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日本の高速道路に関する基礎知識を網羅的に解説。主な高速道路や、料金体系とETCの仕組み、割引、サービスエリアやパーキングエリア、速度制限、交通ルールなどを詳しく紹介します。訪日観光客の方にも役立つ情報が満載です。
日本であちこちを周遊したいと思ったら、レンタカーを使って高速道路で移動するのが便利です。
一方で、日本の高速道路には、日本ならではの仕組みも多くあります。
本記事では、日本の高速道路の料金や割引、法定速度、運転時の注意点などを詳しく解説します。
※本記事は、訪日観光客・レンタカー利用者向けの内容を含みます。
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主要な高速道路(2024年現在) Picture courtesy of 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構 公式HP
日本の高速道路は、主要都市を結ぶ道路網として設計されています。
上の図で見てわかる通り、基本的に日本の主要なエリアを網羅しており、離島を除くどの地域に観光に行くにも便利です。
主な高速道路
・首都高速道路(首都圏)
・東名高速道路(東京~名古屋間)
・名神高速道路(名古屋~大阪・兵庫間)
・山陽自動車道(大阪~山口間)
・東北自動車道(埼玉~青森間)
・九州自動車道(福岡~鹿児島間)
Photo by AC
日本の高速道路の料金は、基本的に走行距離と区間によって決まります。普通車の場合、料金の目安は以下のようなかたちになります。。
1キロメートルあたりの料金の目安
・普通区間:24.6円/キロメートル
・大都市近郊区間(東京・大阪など):29.52円/キロメートル
・長大トンネル区間:39.36円/キロメートル(ただし、ETC車は異なる)
区間によって異なる場合があります。 参照:NEXCO中日本
なお、主な区間の目安でいうと、以下のようになります。
・東京都内→河口湖:3000円程度
・大阪→京都:1500円程度
・札幌→函館:6000円程度
実は日本の高速道路では、休日割引があります。そのため、基本は高速道路に走る日を土日に当てるといったプランを立てておくと、お得です。
休日割引
・対象:軽自動車、普通車
・日程:土曜日・日曜日・祝日 ※日本の長期休暇の期間などは、割引が適用されません。
・割引率:30%
※首都圏や沖縄などに、一部対象外のエリアがあります。
また、100キロメートルを超える長距離走行の場合、100~200kmまでの部分は25%割引、200kmを超える部分は30%の割引が付きます。
訪日観光客の方向けには、「Expressway Pass」があります。
こちらは、定額料金で高速道路が乗り放題になるフリーパス。「北海道」「東北」「山陰・瀬戸内・四国」「九州」の4エリアで発行されています。
とてもお得なので、訪日観光客の方はぜひ使ってみてください。申し込み方法や使い方は、以下の記事で解説しています。
Photo by AC
日本の高速道路の出口(料金所)には、「一般」「ETC」という2種類のレーンが設けられています(「一般/ETC」と両方の機能を兼ね備えたレーンもあります)。
①一般:自動精算機や係員にお金を渡す
②ETC:自動での支払い
このうち、①は、外国語対応をされてない場合もあるため、戸惑ってしまうかもしれません。なので、基本、料金支払いはETCがおすすめです。
ETCは、「Electronic Toll Collection System」の略です。
ETC車載器を搭載した車両は、専用レーンを通過するだけで料金が精算されるため、料金所で一時停車して金銭をやり取りする手間が省けます。
さらに、一般レーンより料金が安くなることも多いです。
高速道路でETCを使用する場合、まず、高速道路に入る前に、車載器にETCカードを差し込んでおきましょう。
そして、高速道路を出る際、料金所でゲート上部に「ETC」と記載されたレーンを利用します。この際、進入速度は時速20キロメートル以下に制限されているため、ゆっくりと進みましょう。
そのまま、ETCにより自動で料金の支払いが行われ、開閉バーが開きます。
Photo by Pixta
ニッポンレンタカーや日産レンタカーなどの主要なレンタカー会社の場合、車両のレンタル時にオプションとしてETCカードも一緒にレンタルできます。ETCカードは発行に時間がかかるため、訪日観光客の方は、レンタルがおすすめです。
・ETCのオプションも!ニッポンレンタカーの予約はこちら(10%割引クーポン)
・MATCHAから申し込めば日産レンタカーが10%割引!ETCカードレンタルも可能
Photo by AC
高速道路では、特段の表記がない場合、普通車は法定速度は時速100キロメートル、大型車は80キロメートルと法定速度が定められています。
左上に速度制限を示す「80」の電光標識がある。Photo by AC
上の写真のような電光標識がある場合、最高速度は80キロになります。
速度制限がかかっている場合は、雨が降ったり霧が発生したり、運転を困難にする自然現象が起きている場合があります。
過度な速度超過は事故の原因となるため、ルールを守った運転を心がけましょう。
高速道路を走るときは、1~2時間ごとに1回、休憩を取るのがおすすめです。高速道路には、2種類の休憩所があります。
Photo by AC
高速道路上に設置されている休憩施設で、「パーキングエリア」と呼ばれます。小規模な休憩所が多く、トイレや自動販売機を備えている場合が一般的です。
短時間の休憩や仮眠を取るための施設として、ドライバーに広く利用されています。
Photo by AC
「サービスエリア」とは、高速道路に設置された大規模な休憩施設です。トイレや自動販売機に加えて、レストランや土産物店があります。また、給油所が併設されている場合も多いです。
PAに比べて規模が大きく、ドッグランや宿泊施設を備えているところもあります。ドライバーがゆっくり休憩を取るのに適しています。
