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新潟の古きよき品物をデザインの力で再提案する雑貨屋「ヒッコリースリートラベラーズ」
昔ながらの新潟の品物をデザイン・パッケージを新しくすることで様々な商品を売り出してきたデザイナーズ集団「hickory03travelers(ヒッコリースリートラベラーズ)」。そんな彼らが営む店舗をご紹介します。海産物と日本酒のイメージの強い新潟ですが、おしゃれな雑貨を扱うお店もあるんですよ。新潟の新しい一面を知りたい方は、必読です!
ヒッコリースリートラベラーズとは?
「hickory03travelers(ヒッコリースリートラベラーズ)」は「日常を楽しもう」をコンセプトに新潟を拠点に活動しているデザイナーズ集団です。昔からあるお菓子や伝統工芸品をデザイン・パッケージの力で再提案。かわいらしく、どこかほっと和むデザインは県内外から高い評価を得ています。そんな彼らが運営する店舗へ足を運んできました。
店外にも雑貨が並ぶ、こちらのガラス張りのお店が「hickory03travelers」です。
店内に入ると、新潟のおみやげや工芸品が並んでいます。1Fが店舗、2Fはイベントや展示で使うスペースとなっています。
金平糖みたいなお菓子「浮き星」
入り口の扉を開けると、まず目に入ってきたのは、かわいらしい金平糖(※1)のような食べ物。実はこれ、もち米に砂糖蜜をかけた新潟の伝統菓子なんです。
もとは「ゆか里(ゆかり)」と呼ばれ、新潟市民に広く親しまれていたお菓子でした。しかし近年は売り場が縮小。それを見かねた「hickory03travelers」が、手軽なおみやげや日常的なお菓子として親しんでもらいたいという想いから、デザインを一新。
フレーバーの種類も増やし、かわいらしいイラストを添えて、「浮き星」という名前で商品化しました。するとこれがヒットし、「浮き星」を目当てに多くの人が訪れるようになりました。
※1:金平糖(こんぺいとう)……周囲にとげのような突起のある小さな粒状の砂糖菓子。
「浮き星」の食べ方
1、大さじ1~2杯ほどの「浮き星」をカップに入れます。
2、熱いお湯を注ぎ入れ、しばらく待ちます。
3、ふわふわと「浮き星」が浮き上がってきたら、飲みごろです。甘さと、絶妙にマッチしたフレーバーや味を楽しみましょう。
4、さらにしばらくすると、「浮き星」の中からあられ(米で作られた小さな菓子)が出現。もちもちした食感が楽しめます。
「浮き星」の楽しみ方は千差万別。そのまま食べたり、紅茶や炭酸水に入れたり、ヨーグルトやアイスに入れたり。酒どころ新潟ならではの食べ方としては、日本酒に入れるのもオススメ。日本酒の辛さと「浮き星」の甘みが程よい風味を出します。
選べるパッケージは新潟らしさを取り入れたもの
「浮き星」は、透明な袋に入ったタイプと缶に入ったタイプがあります。
透明な袋に入ったタイプは、トキやお米など、新潟の有名なものがパッケージになっています。
フレーバーはジンジャー、抹茶、柚子、コーヒー、ミルク、いちご、ミント、プレーン(砂糖)があり、2~4種類の味をミックスしてパッケージしています。そのまま食べてもおいしいですし、お湯にうかべて飲むのもオススメです。紅茶に柚子やジンジャーの「浮き星」を入れると、フレーバーティーとしても楽しめます。
缶入りタイプのメインは「雪だるま」のパッケージ。雪国・新潟を想起させる銀箔と雪だるまをモチーフにデザインしたそう。こちらは全5種類で柚子、いちご、ミント、ミルク、カフェオレがあります。
「雪だるま」タイプは、20gで560円(税抜き)で購入できます。ちょっとしたおみやげに最適ですね。また、缶タイプはクリスマスやお正月などの季節のイベントにちなんだパッケージや、夏にオススメのフレーバー、冬にオススメのフレーバーなども登場します。
お米の贈り物!?
