世界中の雪好き必見!スノーモービルで遊ぶ、雪国の古民家宿「雪郷Lodge」
日本屈指の降雪量と上質なパウダースノーを求めて、世界中からスキーヤーやスノーボーダーが集まる新潟県の上越妙高(じょうえつみょうこう)。そんなウィンタースポーツにぴったりのエリアで、注目を集めている宿「雪郷Lodge」をご紹介します。
新潟県で圧巻の大雪原を駆け抜けるスノーモービル体験!
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
新潟県の上越妙高エリアは、山岳地帯ならではの地形を生かした個性的なゲレンデが数多くあり、冬にはスキーヤーやスノーボーダーが、グリーンシーズンには登山者が多くやってきます。
まだあまり知られていない静かな集落、岡沢(おかざわ)は、上越妙高エリアのなかでもとくに降雪量の多い地区です。岡沢地区の大部分を占める田畑や森林は、12月~3月にかけてパウダースノーがたっぷりと降り積もった大雪原へと姿を変えます。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
そこに注目したのが、雪国や雪で遊ぶことが大好きな人たちを結ぶプロジェクト「雪郷」を運営する塚田卓弥(つかだ たくや)さんでした。塚田さんは岡沢の約3,000ヘクタールの農地と森林を借り受け、スノーモービルのフィールドとして活用したのです。
「スノーモービルに乗ってみると、この場所の魅力がよくわかりますよ!」そう塚田さんに案内されたのは、「雪郷Base(ゆきさとべーす)」と名付けられたスノーモービルの拠点でした。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
はじめて間近に見るスノーモービルは大型バイクよりもさらに大きく、一見、初心者が操縦できるとは思えません。
「スノーモービルは車やバイクのように運転免許はいりません。30分ほど練習すれば誰でも自分で操縦できるようになりますよ」
塚田さんの言葉通り、一度操作を覚えてしまえば重量感のあるスノーモービルを操ることに、いつしか夢中になってしまいます。約40キロのコースは自然豊かで、初心者から上級者まで十分満足できるでしょう。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「雪郷Base」のスノーモービルはすべて二人乗りなので、後部座席に子どもやパートナーを乗せて一緒に楽しめます。
実際にスノーモービルに乗ってみると、雪原を思い切り走る爽快感は想像以上! パウダースノーはほどよい弾力があり、まるで波に乗っているような気持ちよさがあります。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
ツアーでは、澄んだ空気にきらきらと舞うダイヤモンドダストをくぐり抜けて、木立の間を走り、山を駆け上がると……
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
のどかな集落の向こうにそびえる妙高山や日本海を望む絶景に出合えます!
※スノーモービルツアー詳細については、公式HPをご参照ください。
スノーモービルを操作して「雪郷Lodge」へ
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「このままスノーモービルに乗って、雪郷Lodgeまで行きましょう」
帰り道を訪ねると、塚田さんからそんな言葉が返ってきました。
実はスノーモービルの拠点である「雪郷Base」と宿泊施設「雪郷Lodge」は、ともにスノーモービルのフィールドに併設しています。そのため、宿泊者はスノーモービルを宿の前まで横づけできるのです。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「ここに泊まったら、朝一番でスノーモービルに乗って、山頂でゆっくりコーヒーを飲むのがオススメです」と塚田さん。
宿泊者は広大なスノーモービルフィールドを、ガイド付きでたっぷり走れるというのだから、こんな贅沢な宿はなかなかありませんね!
「雪郷Lodge」は新潟に見つけたもうひとつの家
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「雪郷Lodge」は、2F建ての古民家をリノベーションしてつくられました。1Fがロビーと宿泊者の共有スペース、2Fが客室です。
吹き抜けの天井の様子。2020年の夏には薪ストーブを制作予定、2020年冬から使用可能となるそう。(Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会)
伝統的な日本家屋の趣を残した空間に、大胆な吹き抜けが印象的。
「薪ストーブの熱が吹き抜けを通して建物全体をあたためるんですよ。冷暖房は完備していますが、環境に配慮した宿にしたいんです」そう語る塚田さん。
薪ストーブは地元で活動する作家が作るといいます。また、薪や家具に使う木材は、雪郷の森で伐採された木々を活用しているのだそうです。
自然の恩恵を受けながら、自然に配慮したエコな暮らしを営む……。そんな丁寧な暮らしをこの宿では体験できます。
シェアハウスのようなオープンスペース
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「雪郷Lodge」には、自由に使える広いキッチンがつくられました。「スタッフが常駐していますので、食材の買い出しは車でお手伝いします。運がよければ近所の農家さんが野菜をわけてくれることも、あるかもしれませんよ!」館内を案内しながら塚田さんは笑って言いました。
伝統的な日本の民家にある、床を張らずに作られた土間のスペースで食事をし、宿泊者同士で語らうのもこの場所ならではの楽しい過ごし方。
雪郷Lodge裏の様子 (Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会)
