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二条城の見どころ5つ。修学旅行の拝観料、お得なフリーパスも紹介
ユネスコの世界遺産に登録されている京都の人気観光スポット、二条城。徳川幕府の京都における拠点として、日本の歴史において重要な役割を果たしてきました。二の丸御殿、唐門といった見どころのほか、歴史、開館情報、桜や紅葉の時期のライトアップなどを紹介します。
二条城とは?
京都の中心部にある二条城(元離宮二条城)は、金閣寺や伏見稲荷大社と並ぶ京都の人気スポットのひとつ。
日本が江戸時代から明治時代に移り変わる歴史の大転換の舞台となった場所で、今も美しい建築や日本庭園を、桜・紅葉とともに楽しむことができます。
二条城は、日本の修学旅行の定番スポットでもあります。筆者は関東出身ですが、中学の修学旅行で二条城に行きました。今も、皆さんが二条城に行ったら、元気な子どもたちの姿を見られるかもしれません!
本記事では、二条城の歴史や見どころ、桜・紅葉に関する情報、アクセス・お得なフリーパス、さらに周辺のカフェやホテルを紹介します。
目次
1.二条城の歴史
2.二条城の5つの見どころ
3.二条城の修繕に関して
4.桜・紅葉・イベントなど
5.ガイドツアー・音声ガイド
6.営業時間、料金
7.二条城へのアクセスとお得なフリーパス
8.場内・周辺のカフェ
9.二条城周辺のホテル
10.そのほかの訪日観光客向けの情報
二条城の歴史
二条城はもともと、江戸幕府の初代将軍・徳川家康によって1603年に建てられました。
江戸幕府の中心は江戸(現在の東京)にありましたが、京都には天皇の住まいとなる京都御所がありました。二条城は、天皇を護る拠点、そして将軍が京都を訪れる際の滞在先として造られたのです。
二条城はその後、1624年から2年かけて拡張され、現在の広さになりました。1626年には、後水尾天皇が二条城に滞在(行幸)し、5日間にわたって盛大な会が催されました。
さらに、1634年には3代将軍・徳川家光が30万人ともいわれる大軍を率いて入場し、天皇との関係を確立。江戸幕府の支配を盤石なものにしました。
このように、武士による支配の象徴ともいえる場所だった二条城は、しかし、武士政権の終わりを告げる場所にもなりました。
1867年、15代将軍である徳川慶喜が、天皇に政権を返す「大政奉還」を二条城の二の丸御殿で表明したのです。これ以降、日本は明治の新しい社会体制になりました。
その後、二条城は天皇の離宮(別邸)となっていましたが、1939年に京都市に下賜され、一般公開されるようになりました。1994年にはユネスコの世界遺産に登録されています。
二条城の5つの見どころ
二条城の中には、華やかな歴史の跡を感じさせる建築や庭園があります。特に有名な5つの見どころを紹介します。なお、これらを見学したい場合、1~2時間程度の観覧時間を予定しておくとよいでしょう。
唐門
Photo by Pixta
二の丸御殿の正門にあたる「唐門」は、1624~1626年にかけての改修の際に作られたと考えられています。「唐(から)」とは中国風ということで、中国由来の獅子のモチーフ(唐獅子)などの極彩色の彫刻が多く飾られています。
なお、同じく徳川家光によって1634~1636年に大改修された日光東照宮にも「唐門」があります。両者の違いを見比べてみても面白いかもしれません。
二の丸御殿
Photo by Pixta
二の丸御殿は、1624~1626年の改修時に建てられました。6棟の建物の中に、33の部屋が入っています。建物内には、日本絵画における重要な画派である狩野派による障壁画のほか、多彩な欄間彫刻や飾金具があります。
なお、二の丸御殿の廊下を歩くと「キュッキュッ」とうぐいすが鳴くような音が出ます。これは「鶯張り」と呼ばれており、侵入者を音で知らせる仕掛けだったのでは、と推測されています。
もっとも、筆者は中学生のとき、どんな音が出るか確かめようとしたのですが、他に多くの観光客がいて、どんな音が鳴っているのかよく分かりませんでした。皆さんも人が少ない時間帯に行くことができたら、どんな音がするか試してみてくださいね。
二の丸御殿の休業日と注意事項
二の丸御殿は、文化財の保護のため、特別な休業日が設けられています。1月・7月・8月・12月の毎週火曜日と12月26日~28日,1月1日~3日はお休みとなるので、ご注意ください。
また、二の丸御殿内の写真・ビデオの撮影は禁止となっています。
二の丸庭園
Photo by Pixta
二の丸御殿の周りには日本庭園「二の丸庭園」が広がっています。ここは、中国で仙人が住むと言われる「神仙蓬莱」の世界を表した庭園と言われています。
もともとは1602年~1603年頃、二条城が造営されたときに一緒に造られ、1626年に一部改修を加えられたと考えられています。その後も何度も大規模な改修が行われ、今の景観が完成しました。
本丸御殿
二条城の中心部にあり、内堀で守られた本丸御殿。徳川家光が1626年に建てましたが、1788年の大火で焼失しました。
現存する本丸御殿は、京都御所の北にあった御殿の主要部を、明治天皇の意向で1894年に移築したものです。当時は、二条城が天皇家の離宮(別荘)として利用されていたからです。
なお、本丸御殿については、2023年4月現在、保存修理工事により中を見ることができないので、ご注意ください。
清流園
Photo by Pixta