他にも、新潟県の名産品をデザインの力で再提案した品物がたくさんあります。
その一つが、写真にある「新潟のおむすび」です。新潟県は日本を代表する米の産地です。新潟県で作られるコシヒカリという米の品種は、全国的にも有名で美味しいブランド米として認知されています。その新潟県産コシヒカリを手ぬぐい(※2)で包んだおにぎり型のギフトです。
お米を食べ終わったあとに手ぬぐいが手元に残るので、日本からのおみやげの品にいいですね。
※2:手ぬぐい……日本式のタオルのようなもの。古くから日本では手を洗った後や汗拭きとして、また祭りの際に頭に被ったりなど様々な用途として使われてきました。
新潟ならではのおみやげの数々
他にも、新潟みやげのスペースもあります。新潟県村上市で獲れたお茶をパッケージ化した商品や、コーヒーやパンケーキ粉など県内各地のオススメ商品が並んでいます。
季節ごとの商品や贈り物に最適な商品が置いてあるスペースも。寒い新潟の冬の必須アイテム・ニット帽や亀田縞(かめだじま)で作られたスリッパなどもありました。他にも新潟県燕市にあるツバメコーヒーの商品など、新潟県内の品物で埋め尽くされています。
もちろん新潟県外の作家さんが作ったものや外国で作っている商品も一部取り扱っています。新潟県だけに限らず、「もっと色んな方に知ってもらいたい」と思ったものを取り寄せ、販売しているそうです。
2Fへとあがると...
レジの奥にある階段から、2Fへ登ると、そこはまた1Fとは雰囲気の異なるギャラリーのような空間でした。
古い机に並べられた器が、しっとりと落ち着いた雰囲気を醸し出しています。こちらの商品も気に入った品物があれば、1Fで購入できます。定期的に展示内容は変わります。デザイナーズ集団である彼らが考える展示はセンスのよいものばかり。2回、3回と行っても何度でも新しい発見がありそうです。
展示以外にも不定期でライブなどのイベントも行うこともあるそうです。展示はお休みのこともあるので、最新の情報はぜひ公式HPをご覧ください。
ヒッコリースリートラベラーズの名前の由来とは
「hickory03travelers」が店を構える場所は、もとは酒屋を営んでいた築80年の建物でした。イベントスペースとして使っていたところを買い取って始めたそうです。
お店の名前の由来は、3人で始めたことと、旅行好きだったこと。「廃れていく商店街に人が集まる楽しい場ができれば」とスタートし、今では県内外から多くのお客様が集うようになりました。
写真にあるようにトレーナーやTシャツのデザイン等を行う一方で、新潟県内の古きよき品物を再提案、地域へのデザイン提案も行っています。
ヒッコリースリートラベラーズへの行き方
お店へは、新潟駅または白山駅から行くことができます。
新潟駅からのアクセス
バスで行く方法
新潟駅万代口から、新潟交通のバスが出ています。万代口バスターミナル0番線または1番線にて乗車し、「古町」バス停にて下車。古町通りを白山神社方面へ10分ほど歩きます。
徒歩で行く方法
新潟駅万代口から古町方面へまっすぐ20〜30分ほど歩きます。交差点「古町」まで来たら左に曲がり、そこから徒歩10分ほどで着きます。
タクシーで行く方法
約10分ほどで1,000円ほどです。人数が多い場合はタクシー代を折半で来るのもありですね。
白山駅からのアクセス
徒歩で20分ほどです。白山公園・白山神社を通り、古町1番町から歩いていくこともできます。
まとめ
新潟に来た際には、海産物や日本酒もよいですが、ぜひ昔ながらの品物もおみやげに加えてみませんか? かわいらしくて、どこか和むイラストでパッケージされた商品は、きっと贈った相手の心もほぐしてくれることでしょう。
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新潟生まれ。日本文化と古い建物が好きな社会人。日本を、地方を好きになってもらえるような記事を綴っていきたいです。