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広島は、柑橘類、B級グルメから高級食材まで、さまざまなご当地グルメがあり、食に大きな特徴がある地域です。お好み焼き、牡蠣をはじめとした新鮮な魚介類など、見逃せない広島の地元グルメを12種類紹介します。
広島は、原爆ドームがあることで有名です。広島は瀬戸内海に面し、中国地方にも近いことから、独自の食文化もあります。
広島で有名な郷土料理には、日本全域で人気のB級グルメなどに似たものもあります。ただB級グルメそのままではなく、それぞれに特別な広島風の工夫が加えられています。
広島で食べたい12の絶品グルメをチェックして、広島独自の食文化を楽しんでみてください。
1. 広島風お好み焼き
2. 牡蠣
3. あなご飯
4. 海軍カレー
5. 汁なし担々麺
6. もみじ饅頭
7. あずまずし
8. 瀬戸内レモン
9. 美酒鍋
10. はっさく
11. 尾道ラーメン
12. 広島の酒
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「お好み焼き」は日本でとても人気のある食べ物です。そのなかでも広島風お好み焼きは広島県民のソウルフード。広島風お好み焼きは、通常は鉄板で調理されますが、自宅で作ることもできます。
味は無限にカスタマイズ可能で、お好み焼きの「お好み」とは、「お好みなように料理する」という意味です。
「広島風お好み焼き」は関西風お好み焼きとは異なる点がいくつもある、別の食べ物です。広島で食べられる広島風お好み焼きは多くの地元民に愛され続けています。
広島風お好み焼きは、野菜と肉を乗せた薄い生地を麺の上にひっくり返し、お好みソースをかけて作ります。広島風お好み焼きにオタフクソースは欠かせません!
広島風お好み焼きを味わいたい人は、「お好み焼きみっちゃん」へ。地元民を始め観光客にも人気のお店です。
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広島は牡蠣の生産量日本一の地域です。広島では450年以上昔から牡蠣養殖が行われています。
広島での牡蠣養殖は、牡蠣の稚貝をつけたワイヤーをいかだから垂直に吊るす方法を採用しています。
牡蠣は水中に沈んだワイヤーに沿って成長し、大きくなると手作業で収穫されます。牡蠣の旬は11月〜3月頃です。
牡蠣の美味しい食べ方は、牡蠣養殖業者に直接聞いてみましょう。「沖野水産」は、季節の生牡蠣の購入や、手間暇かけた養殖牡蠣をさまざまな調理法で味わうことが可能な直売店を運営しています。
漁師は浜辺で、牡蠣を殻付きのまま焼きます。これが牡蠣の伝統的な食べ方です!
【沖野水産】
住所:広島県廿日市市宮島町553-1
営業時間:9:00~18:00(牡蠣のシーズン中)
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広島の名物料理「あなご飯」は、うな重に一見すると似ています。しかし、穴子とうなぎは全く別物。穴子はうなぎよりも身が小さく、脂身が少なくあっさりとした味わいです。
穴子は繊細でふっくらとした身が特徴の広島の大人気グルメです。
広島で唯一ミシュランガイド1つ星を獲得している、1902年に創業の穴子飯専門店「ふじたや」は、予約なしでも入店可能です。
ふじたやは地元の食材のみを使用し、注文を受けてから1匹ずつ穴子を蒸します。料理提供まで長時間待つこともありますが、穴子のおいしさを味わいたい人は必ず訪れたいお店です。
【ふじたや】
住所:〒739-0588 広島県廿日市市宮島町125-2
営業時間:11:00~17:00
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広島有数の港町である呉市は、海軍の町としての歴史があり、カレーはその海軍文化のひとつです。
中でも、海上自衛隊の基地で提供される「呉海自カレー」は、主に海上自衛隊の艦艇で食べられています。海自といえばカレーと知られており、味やボリュームが人気です。
海上自衛隊では、何ヶ月も海上で過ごす船員に曜日感覚を取り戻させるため、毎週金曜日にカレーを出すそうです。
呉市にあるカレー店は、呉海自カレーのノウハウを艦艇から学んでいます。海自に指導を受けたお店は、呉海自カレーの認定を受けます。
呉海自カレーは、普通のカレーとは異なり、海自の艦艇での食事としての工夫が凝らされています。栄養バランスのとれた具材や、保存性を高めるための調理法が用いられています。
呉市内の認定カレー店は呉海自カレー公式HPで、で確認できます。
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「喜作」は広島県民のソウルフードである「汁なし担々麺」元祖の店と言われています。
担々麺は中国発祥で、野菜と花椒を辛い油麺と混ぜて作る料理です。痺れるような辛さとシャキシャキ野菜、香ばしいひき肉の組み合わせは独特で、ラーメン好きや油そば好きに人気です。
この汁なし担々麺も本場中国の味からインスパイアされたものです。
麺と具材を混ぜてスパイスと油を絡めたら、汁なし坦々麺の出来上がり。麺を食べ終わったらご飯を入れて、最後はおいしい担々飯を作りましょう。
辛いのが苦手な方は、「麺屋 麻沙羅」にあるチーズトッピング汁なし坦々麺もおすすめです。
【麺屋 麻沙羅】
住所:広島県広島市中区大手町2-6-8 大手町ビル1F
営業時間:
ランチ:11:00~14:30
ディナー:17:30~20:15
日曜・祝日はランチのみ営業
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宮島名物の「もみじ饅頭」は、あんこが詰まった銘菓です。
食感や味は東京の浅草の人形焼きとも似ていますが、もみじ饅頭の特徴はもみじの葉をイメージしたユニークな形。この独特の形が、もみじ饅頭を特別なものにしています。
おまんじゅうの生地はメープルシロップのような優しい甘みです。香ばしい色に焼かれ、まるで丁寧に焼かれたカステラのようです。
もみじ饅頭はおやつとして、お茶と一緒に楽しめます。「揚げもみじ」と呼ばれる、一口大にして油で揚げたもみじ饅頭もあります。こちらは温かくサクサクした食感が特徴です。
宮島桟橋では、伝統的な焼型を使ってグループでもみじ饅頭作りに挑戦できます。カップルや家族でぜひ楽しい体験をしてみてはいかがでしょうか?
