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高知でしたい10のこと(絶景・歴史スポット・グルメなどまとめ)
四国地方の高知県は、歴史や美しい自然、おいしいグルメが味わえる場所。高知が誇る景勝地、桂浜、仁淀川や、偉人・坂本龍馬にまつわるスポット、おいしいカツオがいただける市場、ゆずの名産地などを紹介します。
高知で絶景と歴史、おいしいグルメに出会う
四国地方にある高知県は、美しい自然とおいしいグルメで知られます。美しい青色が"仁淀ブルー"とも称される仁淀川、周辺の松の緑と紺碧の海とのコントラストが目を引く桂浜といった景勝地はぜひ訪れたいもの。
グルメでは、赤身で旨味の強い魚・カツオや、爽やかな香りの柑橘類・ゆずが有名です。カツオの刺身の表面を軽く炙った料理「カツオのタタキ」は必食です。
日本でもっとも有名な侍のひとり、坂本龍馬の出身地であることから龍馬ゆかりの史跡も多数あります。高知で経験したい10のことを紹介します。
高知のエリア(中央・東部)
高知は東西に広がる県で、南側を土佐湾に面しています。「高知城」など歴史的スポットも残るのは、高知市や土佐市のある県の中央から西寄りのエリア。
豊かな自然が残るのは安芸市(あきし)や馬路村(うまじむら)、北川村などがある東部寄りのエリアです。
本記事では、中央エリアと東部エリアに分けて高知県の見どころを紹介します。
中央エリアの見どころ
県央には高知城、桂浜といった名所があります。
1. 国指定の史跡「高知城」で天守を眺める
高知市内にある高知城は、国の重要文化財にも登録された城。グレーの瓦の色が鷹に似ていることから、別名「鷹城(たかじょう)」と呼ばれ、日本100名城にも選ばれています。
1601年に築城がはじまり1611年頃に完成、その後1727年の火事で建物のほとんどが消失しました。現在の天守は1749年に建てられたものですが、再建後の天守閣は、日本に12ある貴重な現存天守(江戸時代以前に作られた天守)のひとつです。
城の重要な建物である本丸御殿は、「高知城懐徳館」として整備され、高知城の歴史や江戸時代後期に活躍した坂本龍馬など、高知出身の偉人にまつわる展示がされています。
2. 「高知県立坂本龍馬記念館」で龍馬の足跡をたどる
Photo by Pxta
坂本龍馬(後述)にまつわる資料が多数展示されているのが、高知市の「高知県立坂本龍馬記念館」。彼の写真や、姉に宛てた直筆の手紙、彼が使っていたものと同じ型の拳銃など、貴重な品々を見ることができます。
どれも江戸末期から明治初期の激動の時代を感じさせるものばかり。龍馬ファンは必訪です。
坂本龍馬とは
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坂本龍馬(1836〜1867)は、江戸時代末期に活躍した人物です。土佐藩の下級武士の家庭に生まれた彼は東京に学び、天皇を尊ぶ思想に染まります。そして、中央集権の強い国を作るべく、武士の身分を捨てて活動しました。
まず彼は徳川将軍を中心とした江戸幕府を倒すため、当時強力だった薩摩藩と長州藩の同盟を成立させました。江戸幕府には「主権を天皇に還すこと」を提案。これが幕府に受け入れられ、天皇を中心とした明治の時代が始まったのです。しかし、幕府を支持する人間によって暗殺され、33歳で命を落としました。
龍馬は、暴力よりも平和的な解決を望んだこと、自分の志を貫いたことから、いまでも多くの日本人に支持されています。
3. 高知を代表する景勝地・桂浜へ
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山側にある高知県立坂本龍馬記念館を降ったところに、高知県を代表する景勝地・桂浜があります。松の深い緑と青い海の水の絵のような美しさを見ようと、日本全国から観光客が訪れます。
桂浜の東端にある龍頭岬に立つのは、坂本龍馬の銅像。銅像目指して浜を散策するのもよさそう。
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夜の桂浜は、月が美しく見えることでも知られています。晴れた日の夜は波の音を聴きながら、星と月を眺めてみましょう。
桂浜の周辺は「桂浜公園」として整備されており、近海の魚に触れられる展示が人気の「桂浜水族館」、海の神様を祀る「龍王宮」などのスポットもあります。
8. ひろめ市場
高知市内で食事処を探すときは「ひろめ市場」に行ってみましょう。高知城からは徒歩5分ほど。近海で獲れた鮮魚、地元の野菜、高知のおみやげなどが売られています。
焼き鳥店や餃子屋台、地元の料理を出す居酒屋などの飲食店もあり、昼間からお酒を飲むことができます。
注文した料理は座席のあるオープンスペースでいただけます。カツオのタタキやゆずの果汁入りの「ゆず生ビール」といったご当地グルメにも出会えます。
7. 「久礼大正町市場」で新鮮な魚に舌鼓
シーフードが好きな方は、高知駅から1時間ほど電車に乗って「久礼大正町市場(くれたいしょうまちいちば)」へ行ってみましょう。100年ほど前に漁師の妻たちが魚を売りに出したのがはじまりで、いまでもカツオをはじめとした新鮮な魚が並んでいます。魚を使った料理や地元の野菜や果物の店もあります。
小さめの規模の市場で、ほとんどの店は家族経営です。市場の公式HPには英語のMAPもあるので、店選びの参考にするとよいでしょう。
イチオシは、市場の突き当たりにある「田中鮮魚店」。魚を選ぶと、向かいの食事処「漁師小屋」で調理して、ご飯と味噌汁とともに出してくれます。写真はカツオの刺身とタタキ、カツオの心臓の煮物です。魚は鮮魚店ならではの新鮮さ!
