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オール300円!鹿児島料理をぞんぶんに味わえる居酒屋「よるイルカ」
鹿児島名産の芋焼酎も、おいしい鹿児島料理も、ほとんどすべて300円! そんな夢のような居酒屋が鹿児島の中心地にあるのです。観光客だけでなく地元の人も通いつめ、鹿児島の楽しさがつまった居酒屋「よるイルカ」。そのオススメ料理をご紹介しましょう!
人もごはんも忘れがたい鹿児島
Picture courtesy of K.P.V.B
鹿児島へ一度でも行ったことがある人は、口をそろえて言います。
「また、行きたい!」
筆者も初めて鹿児島へ行って以来、その魅力の虜(とりこ)になりました。中でも忘れられないものの一つが、食べ物。
鹿児島は周囲を海に囲まれていることから、新鮮な魚介類がとれます。また、黒豚や牛がのびのびと育つ自然豊かな牧場も広がるなど、食のレベルが非常に高いことで知られています。
「平均滞在1時間以上!鹿児島・霧島の大人気おみやげ店「きりん商店」」より
そして、もう一つ忘れられない鹿児島の魅力が、人。鹿児島の人は明るくやさしく、地元を愛する人たちがとても多いです。そんな鹿児島の人たちと話していると、気持ちもあたたかくなってきます。
おいしい料理を楽しみ、お酒片手にみんなで語らうーー。今回ご紹介するのは、そんな鹿児島らしい時間を過ごすことができる店。あなたにとって、もう一つの家になるかもしれません。
安い、おいしい!「よるイルカ」
鹿児島の中心部からもほど近い「よるイルカ」。こちらがその居酒屋です。
建物の2、3F部分は「イルカゲストハウス」というゲストハウスとなっており、地元のお客さんだけでなく、宿泊客も多く訪れます。
たくさんのお客さんが訪れる理由の一つが、その安さ。なんと、鹿児島名産の焼酎が、すべて300円。さらには、料理もほとんどすべてが300円! とってもリーズナブル、それでいてすごくおいしい。毎日でも通いたくなる居酒屋なのです。
そんなよるイルカのもう一つの魅力が、こちらのお二人。店を切り盛りする、田之畑明美(たのはた・あけみ)さん(右)と、娘の美波(みなみ)さん。明るいお二人との会話は、料理の味をさらにおいしくしてくれます。
料理、お酒ともにメニューは日本語のみですが、オススメなどを聞けば気軽に答えてくれますよ。
ここからは、初めて鹿児島へ来る方にオススメしたい、よるイルカで食べられる鹿児島料理をご紹介します。
オススメ鹿児島料理
鹿児島料理の定番!「さつまあげ」
鹿児島に来たらぜひ食べてほしいのが、さつまあげ。
さつまあげとは、魚のすり身を油で揚げたもの。食感は柔らかく、食べるとほのかに甘みが感じられる、焼酎にぴったりのおつまみです。日本全国でもよく知られた食べ物で、中に野菜などが入っているものや、辛味のあるものなどさまざまな種類があります。
筆者もこれまで何度も食べたことがありましたが、初めて鹿児島で食べたときは、そのおいしさに驚きました。吸い付くようにねっとりとした食感で、濃厚な味わいなのです。ぜひ本場・鹿児島で味わってみてください!