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「あずまずし」は、お米の代わりにおからを使ったユニークな寿司です。
日本には、米が配給制であまり食べられなかった時代がありました。また、穀物がお金と同じように扱われていた時代もあります。貴重なお米を温存するために、このあずまずしが生まれました。
イワシやコハダを切り身にしてから「漬け(づけ)」にします。ご飯の上に乗せてお寿司にする代わりに、茹でたおからで握り寿司の形を作り、漬けにしたネタを上に乗せます。
この小さなおから寿司が、あずまずしと呼ばれるようになりました。
おからとは、豆腐や豆乳を作るときの搾りかすとしてできるものです。今では、おからは健康食品として扱われることも。貴重なお米を大切にするための料理としてではなく、あずまずしの素朴な味わいが今も広島で楽しまれています。
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広島は日本一の牡蠣の生産地ですが、レモンの生産地でもあります。
広島では、いろいろな料理にレモンを使用しています。もちろんレモンを使ったお土産もたくさんありますよ。レモンケーキや羊羹など、和菓子にも洋菓子にも使われています。
「瀬戸内レモン」はお菓子だけでなく、レモン鍋などの地元で愛される料理にも使用します。
レモン鍋は、さっぱりとした出汁で肉とレモンを煮込んだものです。
レモンは食材として人間が食べるだけでなく、広島県内の水産養殖にも使用されています。レモンを食べたハマチの刺身は特に美味しいと有名です。
広島では冬に黄色いレモンを収穫、出荷しています。しかし時期によっては緑色のレモンも生産しています。広島の温暖な気候により、春から秋にかけては緑のレモンができるのです。広島では、一年中レモンのスイーツや料理を楽しむことができます。
「美酒鍋」は、蔵で働く蔵人(くろうど)たちが長時間の労働を乗り切るために考案したと言われています。広島市東部の西条地区は酒蔵で知られ、多くの有名銘柄の酒蔵があります。
広島は日本三大酒どころの一つとされ、広島市内だけでも50近くの酒蔵があります。そのうち、5分の1が西条周辺に集中しています。
西条は、米を40%または50%まで磨いた吟醸酒と大吟醸酒の発祥地として知られています。西条では毎年10月に酒まつりが開催され、日本酒好きが集まっています。
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日本酒を飲まない人も、美酒鍋で日本酒の新たな魅力に気づくことができます。日本酒独特の味わいが、あご出汁のシンプルな味に甘さと深みを加えます。
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「はっさく」は、味も見た目もオレンジに似ていますが、じつは日本原産の柑橘類です。広島の寺院の近くで初めて発見され、尾道の地元民が長く愛し続ける果物です。
尾道市のマスコットもはっさくをモチーフにしており、観光客へのアピールを行っています。
はっさくはミカンよりも酸味と苦みが強いですが、甘みも強いのが特徴です。
生で食べるのがおすすめの食べ方ですが、広島県内でははっさくを使ったスイーツもあります。その一つが新鮮なはっさくを白あんと餅で包んだ「はっさく大福」です。
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尾道と福山の間には、他の地域とは異なるユニークなラーメン文化が発達しています。このラーメンは、発祥の地にちなんで「尾道ラーメン」と呼ばれています。
尾道ラーメンは、鶏と瀬戸内の魚介類から取った出汁を使った醤油ベースのスープが特徴です。平打ち麺を使用し、背脂メンチと呼ばれる豚の背脂の揚げ団子、ネギ、チャーシュー、メンマがトッピングされているのが一般的です。
尾道ラーメンの「丸ぼし」は、この業界でもトップクラスです。売り切れてしまうことがあるため、早めの時間に入店してみましょう。
【丸ぼし】
住所:〒722-0035 広島県尾道市土堂2丁目8-16
営業時間:10:30~20:10または売り切れ
水曜日定休
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広島は三大酒どころの1つとして知られ、多くの酒蔵が西条周辺に集中しています。
広島の酒蔵は、この地域の軟水を使用して、甘口のまろやかな酒を醸造しています。広島は、最高級の酒とされる吟醸酒や大吟醸酒の発祥地として知られています。
西条地域の有名な老舗酒蔵には、今田酒造、賀茂鶴酒造、福美人酒造などがあります。各酒蔵には守り抜いてきた伝統と歴史があります。広島の酒蔵は、白塗りの壁と高い塔が特徴です。
穏やかな瀬戸内海に面した独特の地理条件が、広島の美しい気候と豊かな地元料理を育む源です。
広島の伝統的な料理には、親しみやすい味や食感のものがたくさん。それぞれに地域ならではの特徴があり、特別な印象を残してくれるものとなっています。広島県を訪れる際には、ぜひこれらの名物グルメを味わってみてください!
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