「宿の表と裏には、屋根から落ちた雪を融かすための池があります。この池を活用して裏手にサウナを設置し、本格的なフィンランドサウナを楽しめるようにしたいです」と塚田さんは言います。宿は今後も、さまざまな楽しみ方が作られていきそうです。
抜群の見晴らしは宿泊者だけの特権
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
2Fには4つの客室があり、ドミトリーからファミリータイプの部屋までさまざま。部屋ごとにインテリアや設備が異なるので、人数やスタイルに合わせて選べます。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
そして、なんといっても心が躍るのは客室からの眺め! 広い窓からは一面に広がるスノーモービルのフィールドが一望できるんです。刻一刻と移り変わる雪景色を眺めていると、山から下りてきたキツネが横切ることも。
塚田さん:「自然が多く静かですから、雪を踏む音や、動物の鳴き声に耳を澄ませてみてください。夜は星空もとてもきれいですよ!」
都会の喧騒を離れ、自然が紡ぐ音色に耳を傾けるひとときは心を穏やかに導いてくれます。
雪が好きな人をつなぐ「雪郷」コミュニティ
塚田さんは、2016年に東京から新潟に引っ越してきました。
「東日本大震災をきっかけに、都会での生活を見直しました。大好きなスキーやスノーボードができる自然の近くで仕事をする。雪国の魅力を発信する。そんな生活を実現しようと思いました」。その土地に住んでいるからこそわかる魅力があると塚田さんは言います。
雪郷Lab前でワークショップのメンバーと撮影(Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会)
岡沢にはいま、「雪郷Lodge」「雪郷Base」に加えて、さまざまなワークショップやイベントが開かれる「雪郷Lab(ゆきさとらぼ)」という3つの雪遊びの拠点があります。
そこには、雪で遊び、暮らすように宿泊し、地域の人たちと交流したり文化を学ぶことで、もっと雪国の魅力を知ってほしいという塚田さんの熱い思いがあります。
ワークショップの様子(Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会)
塚田さん:「季節ごとにさまざまなイベントを企画しています! たとえば、伐採された木材を使ったワークショップや、スノーモービルのフィールドの下の田んぼでとれたお米を味わう収穫ツアーなど」
「雪郷」をきっかけに岡沢の魅力を知って移住してくる人もいるのだそうです。
街を歩けばもっとこの場所が好きになる
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
上越妙高エリアの人気の理由は豊かな自然だけではありません。日本でも指折りのパウダースノーに加えて、海外よりもスキー場と市街地の距離が近く移動しやすいため、いくつもゲレンデを行き来したい人や、1日中スキーやスノーボードを楽しみたい人にはうってつけの場所なのです。
ちなみに「雪郷Lodge」から一番近いスキー場は車で8分ほどの距離にあり、部屋からゲレンデが見えるほど。ほかにも、車で30分ほどの距離に約9カ所のスキー場があります。
「雪郷lodge」を拠点に、スキーや温泉、地元のグルメも味わってみましょう!
1日中遊べる赤倉温泉
「雪郷Lodge」から車で約30分の所にある赤倉温泉は、日本の昔ながらの風情が楽しい温泉街。日帰り利用できる温泉施設やレストラン、バーなどが充実しているのはもちろん、2つのスキー場に隣接しているので、海外から多くの人々がつめかけます。
温泉街には「雪郷」が運営するスキーやスノーボードのレンタルショップ「雪番長(ゆきばんちょう)レンタル」もありますので、手ぶらで訪れても安心です。
センスのよいアイテムがそろっているので、ゲレンデであれこれ試してみるのも楽しそう! 店には台湾やニュージーランドなど海外出身のスタッフが常駐しているので、英語対応も万全です。
自然のめぐみを堪能する蕎麦店「一郷庵」
一郷庵を営む岡田さん家族
「雪郷Lodge」から徒歩約10分の住宅街にある「一郷庵(いちごうあん)」は、地元の自然に魅せられた岡田さんご夫妻が始めた蕎麦店。その味を求めて、わざわざ遠方からやってくるファンも多いのだとか。
妙高山のふもとで収穫された蕎麦の実を石うすでひいてつくる自家製の蕎麦は、とっても上品な味わい! ぜひ注文してほしいのが、野の花を摘んだ天ぷらと蕎麦のセット(税込1,500円)。
野草は専門知識をもった奥さんが摘んできたもの。ユキツバキやフキの葉など、見た目も美しく、日本の四季を味わえるものばかりです。
海外のお客さんも多いそうで、メニューはすべて写真と英語が表記されています。
「雪郷Lodge」へのアクセス
東京から「雪郷Lodge」へ行くには、北陸新幹線に乗り上越妙高駅で下車するのがオススメです。所要時間は約2時間。
上越妙高駅から「雪郷Lodge」までは車で約20分。予約時に相談すれば車で迎えに来てくれますが、もし運転に慣れているなら車を借りるのもよいアイデアです。上越妙高駅周辺には複数のレンタカーショップがあるので、乗り換えも便利です。
何度でも訪れたいお気に入りの宿
「雪郷Lodge」を訪れ、スノーモービルで遊び、雪国の暮らしを体験してみると、いつの間にか雪がもっと大好きになっていて驚かされます。
Picture courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会
「冬に来てこの土地を気に入ってくれたら、今度は違う季節にも来てほしいですね。春になれば桜が咲きますし、夏には海に行って海水浴もできます。季節ごとにまったく違う魅力があるんです!」塚田さんは自信に満ちた笑顔でそう言いました。
繰り返し訪れることで「雪郷Lodge」は、もうひとつの家のような、かけがえのない宿になることでしょう。
雪郷Lodge公式HP:https://yuki-sato.jp/lodge/
Written by ISHIGAKI KUMIKO
Sponsored by 雪郷おかざわ地域づくり協議会
Main image courtesy of 雪郷おかざわ地域づくり協議会