新鮮な肉を味わえる「鳥刺し」
新鮮な鶏肉を使った刺身「鳥刺し」も、鹿児島の名物。鹿児島では、魚より鳥の刺身の方がよく食べられるというほど、馴染みのある料理です。
写真左がムネ肉で、右がもも肉。ムネ肉は容易に嚙み切れるやわらかさ。一方、もも肉はしっかりとした歯ごたえで、肉のおいしさを存分に感じることができます。
肉は、ニンニクをたっぷり入れた醤油につけていただきしょう。鹿児島の醤油は、東京などと比べると甘めの味付け。それがこの鳥刺しによく合うのです。
衛生的に心配という方でも、厳しい衛生基準をクリアしているため、安心して食べていただいて問題ありません。
お酒にも合う!「きびなご」
きびなごは、鹿児島近海で一年を通して水揚げされる小さな魚。刺身にしたり、フライや天ぷらにするなど、食べ方はさまざま。
ここよるイルカで提供しているのは串に刺した塩焼き。体長10センチほどのきびなごは、そのまま頭から食べられます。1、2口ほどで食べられ、ほろ苦い味がまたお酒によく合いますよ。
名物の「サツマイモ」を天ぷらで
芋焼酎を飲みながら、サツマイモの天ぷらを食べるのもいいですね。
外はさくさく、中はほっこりとしたサツマイモの天ぷらは、そのままいただけば、芋のほのかな甘みが感じられます。
濃厚な芋の甘みが味わえるサツマイモシェイク
デザート代わりにオススメなのが、こちらのサツマイモシェイク。夏季限定で販売したのが大人気となり、そのまま販売を延長しているという人気商品です。
使用しているサツマイモは、安納芋(あんのういも)という種類。焼くと蜜が出てくるほど糖度が高く、日本中にファンを持つサツマイモです。安納芋をふんだんに使用したシェイクはなめらかでクリーミー! これだけを目当てに来店する人もいるそうです。
オリジナルの絶品!生親子丼
最後にご紹介するのが、よるイルカのオリジナル料理、生親子丼。先ほどご紹介した鳥の刺身に味付けしたものと、生たまごなどがご飯の上に乗せられています。
日本では「親子丼」という、甘辛く煮た鶏肉(親)にたまご(子)をからめ、ご飯の上に乗せて食べる料理があります。一方、この店では鳥の刺身と生たまごを使用しているため、“生”親子丼というネーミング。
よくかき混ぜていただきましょう。醤油で味付けされた新鮮な鳥の刺身に、コクのある天かす(※1)が混ざり、そこに濃厚な卵が絡み合う……。至福の一杯が味わえます。筆者はこの味が忘れられず、よるイルカに来たら必ず注文します。
※1:天かす……天ぷらを揚げた際に出る揚げカス。うどんやそばなどのトッピングとしてもよく使われる。
自分好みの焼酎を見つけよう
そして、鹿児島の料理に欠かせないのが、芋焼酎。
鹿児島の人は焼酎が大好き! 焼酎を片手に、料理を食べながら家族や友人同士、会話に花を咲かせます。鹿児島では、芋焼酎の原料であるサツマイモが多く取れるため、実にさまざまな種類の芋焼酎が味わえるのです。
通常、焼酎をグラスで注文すると500円以上することが多いですが、よるイルカでは、なんと焼酎がすべて300円均一。いろいろな味を飲み比べることができますよ。
焼酎の飲み方は、ストレート、ロック、お湯割り、水割りなどがあります。写真は、前割り焼酎という珍しい飲み方。前日から水で割り、寝かしておいた焼酎に氷を浮かべていただきます。
前もって寝かしておくと、飲みやすさが増すといいます。それだけでなく、鹿児島では来客があった際に「あなたのために前日から準備しておきました」というおもてなしの意味で前割り焼酎を出すこともあるそう。
お酒のコミュニケーションが密な、鹿児島らしい飲み方です。
お客さんはみんな友だち
取材時は日本人客だけでしたが、よるイルカにはゲストハウスに宿泊する海外のお客さんも訪れます。料理を食べながら、お酒を飲みながら、知らないお客さん同士の会話も弾みます。
お店の明美さん(写真右)は、まさに歩く鹿児島ガイドブックのような存在。行ってみたい場所や食べたいものなどを聞いてみると、オススメのスポット、ルートをたくさん教えてくれます。
「自分で足を運んで、本当にいいと思った場所を紹介しています」と語る明美さん。一つ質問をすれば湯水のようにオススメスポットを教えてくれ、中にはガイドブックには載っていないような秘密のお店も……!
お店にはたくさんの地図やガイドブックも置いているので、地図を見ながら、明日の計画を立てるのもいいですね。
明日はどこへ行ってみようか。話し込んでいるうちに、どんどんお客さんも増えてきました。
全員がこの日初めて会った人同士ですが、おいしい料理を食べて焼酎を飲んでいるうちに仲良しに! 話しているうちに、いつの間にか夜は更けていきます。
鹿児島のおいしい料理、豊かなお酒。それらには、人と人を近づける力があるのかもしれません。
食べて、飲んで、話して、また来たくなる。そんな鹿児島旅行の醍醐味を味わいたい人は、ぜひよるイルカを訪れてみてください。
アクセス
よるイルカは、鹿児島市の中心街、天文館(てんもんかん)から徒歩15分ほど。鹿児島のシンボル・桜島(さくらじま)行きのフェリー乗り場は、徒歩5分ほどの距離にあります。桜島観光の帰りに立ち寄ってもいいかもしれませんね。
In cooperation with よるイルカ
Written by
MATCHA Editer.