「挽きたて緑茶」を知ってる?大阪で本格緑茶のおいしさに出会う
大阪の天神橋筋商店街にある「CAFE大阪茶会」は、おいしいお茶と素敵な焼き物(陶磁器)が楽しめるシックでカジュアルなカフェ。お茶が好きなエヴェリンさんが同店を訪問。こだわりのオーガニック茶葉を使った本格的なお茶やおいしいスイーツを紹介します。
訪日観光客に人気の日本の都市、大阪。この町のオリジナリティあふれるお茶専門のカフェが、国内外から訪れる人のハートを掴んでいるのだそう。そこで、お茶好きのエヴェリンさんと一緒に行ってみることにしました。
目次:
1.日本一長い商店街にある話題のカフェ
2.「市中の山居」がテーマの「CAFE大阪茶会」
3.挽きたて緑茶を素敵な茶器で味わう、ここだけの体験とは
4.オーガニックの日本茶に出会う「挽きたて緑茶 セルフミキシング」
5.「CAFE大阪茶会」のオリジナリティあふれるお茶とデザート
6.「CAFE大阪茶会」で買えるおみやげ
7.「CAFE大阪茶会」で至福の時間を!
日本一長い商店街にある話題のカフェ
画像提供:CAFE大阪茶会
「CAFE大阪茶会」があるのは、大阪の「天神橋筋商店街(てんじんばしすじしょうてんがい)」。全長2.6kmの日本一長い商店街として知られる、日用品からたこ焼きなどの大阪グルメまでがそろう賑やかな場所です。
400年前の江戸時代、大阪は「天下の台所」と呼ばれる、日本中のおいしいものが集まる場所でした。その時代、商店街の南側を流れる大川(おおかわ)には、日本中の農産物や海産物を乗せた船が訪れていたそうです。
商店街には、今も当時から続く商店があるのだそう。「CAFE大阪茶会」のすぐ東には、1000年前に建立された「大阪天満宮」もあり、歴史を感じることができますよ。
天神橋筋商店街の北の端には、江戸時代の街並みを再現した「大阪くらしの今昔館(おおさかくらしのこんじゃくかん)」のような観光スポットも。南には水上バス乗り場があり、水の都として栄える大阪の街を楽しめます。
大阪市営地下鉄「南森町駅」、もしくはJR東西線「大阪天満宮駅」から2分ほど歩きます。道の左側にあるのれんがかかった店が、日本のお茶と器を満喫できる「CAFE 大阪茶会」です。
「市中の山居」がテーマの「CAFE大阪茶会」
「CAFE大阪茶会」は、お茶と焼き物が好きなオーナーが、2016年8月に立ち上げたカフェ。
開店のきっかっけのひとつは、大阪を訪れたアメリカ人の友人に日本茶をゆっくり楽しめるカフェを尋ねられ、オススメできるお店がなかったこと。そこで、上質な日本のお茶と器がそろっていて、ゆっくりできる空間を作ろうと思いたったそうです。
店には英語ができるスタッフがいるので、日本語がわからなくても安心です。積極的に英語でメニューやお茶の楽しみ方を尋ねてみるとよいでしょう。
画像提供:CAFE大阪茶会
内装のテーマは、「市中の山居(しちゅうのさんきょ)」。今から400年以上前に茶道を完成させた大阪出身の千利休(せんのりきゅう)が唱えた理念で、都会にあっても山の中にいるような静かな場所を意味します。
その言葉の通り、カフェは商店街にいるとは思えないシックで落ち着いた空間です。こだわりのインテリアでしつらえた店内は、日本的でありながらモダンでカジュアルな雰囲気。ゆったりとした気分で過ごせます。
挽きたて緑茶を素敵な焼き物で味わう、ここだけの体験とは
「”茶の湯”(※1)のように、上質な器でおいしいお茶を味わって、至福の時間を過ごしてもらうのがこのカフェの目的です。そのため、窯元(生産者)が多く集まる東海地方から西の焼物をそろえています」と、オーナー。
店舗の入口付近にある焼物の産地を印した地図の下には、窯元から直接買い付けた逸品約100点が並ぶ”チョイス棚”があります。ここには、日本語で静かで控えめな美しさを意味する「侘び寂び」を感じる茶器からPOPなカップまで幅広いテイストの器が並んでいます。
また、その横の棚には販売用の器がずらり。多彩で魅力的な日本の焼物を手に取って見ることができます。
「焼き物大国である日本の魅力を知ってもらいたくて、東海、関西、四国を中心に窯元を巡りました。日本には世界でも類を見ないほどいろんな焼き物があるんですよ」。
※1:茶の湯……茶道の別名。
ドリンクを注文後、"チョイス棚"から好きな器を選べます。多彩な器があり、迷ってしまうお客さんも多いそう。迷ったときは、見て、触れて、色合いや手に取ったときの感覚でしっくりくるものを選ぶとよいそうです。
「この器は白くてシンプルだけど、模様が美しいですね」とエヴェリンさんは気になる器を見つけた様子。山口県でつくられた「萩焼(はぎやき)」の茶器を選んで、店で唯一「挽きたて緑茶」の香りを楽しめる「挽きたて緑茶 セルフミキシング」をいただくことにしました。
オーニガックの日本茶に出会う「挽きたて緑茶 セルフミキシング」
「挽きたて緑茶セルフミキシング」(税込594円)は、電動石臼で粉状に挽いたオーガニック茶葉にお湯を注いでいただく「CAFE大阪茶会」オリジナルのお茶の楽しみ方です。茶葉は4つの産地から好みのものを選べます。
画像提供:CAFE大阪茶会