高速道路を安全に利用するためには、基本的なルールを理解しておくことが大切です。ここでは、日本の道路を走行する際に知っておくべきポイントを解説します。
Photo by AC
日本では道路交通法により左側通行が義務付けられています。1車線道路では左側を走行し、右側は対向車線となるため、右側への侵入は厳禁です。
高速道路などの2車線以上の場合、左側が走行車線、右側が追越車線として定められています。
Photo by AC
道路交通法では、すべての道路においてシートベルトの着用が義務付けられています。運転手自身はもちろん、助手席や後部座席の同乗者にもシートベルトを着用させる責任があります。
特に高速道路では、安全性の観点から厳守が求められます。高速道路でシートベルトを着用していない場合には、違反点数として1点加算されるため注意してください。
Photo by AC
冬季に高速道路を走行する際には、スタッドレスタイヤやスノータイヤなどの冬用タイヤを装着することが推奨されます。
特に積雪地帯ではタイヤチェーンを装着するのが望ましいですが、積雪がない道路ではチェーンを外す必要があります。
また、レンタカーを利用する場合には、事前に冬用タイヤが装着されているかを確認するのがおすすめです。
高速道路を利用する際に、独特な用語が多く登場します。よく見る用語とその意味を詳しく解説します。
Photo by AC
高速道路の「インターチェンジ(IC)」は、高速道路と一般道をつなぐ出入口を指します。料金所が設置されており、高速道路に乗る際と降りる際に利用します。
ICは地域ごとに配置されており、利用者が目的地に向かう際に利用する重要なポイントです。
特に複雑なことで知られる、東京の箱崎ジャンクション Photo by AC
「ジャンクション(JCT)」は、高速道路同士を接続する地点のことです。複数の高速道路が交差または接続する場所で、他の高速道路に乗り換える際に使用されます。
スムーズな合流を可能にするため、立体的で複雑な構造になっていることが多いのが特徴です。
Photo by AC
高速道路の一番右側にある車線を「追越車線」といいます。この車線は、高速道路上で前方の車両を追い越す際に使用する専用レーンです。
追越車線を使用する際には、追い越しを終えたら速やかに走行車線に戻ることが求められます。右車線を長時間走行し続けると「車両通行帯違反」に該当するため、注意が必要です。
なお、通行する車両が少ない地方だと、高速道路でも片側1車線の場合があります。その場合、追い越しはできません。
ただ、片側1車線の高速道路の場合、しばらく走ると、2車線になる区間があります。追い越しをしたい場合、その区間で行いましょう。
Photo by AC
「登坂車線(とうはんしゃせん)」は、高速道路上に設けられた専用レーンのひとつで、主に重量の大きい車両が低速で走行するために利用されます。
傾斜の大きい上り坂では、大型車両や重量のある車両の速度が低下するため、一般車両と車線を分けることで交通の流れをスムーズにしています。
Photo by AC
バイパス道路は高速道路ではなく、一般道に設けられた道路です。市街地など特定の区間を円滑に移動するために作られています。
交通量の多いエリアや渋滞しやすい市街地を避ける役割を持ち、交通量の緩和にも貢献しています。
バイパス道路の法定速度は特段の表記がない限り時速60キロメートルであり、高速道路の時速100キロメートルとは異なるため注意しましょう。
一部のレンタカー会社の車両には、高速道路の運転サポートをするシステムが組み込まれています。
たとえば日産レンタカーの場合、一部の車両に、高速道路での運転をサポートする機能「プロパイロット」が組み込まれています。
これは、ナビで設定したルートに従って車が車線・速度を維持したまま走ってくれる機能。特に長い距離を走行する際に便利です。
高速道路は、日本全国の主要都市を網羅しています。主に、以下の高速道路があります。
・首都高速道路(首都圏)
・東名高速道路(東京~名古屋間)
・名神高速道路(名古屋~大阪・兵庫間)
・山陽自動車道(大阪~山口間)
・東北自動車道(埼玉~青森間)
・九州自動車道(福岡~鹿児島間)
一般的に、日本は高速料金が高い国として知られています。たとえば、アメリカでは高速料金は基本的に無料です。また、台湾では1キロあたり4円程度となりますが、日本は1キロあたり24.6円かかります。
一方で、日本には休日割引、訪日観光客向けの「Expressway Pass」など、さまざまな割引があります。
日本では、さまざまな形で速度違反の取り締まりを行っています。さまざまな場所に警察がいて、抜き打ちでチェックをしています。また、場所によっては、オービス(速度違反自動取締装置)が設けられていて、一定の速度以上で走行する車を撮影して記録しています。
日本の高速道路では、①ETC、②料金所にある精算機、の2つの料金支払い方法があります。
①ETCは、高速道路の出口にあるETC専用レーンに入ると、自動で料金が徴収されます。ただし、自分の車の車載器にETCカードをあらかじめセットしておく必要があります。
②精算機は、高速道路の出口にある一般レーンで、そこに設置された精算機にお金を入れて精算します。
近年、日本では、ETCでの支払いが主流になっています。
日本には、公共交通機関では訪れるのが難しい絶景や秘境が数多く存在します。レンタカーや高速道路を活用すれば、自由度の高い旅ができます。
基本の知識やルールをしっかり押さえ、日本の魅力を存分に堪能しましょう。
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Written with Cakutama editorial team
企業のIR/CSR分野のPR、国際協力分野の情報誌編集を経て、2017年10月にMATCHAに参加しました。2019年4月から香川県三豊市に移住。訪日観光客向けの記事を書くほか、地域おこしにも携わっています。
インターネットサービスやレンタカー、ホテルなどのほか、また西日本の観光スポットの記事を主に担当しています。