やヒレ、白子などさまざまな部位が刺身や唐揚げ、鍋料理など幅広い調理法で賞味されています。今日はそんなフグの歴史や主な調理方法、専門店の情報をお届けします。

フグとは?

和食界の高級食材「フグ」は、古くから日本の人々に親しまれてきた海の幸のひとつ。魚としては珍しく、白身のほかにも、ヒレ白子などさまざまな部位が刺身唐揚げ鍋料理など幅広い調理法で賞味されています。「福」と似た名前をもつフグは、縁起物として宴会や祝いの席に登場することもしばしば。今日はそんなフグの歴史や主な調理方法、専門店の情報をお届けします。

目次:

1.フグ料理の歴史
2.フグの美味しさの秘密
3.フグ料理の種類
4.フグの毒・安全性について
5.フグの価格帯
6.フグ料理店での注文方法
7.フグを食べられる場所

フグ料理の歴史

高級品として食通から愛されるフグですが、一方で、肝臓や卵巣に猛毒をもつことでも有名な食材です。そのため、かつてはフグ料理が禁じられた時代もあり、長きにわたってフグは日本の食卓から姿を消していました。

しかし約150年前、フグ料理に転機が訪れます。日本の初代総理大臣・伊藤博文下関(フグの名産地)のとある料亭へ立ち寄った時のこと。当時は情勢が不安定だったため下関ではフグ以外の魚が満足に獲れず、女将は罰を受ける覚悟でフグ料理を総理に提供したのです。幸いにも総理は毒にあたらず、それどころかフグの美味しさに舌鼓を打ったのだとか。それ以降、日本では特別な調理免許をもつ料理人のみ、フグ料理を提供することが認められています。

フグのおいしさの秘密

魚肉は主に赤身魚と白身魚に分けられますが、フグは代表的な白身魚です。普通の白身魚よりもたんぱく質が豊富で、脂肪がとても少ないのが特徴です。低カロリーであるのに加えて、皮にはコラーゲンがたっぷり含まれていたりと美容と健康にもとてもオススメなフグ。繊維が豊富なため弾力が強く歯応え抜群です。よってフグの刺身は普通の刺身と比較してもとても薄く切られているのです。うまみ成分をたっぷり含んだフグ肉には甘みがあります。よく噛んで余韻までじっくり味わいましょう。

フグ料理の種類

1. フグの刺し身(てっさ)

フグ料理の定番と言えば、刺身(別名・てっさ)。フグ本来の淡白な旨味と、歯応えある食感を楽しみたい方にオススメの料理です。身が半透明に見えるほど薄く切られたフグの刺身は、1枚ずつ食べるのではなく、箸で数枚すくい、ネギやもみじおろしなどの薬味とともに、ポン酢または醤油に軽く付けて口に運ぶのが「通」の食べ方だと言われています。味だけでなく見た目にも美しいフグの刺身には、菊盛り、牡丹盛り、鶴盛り、亀盛り、まり盛りなど芸術的な盛り方が様々あります。お店へ訪れたら職人さんの芸術も楽しみましょう。

2. 皮刺し

フグの皮刺しは、湯引きした皮を細切りにした料理です。ゼラチン質でコラーゲンたっぷりのこりこりとした皮をポン酢と一緒に食べるとお酒が進みます。

3. フグ鍋(てっちり)・フグ雑炊

関西では「てっちり」と呼ばれるフグ鍋は、フグの白身や骨、野菜、キノコ類を土鍋で煮込んだ料理のこと。昆布でとった熱い出汁が素材の味をやさしく包み込む、寒い季節にぴったりの鍋料理です。お好みで薬味ポン酢を加えて食べても美味しいでしょう。フグ鍋を堪能したあとは、フグの出汁がたっぷり取れたスープに白米を入れて「フグ雑炊」を作り、最後の一滴までスープを残さず食べることもできます。

4. 焼きフグ

ぷりぷりの白身白子を炭火で焼き上げた「焼きフグ」。塩を軽く振って食べたり、濃厚なタレにつけて焼いたりとお店によってそれぞれ異なった味わいを楽しめます。フグが焼き上がるにつれて漂う香ばしい匂いをかげば、食欲をそそられずにはいられません。特に白子を焼いたものは、表面はカリッと香ばしく、中はミルクのようにまろやかな味わいを楽しむことができます。

5. フグのから揚げ

fugu karaage

皮を剥いた切り身を油で揚げたフグの唐揚げは、お酒のつまみに最適な料理です。カリカリの衣とふわふわの身がたまりません。かぼすやレモンの絞り汁もしくは塩をつけて、手でつまんで気軽に食べることができます。フグ好きの人々には、くちばし周辺の骨付き部分の唐揚げが特に好まれるのだそう。

6. フグ煮凝り

ゼラチン質の皮をもつフグ。皮を煮込んで液体状にしたものに味付けをして冷やせば、ゼリー状の煮凝りが完成です。良質コラーゲンが含まれるフグの皮は、低カロリーなのに高タンパク質の栄養食材としても知られています。

7. フグ寿司

一般的なフグ料理と言えば、刺身や鍋ですが、フグ寿司も言わずと知れた絶品料理です。巻き寿司やにぎり寿司など、フグ寿司の種類はさまざま。もみじおろし、ネギ、ポン酢などのさわやかな薬味・調味料とともに食べるのがオススメです。

※1:もみじおろし……すりおろした大根に、唐辛子またはニンジンを一緒に混ぜ赤く色づけたもの。

8. フグひれ酒

フグひれ酒とは、北海道南部に生息する「とらフグ」のひれを天日干しで乾燥させたものを火であぶり、75度〜80度に熱した日本酒に入れて蒸した飲み物のこと。フグの濃厚なエキスが日本酒に染み出るため、いつもの熱燗とは違った味わいを楽しむことができます。