「挽きたて緑茶セルフミキシング」では、使う道具にもこだわりがあります。お茶とお湯を混ぜるときに使うのは、茶道で使われる茶筅(ちゃせん)※をアレンジした「マドラー茶筅」。500年前から茶筅が作られている奈良県の茶筅工房が作っています。
「挽きたて緑茶セルフミキシング」は、「CAFE大阪茶会」の「お客様だけでなく、お茶や伝統工芸品の生産者に貢献する」というミッションが反映されたメニューでもあります。
4種類の茶葉は、優しく上品な味わいの「和歌山のお茶」や香り高い「朝宮茶(あさみやちゃ)」、うまみと甘みで定評のある「丹波茶(たんばちゃ)」など、どれも違ったよさをもちます。一番人気は、コーヒーのような深いコクをもつ「鹿児島茶」だそう。茶葉はすべてオーガニックだから、安心して味わえるのも嬉しいですね。
エヴェリンさんは「鹿児島茶」をチョイス。しばらくすると緑茶とお茶の道具の用意ができました。「とってもいい香り」と、まずは茶葉の香りにうっとりする彼女。注文を受けてから挽く茶葉は、通常の緑茶よりフレッシュな芳香です。
「挽きたて緑茶 セルフミキシング」では、最初に粉茶をすくう「茶杓(ちゃしゃく)」で2、3杯分を茶器に移し、お湯をそそぎます。お湯の量は自分で調整して好きな濃さにできます。お茶は2〜3杯楽しめるから、いろんな濃さを試してみるのもいいですね。
「マドラー茶筅」でかき混ぜたら完成です。厳しい作法や難しい手順はなく、簡単に楽しめますよ。
ひとくち飲んで「お茶のコクや甘み、苦味すべてが感じられる奥行きのある味わいです」とエヴェリンさん。「これまでいろんな緑茶を飲みましたが、このお茶はとても深い味ですね。おいしい!」と、初めて体験する「挽きたて緑茶」の味に感嘆した様子です。
「茶道のように、マドラー茶筅や洗練された器を使って、お茶をいれられるのがいいですね!」とすっかり気に入ったよう。ここでしか味わえない深い味のお茶に魅了されて、滞在中に何度も訪れる訪日観光客もいるそうです。
風味豊かなお茶を1杯だけ楽しみたいという人のために、スタッフがいれてくれる「ジャストワンカップ」(税込486円)もあります。
日本のカルチャー、アートを満喫できる本棚も
天井まで届く大きな店内の本棚には、日本や大阪の文化やアートに関する書籍がずらり。1906年にアメリカで出版され、はじめて欧米に茶道を紹介した英語の名著「THE BOOK OF TEA」とその日本語の翻訳本「茶の本」も並んでいます。
本棚には、「日本の総合芸術である茶道をはじめとした、歴史ある文化やアートに触れてほしい」というオーナーの思いが込められています。
「CAFE大阪茶会」のオリジナリティあふれるお茶とデザート
画像提供:CAFE大阪茶会
「CAFE大阪茶会」には、緑茶やほうじ茶を使ったラテやミックスジュース、シェイクやデザートもあります。寒い時期に食べたいのが、デザートで一番人気の「プレミアムぜんざい」(写真は餅2個 税込1,134円、餅1個は税込1,026円)。
挽きたて緑茶を使ったぜんざいには国産の玄米でつくった一口サイズの餅が入っています。甘味と苦味が絶妙のデザートです。
甘いものをたっぷり味わいたい人には、「CAFE大阪茶会 甘味グランデ」(税込1,188円)がオススメ。緑茶のソフトクリームやパンナコッタ、大福などお茶のスイーツを一度に味わえるこちらは、訪日観光客に好評だそうです。
マスカルポーネチーズ入りの「大阪茶会もなか」(税込453円)は、和洋ミックスの新しいおいしさ。緑茶と一緒に味わうのもよいでしょう。
画像提供:CAFE大阪茶会
ミルクベースが好きな人には、牛乳と挽きたてのお茶のみで作る「挽きたて緑茶ふんわりラテ」、「挽きたてほうじ茶ふんわりラテ」(どちらも税込540円)がオススメです。店内で緑茶を焙じたほうじ茶は、味も香りも格別です。
「CAFE大阪茶会」で買えるおみやげ
「CAFE大阪茶会」には、ここでしか購入できないおみやげ品がたくさんあります。
たとえば、窯元から直接買いつけている器(税込1,000円〜)。他のショップでは販売されていないような、個性的でスタイリッシュな作品が並んでいます。来店の記念に買っていく人も多いのだそう。
素敵なパッケージの農薬不使用のお茶(税込540〜1,200円)や、大阪の有名チョコブランド「エクチュア」製のCAFE大阪茶会オリジナルチョコレート(税込270円〜)、フリーズドライの小豆(小・税込205円、大・税込410円)なども人気です。
訪日観光客にとくに好評のおみやげが、折ると国旗の柄が出てくる「折り紙」(税込432円)。アメリカやイギリス、中国、台湾など全部で24種類があります。お茶をいただきながら店内で折る人もいるのだとか。
このほかにもさまざまなスイーツ、日本各地の和紙のポストカードの取り扱いがあるので、訪れたときにゆっくりチェックしてみてください。
「CAFE大阪茶会」で至福の時間を!
現代の「市中の山居」として、訪れた人においしいお茶を素敵な器で味わう至福の時間を提供している「CAFE大阪茶会」。リラックスして、カフェの世界観から新たなインスピレーションを得てもらえたら、というのがオーナーの願いです。
Photo by Genki Moriya
Sponsored by CAFE OSAKA CHAKAI