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日本のしゃぶしゃぶ完全ガイド。価格、食べ方、具材、レストラン情報まとめ
日本食の鍋料理「しゃぶしゃぶ」は、薄切りの肉や魚を箸で掴み、熱いお湯の中を数回くぐらせて食べる料理です。この記事では、しゃぶしゃぶの材料や食べ方、日本で食べるときの価格、レストランなど、しゃぶしゃぶについてまとめました。
しゃぶしゃぶとは
しゃぶしゃぶとは、日本の鍋料理のひとつ。
薄く切った牛肉を鍋に入った専用のスープにくぐらせて、火を通し、ポン酢やゴマだれなどのタレをつけて食べる料理で、最近では豚肉の「豚しゃぶ」や、魚がメインのしゃぶしゃぶもあります。また、白菜などの野菜やきのこ類なども一緒に食べるのが一般的です。
しゃぶしゃぶの歴史
しゃぶしゃぶの原型は中国から伝わった鍋料理とも言われていますが、現在食べられているしゃぶしゃぶは1952年に大阪の永楽町スエヒロ本店の社長により開発されました。今ではたくさんのしゃぶしゃぶのお店があり、また、家庭でも食べられています。
割烹料理店やしゃぶしゃぶ専門店や鍋料理専門店などで提供されていますし、手頃な価格で食べられるチェーン店もあります。一部のお店では「食べ放題」と言って、コース料金を払えば指定時間内にお肉も野菜も食べ放題というサービスもあります。
訪日旅行者のために、日本でしゃぶしゃぶを食べるための基本情報をまとめました。
目次:
1.しゃぶしゃぶのレシピ
2.しゃぶしゃぶの作り方食べ方
3.しゃぶしゃぶのお肉の種類
4.お肉以外のしゃぶしゃぶ
5.その他のしゃぶしゃぶの具材
6.しゃぶしゃぶのタレの種類
7.しゃぶしゃぶの「シメ」
8.しゃぶしゃぶの価格
9.しゃぶしゃぶのレストラン
しゃぶしゃぶのレシピ
しゃぶしゃぶの作り方はシンプルで、大がかりな調理はいりません。
必要なものは大きくわけると、食材、出汁のスープ、つけダレの3つです。これらを用意すれば食事の準備は完了です。
・出汁
昆布出しの場合は、土鍋やしゃぶしゃぶ用のお鍋に水を張りだし昆布を入れて沸かし、だしを取ります。昆布は沸騰直前に取り出します。
出汁について詳しくは「日本のことば事典「出汁とつゆ」」の記事をご覧ください。
・食材
牛肉、豚肉などのスライスされたお肉。魚のしゃぶしゃぶでは、ブリやカンパチなど刺し身より薄くスライスしたものを使用します。日本ではスーパーでしゃぶしゃぶ用のお肉のパックも売っているんですよ。他、白菜、ネギ、レタス、しいたけ、えのきだけ、しめじ、春菊、豆腐などが一般的です。
・タレ
薬味(ネギ、大根おろし、紅葉おろしなど)とともに、ポン酢、ゴマだれのタレ。
しゃぶしゃぶの作り方食べ方
しゃぶしゃぶはお店で食べる場合も、お客が自分で食材をお湯に通して調理します。初めてお店に行っても戸惑わないよう、しゃぶしゃぶの作り方と食べ方を説明します。
1.鍋の出汁を温める
まずは出汁を温めましょう。コンロに火をつけてお鍋の出汁が熱くなったら、沸騰させない程度に火加減に気をつけます。
2.箸でお肉をつまみ鍋の出汁にそのままくぐらせる
火を通すため、肉を熱した出汁にくぐらせます。お肉を箸でつまんだままにしてくぐらせるのがコツです。
箸でつまんだままのお肉を鍋の出汁につけ、軽く左右に揺すって下さい。この行為を「しゃぶしゃぶ」と言い、この料理の名前となったと言われています。あまり長くスープに浸すとお肉は固くなってしまうので色が変わったらすぐに取り出すのがよいでしょう。
3.タレにつけて食べる
ポン酢、ゴマだれが定番です。ただし厳密に決まっているわけではありません。さまざまな種類のタレが提供され、いろいろな味を楽しめるところもあります。
その他
野菜はお肉をくぐらせる場所を残す程度に鍋に入れて、火が通ったら好きなタイミングで食べます。すべて一度に入れずに、食べながら鍋に足していきます。