フグの毒・安全性について

フグの肝臓や卵巣にはテトロドトキシンと呼ばれる猛毒が含まれており、かつてはフグの毒で死亡してしまう人もいました。しかしフグ毒の研究が発展した現在では、国が指定した衛生確保の基準値によって厳選された安全なフグのみが販売用として流通しています。また、料理店ではフグの調理免許をもつ料理人のみが扱いを認められているため、安心してフグを食べることができます。

フグの価格帯

フグの刺身は一人前で3,000円〜数千円前後が相場です。またコース料理でフグを提供している専門店も少なくはありません。フルコースだと平均1〜3万円のふぐ料理ですが、なかには数千円から食べられる和食店もあります。フグの産地である九州中国四国地方では、ほかの地域よりも手頃な価格で新鮮なフグを味わうことができます。フグの取扱量日本一の山口県・下関にある「唐戸市場」では、フグの刺身が1,000円台という驚愕の値段で食べることができます! 詳細は「 高級魚「フグ」のお刺身が1,000円台!下関・唐戸市場で美食体験 」の記事をごらんください。

フグ料理店での注文方法

フグ料理店では、たいていの場合コースメニューと単品メニューがあります。コースメニューは、一番低価格のもので皮刺し、てっさ、てっちり、雑炊が含まれている場合が多く、ふぐ料理の定番をお腹いっぱい食べたい方にはこのコースがオススメです。もちろん単品で様々なメニューを楽しむおともできます。

フグを食べられる場所

フグはフグ調理師免許も必要なためどこでも気軽に食べられるものではありません。フグの専門店やフグを提供する料亭などでゆっくり楽しむのが一般的です。

フグの本場・山口下関

フグの産地である九州・中国・四国地方では、気軽に安く食べられる店もあります。山口県・下関の「南風泊(はえどまり)市場」は全国のとらふぐの8割を扱う名産地です。そのため山口県内には老舗が多く点在しています。

下関に本店を構える「春帆楼(しゅんぱんろう)」は、フグ料理が禁じられていた時代に初代総理大臣・伊藤博文にフグを提供し、フグ解禁のきっかけとなった歴史ある名店です。ぜひ下関を訪れた際は、日本の食文化の歴史を変えたフグ料理を堪能してみてください。

下関春帆楼 本店
住所:山口県下関市阿弥陀寺町(しものせきし あみだいじちょう)4-2
電話番号:083-223-7181
公式HP:http://www.shunpanro.com/
備考:東京にも店舗あり。住所は東京都千代田区平河町2-7-9 JA共済ビル 電話番号は03-5211-2941

料亭 古串屋(こぐしや)
住所:山口県下関市長府南之町5-15
電話番号:083-245-0051
公式HP:http://www.kogushiya.jp/kogushiya/

ふく処 喜多川(きたがわ)
住所:山口県下関市南部町7-11
電話番号:083-232-3212
公式HP:http://www.fuku-kitagawa.com/

割烹旅館 お富
住所:山口県下関市阿弥陀寺町7-9(完全予約制)
電話番号:083-222-2529
公式HP:http://www.tip.ne.jp/palace/otomi/

消費量No.1の 大阪

大阪新世界に泳ぐ大きなフグの提灯を見たことがある人も多いかもしれません。漁獲量の6割を消費するという全国で一番フグを食べている大阪にも、フグのお店が多くあります。

づぼらや 新世界本店
住所:大阪府大阪市 浪速区恵美須東2-5-5
電話番号:06-6633-5529
公式HP:http://www.zuboraya.co.jp/shop01.html

多古安(たこやす)
大阪府大阪市港区夕凪1-15-5
電話番号:06-6571-1525

ふぐくじら
住所:大阪府大阪市中央区千日前1-5-18
電話番号:06-4708-5065

五座ふく
住所:大阪府大阪市中央区道頓堀2-4-5
電話番号:06-6213-3203

東京で贅沢に

フグは西日本で消費されているイメージがありますが、都内にも美味しいフグ料理屋があります。少し値が張ってもよいから天然の美味しいフグが食べたい方にオススメのお店を紹介します。

味満ん(あじまん)
住所:東京都港区六本木3-8-8 WOOビル 1F
電話番号:03-3408-2910

吉星(きちせい)
住所:東京都中央区日本橋人形町2-21-5
電話番号:03-3666-9779
公式HP:http://www.kichisei.com/

ふぐ赤坂 めうが
住所:東京都港区白金1-13-5
電話番号:03-5423-2827

ふぐ武
住所:東京都港区麻布十番3-2-9
電話番号:03-3452-7009
公式HP:http://www.fugutake.jp/

都心でリーズナブルに

国内の主要都市には、フグ専門の料理店やフグを提供する料亭は多く存在します。近場でリーズナブルに食べたいという方は、チェーン展開しているふぐ専門店がオススメです。

玄品ふぐ
東京都内29店舗ほか、全国展開
公式HP:http://www.tettiri.com/

とらふぐ亭
東京都内29店舗ほか、関東中心に展開
公式HP:http://www.torafugu.co.jp/shop/kanagawa/

ふぐ料理は日本人にとっても特別な時に食べるごちそうです。寿司や天ぷらなどの海外にも広く知られたメニューに比べると、まだまだ世界での知名度は高くないかもしれません。逆に言うと、まだまだ日本でなければ口にする機会の少ないメニューだとも言えます。

日本に来たら少し奮発して、絶品のふぐ料理にチャレンジしてみてください。

執筆者&翻訳者

94年生まれ。神戸出身、東京在住。アメリカからの帰国子女。旅、アート、食が大好きな大学生。
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