田中鮮魚店では、カツオのタタキ作りの体験(1人1,500円)もできます。興味のある方は店頭で申し込みを。
9. 「黒潮工房」でカツオのタタキ作り体験
久礼大正町市場から車で5分ほど、旅館「黒潮本陣」併設の「黒潮市場」では、藁を使った本格的なカツオのタタキ作りが体験できます。専門のスタッフがカツオをさばくところから丁寧に教えてくれるので、魚を調理したことがない方も安心して参加できます。
調理したカツオのタタキは、その場でいただくことができます。1人3,500円〜で4人以上での開催です。事前にHP記載のE-Mailへご予約ください。
10. 銘酒「美丈夫」をおみやげにしよう
高知ではおいしい地酒もはずせません。辛口で滑らかな飲み口が特徴で、郷土料理との相性は抜群です。
「濵川商店」は、地元の水と米を使っておいしい日本酒を作っており、日本酒「美丈夫(びじょうふ)」は高知を代表する銘柄です。
濱川商店では、日本酒のほかにもリキュールなどさまざまな種類のお酒を販売しています。店自慢のゆず味のリキュール「美丈夫 ゆず」は、驚くほど爽やかでさっぱりとした味わい。スパークリングの「美丈夫 ゆずしゅわっ!!」もあります。
美丈夫やそのほかのリキュールは1,000円〜というお手頃価格。蔵元は安芸郡にありますが、商品は高知中の酒店で売られています。おみやげにいかがですか?
東部エリアの見どころ
仁淀川や北川村「モネの庭」マルモッタンなど、東部エリアの見どころを紹介します。
4. 日本一の清流・仁淀川で仁淀ブルーを堪能
仁淀川はその水質の高さから"日本一の清流"と称されることもある川です。緑のようにも青のようにも見える川の色は仁淀ブルーと呼ばれ、来訪者を虜にしています。
仁淀ブルーは水中の藻や光の加減で変化します。青さが際立つ美しい仁淀ブルーが見られるのは8月中旬から1月中旬頃にかけて。それ以外の時期は、川の水がより緑がかって見えます。
Photo by Pxta
"仁淀ブルー"のビュースポットはいくつかありますが、一番有名なのは上流にある安居渓谷(やすいけいこく)です。安居渓谷は紅葉の名所でもあります。11月頃、葉を真っ赤に染めた木々と仁淀ブルーのコントラストはぜひカメラに納めたいもの。
安井渓谷では、みかえりの滝と飛龍の滝などの滝にも行ってみましょう。とくにみかえりの滝は、"帰る前にもう一度振り返って見たくなる"ので見返りという名がつけられたと言われます。これら2つの滝は小さめですが、近くまでいって見ることができます。
5. 画家モネのインスピレーションの源を再現「モネの庭」
Photo by Pxta
印象派を代表する画家、クロード・モネ。フランス・ジヴェルニーで庭づくりに没頭し、「睡蓮」など庭を題材にした名作を生み出しました。
この庭を再現したのは、北川村「モネの庭」マルモッタンです。フランスの「モネの庭」の協力を受けながら庭づくりを行い、"モネの庭"の称号を使うことを海外で唯一許されました。
Photo by Pxta
園内にはジヴェルニーの水の庭から株分けされた青い睡蓮など、約70,000本の植物が植えられています。睡蓮の見ごろは6月下旬から11月上旬まで。入場料は大人730円、小中学生310円です。
6. 「ゆずの森加工場」で、おいしいゆずに出会う
県東部の安芸市(あきし)や馬路村(うまじむら)、北川村などはおいしいゆずの産地として知られ、10月末頃の収穫期には各地の農園で木々に実る黄色いゆずの果実を目にします。
ゆずのジャム。お湯にとかして「ゆず茶」として飲むこともできる。Photo by Pxta
高知県では、醤油にゆず果汁を加えた「ポン酢」やゆずのドリンク、ジャムなど加工食品の生産も盛んです。
馬路村の「ゆずの森加工場」は、ゆずドリンク「ごっくん馬路村」(税込130円)の製造工程の見学ができるスポットとして人気。敷地内の直売所では「ぽん酢しょうゆ ゆずの村」(税込580円)など、加工食品の販売もしています。
ゆずの種子から採れるオイルを使った化粧品「ゆず化粧品 umajiシリーズ」は人気急上昇中だそう。
スーパーなど県内のいたるところでゆずやゆずの加工品は販売されているので、おみやげ探しに立ち寄ってみてください。
高知で新しい日本のよさを発見!
歴史スポットや賑やかな市場など観光スポットが豊富な県中部から、美しい自然とおいしいゆずを堪能できる県東部など、さまざまな魅力をもつ高知。東京や京都、大阪ほど混んでおらず、ゆったりと旅行を楽しめます。
日本の新しい魅力を探しに、次の旅行は高知へ行ってみましょう!
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In cooperation with KITKAT Japan, Nestle Japan and Bijofu Brewery
ドイツ・ベルリン生まれ、2008年より東京在住。ドイツ語と英語のネイティブ。
3匹のネコの母。好きなものは、90年代のロック音楽、ボクシング、歴史、チョコレートや甘いもの、ピスタチオ味のなんでも、ネコ、コウモリ、龍、吸血鬼、そして全てのキモカワイイもの。
好きな作家はアン・ライス。好きなバンドはLUNA SEA。
オススメの映画はデヴィッド・ボウイと坂本龍一出演の『戦場のクリスマス』。