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サイクリングで伝統工芸を楽しもう!兵庫県篠山で800年の歴史を誇る丹波焼にふれる旅
兵庫県の中東部にある丹波篠山。黒く輝く丹波黒豆と牡丹の花のように真っ赤な猪肉などの特産物がありますが、このほかにも800年以上の歴史をもつ「丹波焼」が有名です。丹波焼を巡るサイクリング旅を紹介!
自転車に乗って出発!オススメサイクリングスポット
ここからはオススメのサイクリングスポットを紹介します。
1.築120年の丹波焼「最古の登り窯」
こちらは山の斜面に沿って作られた「登り窯」。見た目は1本の長い窯のようになっていますが、その内部は空洞があり、複数に分けられています。
写真提供:篠山市
この登り窯は長さ47メートル。表面には蛇(Snake)の皮のような模様がつけられていることから「蛇窯」と呼ばれています。
120年の歴史を持つ窯は日本国内でもここだけ。もちろん現在も使われており、兵庫県の県指定文化財にも指定されています。
さらにこの登り窯の隣には「アベマキ」の木が生えています。日本最古のアベマキで、郷土記念物に指定されています。
この歴史ある登り窯とアベマキは立杭の丹波焼と一緒に長い歳月をともに歩んできました。今後も一緒に前進していくことでしょう。
2.窯元巡りで宝探し
立杭溪谷にある窯元は60軒以上で、それぞれに特徴があります。写真の窯元は、歴史漂う古民家風の外観。周囲の山々が四季に応じて変化し、そこに陶窯から上がる煙が重なる様子は、見る人の心を和ませます。
窯元の入り口にはすべて木の看板が置かれていて、所狭しと陶器の作品も飾られています。「窯元横丁」で見つけた窯元を訪れてもよし、窯元の醸し出す作品の雰囲気に寄せられて入るもよしです!
1軒ずつ丁寧に見ていくと、窯元路地の散歩はまるで宝探しのよう。次に出合うのはどんな窯元かと想像する楽しさがあります。
3.古民家カフェ「colissimo」で休憩
立杭渓谷には3軒の手作りパン屋がありますが、オススメは古民家カフェ「colissimo」です。
こちら、前身は郵便局でした。コンクリート式の郵便局を作る計画が持ち上がり、古い郵便局は取り壊されるはずでしたが、「colissimo」店主により現在のようなカフェへと変わりました。
店内は以前の建築の構造がそのままの状態で残され、当時の郵便局の姿も至るところに見ることができます。
入ってすぐ目に飛び込んでくるカウンターは、昔の郵便局の窓口として使われていたもの。机の下の警報機も以前の姿のまま残されています。
2Fは展覧エリアとなっていて、不定期に展覧イベントが催されます。通常は楽器やドライフラワーなど、店長の趣味のものが飾られており、店長の人柄がにじみ出る空間となっています。
写真提供:篠山市
写真提供:篠山市
ここでは簡単なランチや手作りデザート、ドリンクがあります。昼過ぎのティータイムや自転車の旅のひとときの休憩にぴったり。
夕刻には「colissimo」の灯が点され、まるで童話に出てくる小屋のような雰囲気です。身も心も温まりますね。
オリジナルの丹波焼を作ってみる
自転車で「立杭 陶の郷」に戻りました。ここでは陶芸教室が開催されています。経験豊富な先生が、丹波焼の作り方について丁寧に教えてくれますよ。
丹波焼の大きさが選べることはもちろん、自由に創作でき、焼き上がり後は指定の住所に郵送してくれます。
先生の指導のもと、自分のお気に入りの陶器が徐々に完成に近づいていきます。先生は形を整えたり、アドバイスしてくれたりと、匠の技を伝授してくれます。
一生懸命作って完成させた作品は次の焼きの工程へと進みます。この工程を行う窯元は何軒もあり、場所によって自分の作品がどう変化するかはお楽しみ。1ヶ月後の完成が待ち遠しいですね!
篠山の歴史と文化をさかのぼる旅
丹波篠山には、さまざまなところに過去から受け継がれてきた結晶が残り、その歴史や文化が、現代の篠山の個性へと変化してきました。
篠山に来たら自転車に乗り、丹波焼の窯元を巡ってみてください。きっと素晴らしい思い出となるはずです!
※本記事は繁体字版の記事を翻訳・再編集したものです。