また、お肉を入れると出汁にアクが出てきます。こまめにアクをすくうと最後まで美味しく食べられます。特に牛肉はあくが強いです。牛肉の時は特にご注意下さい。
これがお肉のしゃぶしゃぶの基本の食べ方です。詳しくは「今さら聞けない「しゃぶしゃぶの食べ方」について」の記事もご覧ください。
しゃぶしゃぶのお肉の種類
牛肉
基本のしゃぶしゃぶは牛肉です。高級店では黒毛和牛など国産のお肉にこだわっているお店が多いです。
豚肉
すっかりおなじみになっているのが豚肉のしゃぶしゃぶ。「豚しゃぶ」と呼ばれています。ポン酢やごまダレとの相性も抜群です。
鶏肉
鶏肉のしゃぶしゃぶを楽しめるお店も少なくありません。お肉の中では1番あっさりしています。
お肉以外のしゃぶしゃぶ
最近ではお肉以外のしゃぶしゃぶメニューやレシピがあります。
1.根菜類のしゃぶしゃぶ
しゃぶしゃぶでは鍋で煮て食べる野菜がメインですが、大根や人参、レタスなどしゃぶしゃぶして食べるとおいしい野菜があります。レタスはお肉程度の大きさに揃えて、人参、大根はピーラーで薄くスライスして用意します。
2.お魚のしゃぶしゃぶ
お刺身用の魚を刺し身より薄くスライスしていただきます。種類は、ブリ、カンパチ、鯛など。他に、珍しいしゃぶゃぶではカニ、タコなどがあります。
食べ方
お肉同様にお箸でつまみ鍋の中で軽く揺すっていただきます。火の通り加減はお好みでどうぞ。魚に関しては、元々お刺身で食べられる新鮮なものですから、表面の色が変わった程度で大丈夫です。火加減はレアがオススメです。
その他のしゃぶしゃぶの具材
1.白菜
火が通ると甘みが出て美味しい白菜。鍋料理には欠かせない野菜です。
2.ネギ
太くて白いねぎ。こちらも火が通るととろっとしてとても美味しくなります。細くて青いネギもしゃぶしゃぶできます。こちらは歯応えと甘みが特徴です。
3.水菜
シャキシャキとした歯応えが美味しい野菜です。この歯応えは火が通っても残っています。
4.きのこ類
きのこ類を入れると出汁のコクが増し、しゃぶしゃぶがもっと美味しくなります。また、きのこ自体も出汁を吸って大変美味しいです。種類は、えのき茸、しめじ、しいたけ、エリンギなどがよく食べられます。
5.豆腐
暖かい豆腐はよりやさしい味わいに感じます。こちらも鍋に欠かせない食材です。
6.ニラ
ニンニクに似た匂いの野菜で、スタミナ満点。火が通りやすいので箸で摘んでくたっとなれば食べごろです。
7.葛きり、マロニー
デンプンから作られた麺です。火が通ると透明になり、つけダレに絡ませていただきます。ツルっとした口あたりが特徴です。火を通し過ぎると溶けてしまいますので、気をつけて下さい。
8.しゃぶしゃぶ用スライス餅
薄くスライスされたお餅です。お肉同様お箸で摘んでお鍋でしゃぶしゃぶしていただきます。こちらも火が通りやすいので気をつけてしゃぶしゃぶして下さい。
つけダレの種類
1.ポン酢
かぼすなどの柑橘類と出汁醤油を合わせたタレ。柑橘類の香りが食欲をそそります。お魚のしゃぶしゃぶに向いています。もちろんお肉にも合います。ポン酢について詳しくは「日本のことば事典「ポン酢」」をご覧ください。
2.おろしダレ
ポン酢に大根おろしを加えたもの。こちらも魚のしゃぶしゃぶにどうぞ。
3.しょうが醤油ダレ
出汁醤油におろしショウガを加えたもの。ピリ辛ダレでお肉でもお魚でもどちらも美味しくいただけます。
4.ゴマだれ
出汁醤油にねりゴマを合わせたタレ。野菜を付けると甘みがまして美味しくいただけます。
5.ごま味噌だれ
ごまダレに味噌を溶かし入れたもの。豚などに向いてます。
6.梅肉だれ
梅肉ベースのタレ。野菜が美味しく食べられます。豚など油が気になるお肉もあっさり食べられます。梅干しの酸っぱい味がクセになります。
7.その他のアレンジ
お好きなタレに、好きな薬味を加えたもの。タマネギのすりおろし、ニンニク、ラー油など、自分好みで作れます。
