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日本語は世界一難しいって本当? 日本で英語は通じる? 日本語の難しいところは何? 日本語の基本的な情報について紹介する記事です。
みなさんは日本語が、どんな言葉か知っていますか? 難しいと聞いたことがある人もいると思いますが、本当に難しいんでしょうか? この記事では日本語についての基本的な情報と他の日本語シリーズの記事での発音表記の読み方を紹介します。
日本語のネイティブスピーカーは1億2,700万人くらいです。世界にある約6,000の言語の中で、第9位にランクインしています(ネイティブスピーカーの人口のランキング)。
日本語は世界一難しいと聞いたことがある人もいると思いますが、そんなことはないと思います。
世界の約50%の言語と同じSOV(主語、目的語、動詞)タイプです。
私は(主語) りんごを(目的語) 食べた(動詞)。
ただ、主語は言わないことが多いので「りんごを食べた。」の方が自然です。
I ♥ NYの東京バージョンで私 ♥ 東京というTシャツが売られていますが、東京♥にした方が日本語として自然になります。
日本語の難しいところは、2つあります。
日本語の表記には、中国生まれの文字「漢字」、と、日本だけで使われている、「ひらがな」「カタカナ」の3種類の文字が使われています。
※その他にローマアルファベットも使われます。
ひらがな、カタカナはそれぞれ48字ずつ、漢字は、一般的に使うものだけでも約2,000字あります。日本語の学習で一番難しいとよく言われるのは、漢字の学習です。
しかし、アルファベットとは違い、漢字には字そのものに意味があります。英語でA,B,C…が読めるだけでは英単語の意味は分かりませんが、漢字を勉強すれば、いろいろな日本語の言葉の意味が分かるようになる、ということです。
日本語では、家族や同じ年の友人に対して使うカジュアルな言葉と、(日本語学校などで習う、「普通形」のことです。) それ以外の人に対して使う、丁寧な言葉があります。丁寧な言葉を敬語と言います。
若い人同士でも、知り合った時は敬語で話し、ある程度打ち解けてから、
タメ語でもいい? [tamego demo i:]
(丁寧な言葉を使わなくてもいい?) と質問してから、カジュアルな言葉に切り替えることが多いです。
カジュアルな言い方と、丁寧な言い方が、まったく違う表現になったりするところは本当に難しい、と言う日本語学習者は多いです。しかし、日本人でも敬語を間違えずに使うことは難しいので、あまり気にしすぎる必要はありません。
・MATCHAの記事で紹介する日本語は、注意書きがなければ、丁寧な言葉づかいです。旅行中は丁寧な言葉づかいをする状況の方が多いからです。
日本語にはたくさんの方言があります。標準語とイントネーションが違うことを「訛り」と言うことがありますが、日本の方言ではイントネーションが違うだけではなく、使っている言葉自体が標準語とは大きく異なることもあります。
簡単に言えば、日本の中にはいくつもの、標準日本語に似た他の言語がある、ということです。多様な方言があることも日本語の特徴の1つです。
大阪や京都に旅行に行く予定がありますか? 大阪や京都の周辺の地域では、関西弁、という方言が話されています。関西弁、とひとくくりに言っても、さらに大阪弁、京都弁など、さまざまな方言があります。
ほんま? は、関西弁で、本当? という意味です。
・日本語学校などで習う標準日本語が地方では通じない、ということはないので安心して下さい
日本では、まだまだ英語が流暢に話せる人は少ないです。しかし、都内の観光地では、駅に英語を話せる人がいたり、レストランでは英語のメニューがあったりします。
また、お店の人も、英語が流暢でなかったとしても英語でコミュニケーションをとろうと頑張ってくれることが多いです。
駅の案内や看板、観光地の説明表示も、英語だけではなく中国語、韓国語も書かれていることも多いです。最近はポルトガル語やベトナム語の表示も増えています。
東京以外では、大阪や京都など、訪日客がたくさん来るような観光地なら東京と似た状況だとは思いますが、それ以外の地域では、
英語は通じないことが多いです。
とはいえ、日本人は学校で英語を習っていて、話せなかったとしても単語レベルでは英語が分かる人も多いです。
1. ゆっくり、短い文で話す
2.少しだけ高い声で話してみる(特に男性)
3. 言葉を書いて見せる(筆記体ではなくブロック体で)
この3つをすれば「英語が話せない」と言う人にでも伝わることもあります。
日本滞在で使えると便利な日本語のフレーズを、
1.便利な基本日本語、2.道の聞き方、3.ホテル、4.観光、5.レストラン、6.ショッピング、7.感謝の伝え方、8.困ったとき、9.体調不良の9つの場面別にまとめました。
これらの記事では日本語をまったく習ったことがない人にも読めるように、かっこの中にローマアルファベットで読み方を書きました。その読み方を説明します。
※日本や、日本語の教科書でよく使われる、日本語のローマ字表記ではなく、より実際の発音に基づいた表記を心がけました。
・伸ばす記号[:]が無ければ、母音を伸ばしたり、または強く発音したりはしません。基本的には、どの母音も、同じ長さ、同じ強さで発音されます。
・質問をするときは、語尾を少し高く上げます。高く上げすぎると失礼になることもあります。
・スペイン語やイタリア語を習ったことがある人は、aiueoの読み方は似ていますが、以下のことに注意して下さい。
[a]…英語のgun、study、tunnel などのuの音と似ていますが、短く発音して下さい。
[i]…英語のcity、picture などのiの音と似ていますが、短く発音して下さい。
[u]…英語のput、push などのuと似ていますが、唇を丸めず、短く弱く発音して下さい。
[e]…英語のegg、redのe
似ていますが、短く発音して下さい。
[o]…英語のdog、softのoに似ていますが、短く発音して下さい。
例外もありますが、基本的には
母音の発音はいつも上記の説明通り
に発音されて、文字の組み合わせによって発音が変化することはありません。例えば[auto]と書いてあったら、[a][u][to]と発音されます。英語のautomatic のautoの部分のような発音にはなりません。ほかにも、[made]と書かれていたら英語のmadeのような発音になったりせず、[ma][de]と発音されます。
[t]…英語の start などのtの音に似ていますが、舌の先を尖らせないように気をつけてください。
<ul>
[d]…英語の Canada などのdの音に似ていますが、舌の先を尖らせないように気をつけてください。
you のyの音ではありません。
日本語では英語のbとvも区別されず、どちらもbの発音になるので、英語のloveは日本語で、ラブ[rabu]と発音されます。
日本語の「っ」…基本的には沈黙のマークと考えてください。音楽を習ったことがある人なら、スタッカートに似ています。しかし、前の音が強くなったり、高くなったりしないように気をつけてください。
発音表記では、うしろの子音を2回書いています。
例
・きて[kite] → きって[kitte]
長くなってしまいましたが、日本語は基本的な会話表現に関してはそれほど難しくありません。
笑顔で日本語で話しかけられたら、日本人はきっと嬉しくなるはずです!
間違えをおそれずに、日本滞在で日本語会話を楽しんでみてください!
ライター
A Japanese teacher, calligrapher, singer in my room!