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世界で唯一の木造十三重塔が美しい、奈良県「談山神社」の見どころ
奈良県桜井市にある談山神社は、春の桜や秋の紅葉の名所として名高い場所。境内にある朱色の建物と木々の共演は見事です。また、談山神社は日本の歴史にも深い関わりがあります。伝統ある談山神社で、悠久の時を感じてみませんか?
拝殿
拝殿は、柱で床下を支える懸造り(かけづくり)。京都の清水寺や、奈良の長谷寺にも同じ造りがあります。
拝殿には、談山神社にまつわる展示物を見ることができます。拝殿の扉越しに見る景色、外廊下の吊灯籠(つりとうろう)も、美しいですよ。
十三重塔
十三重塔は678年に建てられました。現在の塔は1532年に再建されたものですが、現存する木造十三重塔としては世界唯一のもので、談山神社のシンボルです。
神廟拝所(しんびょうはいしょ)
神廟拝所には、藤原鎌足の像や運慶(※1)作といわれる木造の狛犬、壁画などがあります。
※1:運慶(うんけい)……平安時代後期から鎌倉時代(1185年頃~1333年)初期にかけて活躍した、仏像の制作者。奈良の東大寺にある金剛力士像を作ったことで有名。
けまりの庭
神廟拝所のすぐとなりには、もうひとつの拝殿「総社拝殿」が。総社拝殿と神廟拝所の間にある広場は「蹴鞠(けまり)の庭」と呼ばれています。
蹴鞠とは、平安時代から江戸時代を中心に流行していた、中国伝来の球戯のこと。この広場では「けまり祭」が開かれます。
談山神社の基礎情報
拝観時間は8:30~17:00(拝観受付は16:30まで)。拝観料は、中学生以上が600円、小学生が300円です。
談山神社の季節のイベント
けまり祭り
藤原鎌足と中大兄皇子の出会いのきっかけが「蹴鞠」であったことから、4月29日と11月3日に「けまり祭」が開かれます。
当時の装束を着た人たちが鞠を蹴る様子が見られます。とても優雅な気分になれますよ。
紅葉まつり
紅葉の名所でもある談山神社では、「紅葉まつり」(2017年は10月8日~12月10日)が開催されます。開催期間中、11月中旬から下旬にかけて、夜間(日没~20:00)のライトアップも行われます。
談山神社への行き方
談山神社までは、近鉄桜井駅よりバスで約25分、料金は490円です。終点の「談山神社」で下車すれば、神社までは徒歩5分です。
バスは1時間に1本と少ないので、ご注意ください。駅前にはタクシーも待っていますよ。
大阪・梅田駅からの行き方
大阪(梅田)駅から近鉄桜井駅までは、まずJR大阪環状線の京橋方面行きに乗り、「鶴橋」駅で近鉄大阪線の名張、青山町、もしくは五十鈴川行き急行に乗ります。
所要時間は約1時間10分、料金は850円です。
京都駅からの行き方
近鉄京都線の橿原神宮前行き急行に乗り、「八木」駅で近鉄大阪線の名張か青山町、もしくは五十鈴川行きの電車に乗り換えます。
所要時間は約1時間15分、料金は940円です。
談山神社の周辺の観光スポット
「日本最大の騎士像を祀る、奈良県「安倍文殊院」の見どころ」より
近鉄桜井駅からは、645年に創建し、智恵の神様が祀られている安倍文珠院にもアクセスできます。
また桜井市には、四季の花が美しい長谷寺や、神話にも出てくる大神神社もありますので、奈良の桜井で由緒ある寺社巡りをお楽しみください。
※移動時間や交通費の情報は各施設の公式サイトからの情報に基づいて掲載しています。2017年8月現在の情報です。変更になる場合がありますのでご了承ください。
奈良生まれの旅好きライター。日本の魅力を世界の人々に伝えていきたいです。