しゃぶしゃぶの「シメ」
お鍋を食べ終わったらお鍋に出汁が残ります。お肉と野菜の旨味がたっぷり出たこのスープで色んなアレンジ料理が楽しめます。これを日本ではシメと呼びます。
しゃぶしゃぶに限らず、鍋料理の後はこのシメを忘れてはいけません。とっても美味しい出汁を無駄にしたくないですからね。
1.おじや
残ったスープにご飯を入れて再度火を入れたメニュー。雑炊とも言います。出来上がったら溶き卵でとじても、チーズをトッピングしても美味しくいただけます。
2.ラーメン
日本でもっとも人気のある麺類、ラーメン。鍋料理のシメにはラーメンの麺も定番です。どんな出汁にも合いますのでオススメです。
3.うどん
美味しい出汁を吸ったうどんは格別です。寒い冬には特にオススメ。
しゃぶしゃぶの価格
しゃぶしゃぶを提供するお店では、コースで提供しているところが多いです。たいていは、小皿料理が2、3品ついて、一人前6,000円前後です。和牛のお肉のコースではプラス1,500円くらいになります。
比較的リーズナブルなお店では、一人前3,000円〜4,000円前後で、コースではなくしゃぶしゃぶのみのメニューの場合が多いです。
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しゃぶしゃぶレストラン
しゃぶせん
メニューは英語、中国語、タイ語に対応しています。最後の締めは、鍋から作ったスープでいただく絶品ラーメン。お店についての詳細は「銀座「しゃぶせん」で、目の前で振る舞われるしゃぶしゃぶと小豆粥を堪能」の記事をご覧ください。
鍋ぞう
しゃぶしゃぶ、すき焼きが食べ放題の専門店です。メニューは英語に対応しています。鶏肉、珍しい牛たんのしゃぶしゃぶが食べられます。新宿以外にも各地に店舗を構えています。詳しくは公式HPをチェック。
住所:東京都新宿区新宿3-5-4 レインボービッジル 7F
アクセス:新宿三丁目駅から徒歩3分
営業時間:[月~金]11:30~15:00 17:00~23:00(L.O22:30)、[土・日・祝]11:30~23:00(L.O22:30)
定休日:元旦はお休み
価格帯:100分食べ放題飲み放題 2,500円~5,900円
電話番号:03-5362-7792 問い合わせ専用 050-5570-4837 予約専用
公式HP:http://nabe-zo.com/
永楽町スエヒロ本店
60年前にしゃぶしゃぶを考案した大阪のお店。お肉は黒毛和牛にこだわっています。趣ある建物も魅力で、ゆったりと過ごせる個室もあります。ランチメニューもあります。
住所:大阪府大阪市北区曽根崎新地1-11-11
アクセス:JR東西線北新地駅 11-41出口 徒歩1分、JR大阪駅 徒歩8分、地下鉄御堂筋線梅田駅 徒歩10分
営業時間:ランチ 11:30~14:00(L.O.13:30)、ディナー 17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日: 毎週日曜日休業・12/31・1/1・2・3
平均予算 10,000円(通常平均) 8,000円(宴会平均) 2,000円(ランチ平均)
電話番号: 06-6341-1638
公式HP:http://www.e-suehiro.com/
しゃぶしゃぶ温野菜
リーズナブルな価格でしゃぶしゃぶのを食べ放題で楽しめるお店。チェーン展開しているのでお店を見つけやすいのも魅力です。鍋のスープやタレの種類が多く、いろいろな味を楽しむことができます。
店舗:浅草、上野、銀座、新宿、渋谷ほか
価格帯:3,000円〜4,000円
公式HP:http://www.onyasai.com/cgi-bin/shp/shopsearch.cgi?hsearch=tokyo
日本への訪日外国人の方が、もっと増えますように!