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自然と調和した佇まいが美しい、奈良県「室生寺」
奈良県と三重県との県境付近の山、室生山の山麓から中腹にかけて建てられた室生寺。時を経て、自然と建物が調和している様子がとても美しい寺院です。訪れる人の心を捉えて離さない、そんな室生寺をご紹介します。
室生寺(むろうじ)とは
室生寺は奈良時代(710~794年)の末、室生山に建てられました。室生山はもともと水神の聖地として崇められ、また病気平癒にご利益のある場所として皇族に親しまれていた地です。
室生寺は山深いところにあるため、仏教の宗派のひとつ、真言宗における修行の場として知られ、かつて空海(※1)も入山したと伝えられています。
真言宗の総本山(※2)である高野山では、女性の入山を固く禁止したのに対し、室生寺では女性も受け入れたという歴史があります。そのため、「女人高野」の名でも親しまれてきました。
また室生寺は、平安時代に造られた国宝や重要文化財の仏像が多く現存していることでも有名で、多くの仏像ファンが訪れます。
今回は、室生寺境内の様子について紹介します。
※1:空海(くうかい)……真言宗の開祖。
※2:総本山……日本の仏教に置いて、各宗派の寺院を取りまとめる位置にある寺院のこと。
奈良生まれの旅好きライター。日本の魅力を世界の人々に伝えていきたいです。