1965年に増設された清流園は東半分が洋風庭園、西半分が和風庭園からなる和洋折衷の庭園です。
中には、観光客の休憩所でもある茶室・和楽庵(わらくあん)や、イベント時のみ入ることができる香雲亭などがあります。二の丸御殿などを見た後に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
二条城の修繕に関して
2010年から2030年にかけて、二条城では大規模な修繕が行われています。2023年4月現在、本丸御殿などが観覧できなくなっています。
修繕状況はその時々によって変わるので、詳細は二条城の公式HPをチェックください。
桜・紅葉・イベントなど
Photo by Pixta
二条城には、約300本の桜が植栽されており、例年、3月中旬~4月下旬ごろまでさまざまな種類の桜が楽しめます。
この時期は桜まつりが開催され、さまざまなイベントが楽しめるほか、夜はライトアップも行われます(2023年のライトアップは3月17日~4月15日)。
Picture courtesy of PRtimes
また、 11月中旬~12月上旬にかけてサクラやモミジ、イチョウ、ドウダンツツジなど、さまざまな植物の紅葉が楽しめます。桜同様、この時期には夜のライトアップのほか、さまざまなイベントが催されます。
2024年10月25日(金)〜12月8日(日)には、本丸御殿ライトアップも楽しめるイベント『NAKED meets 二条城 2024 秋の豊穣祭』が開催されます。
ガイドツアー・音声ガイド
二条城では、新型コロナウイルスの影響からガイドツアーを中止していましたが、2023年3月~5月、試行的に再開されることになりました。今後の予定に関しては、公式HPをご覧ください。
また、多くの訪日観光客が訪れる二条城は、さまざまな外国語対応がなされています。例えば、音声ガイドの貸し出しは、日本語のほか、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語で利用できます。1台あたり600円です。
そのほか、デジタルパンフレットが7言語(日本語、英語、繁体字、簡体字、韓国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語)で用意されています。
営業時間、料金
二条城の営業時間や料金については以下の通りです。
営業時間
・通常期:8:45~17:00(最終入場は16:00まで)
※ただし二の丸御殿は観覧受付が16:10まで。
※春や秋の特別拝観期に時間が変更になることがあります。
休業日
・12月29日~31日(二の丸御殿には別途、休業日が設けられています)
料金
入場料:一般800円、高校生400円、小学生300円/二の丸御殿の観覧料を含む場合:一般1,300円、高校生400円、小学生300円
団体料金:30名以上から適用(詳細はこちら)
修学旅行:この施設は「京都修学旅行パスポート」対象施設です。
二条城へのアクセスとお得なフリーパス
Photo by Pixta
二条城は、バス、地下鉄、JRのどれからも行けます。
鉄道:京都の地下鉄東西線に乗り「二条城前」下車、徒歩すぐです。またJR二条駅からも、徒歩17分で行けます。
バス:JR京都駅から市バス9番・50番系統に乗り、「二条城前」下車して徒歩すぐです。
二条城の住所:京都府京都市中京区二条城町541
お得なフリーパス
京都周遊に関しては、地下鉄や各種バスが乗り放題になる「地下鉄・バス一日券(大人1人1,100円)」や、地下鉄が1日乗り放題となる「地下鉄1日券」といったお得なフリーパスがあります。これらは、二条城の入場料が100円割引になるので、ぜひ活用してくださいね。
訪日観光客の場合、JRが提供する「JR Kansai WIDE Area Pass」を使えば、大阪・京都はもちろん、神戸や岡山などまでのJRの普通電車・特急・新幹線が乗り放題になります。
また、「Kansai Thru Pass」では、JR以外の大阪・京都・神戸の地下鉄、京阪、阪急、近鉄、南海電鉄などの路線が乗り放題となります。こちらの活用も検討してみてくださいね。
二条城見学で疲れたら? 場内・周辺のカフェ
文化財を見学した後は、スイーツを食べたくなったり、お茶をしながら休憩したくなるかもしれませんよね。
二条城の周辺には、カフェがたくさんあります。ここでは場内・城のすぐそばで人気カフェを2つ紹介します。さらに気になる方は、Google Mapなどで検索してみてくださいね!
茶房 前田
二条城の清流園にある茶室「和楽庵」に店舗を構えている「茶房 前田」。
運営している「前田珈琲」は、1971年創業、京都の中心部・烏丸に本店を置くカフェチェーンです。自家焙煎にこだわり、フード類や菓子もすべて手作りしており、近年は中国の北京や深圳にも進出している人気店です。
京都純喫茶 珈琲マスサン
二条城の前に店を構えて50年近くなる老舗カフェ「マスサン」。サンドイッチやトースト、ケーキなどのほか、オシャレなフロートドリンクを提供しています。
二条城周辺のホテル
二条城は京都市の中心街にあるため、周りには多くのホテルがあります。
ANAクラウンプラザホテル京都
Picture courtesy of Booking.com
二条城の目の前にあるANAクラウンプラザホテル。プールやサウナが設けられているほか、結婚式の会場にも活用される豪華なしつらえが魅力です。
地下1F~1Fには鉄板料理やフランス料理、日本料理のレストランのほか、バーが入っています。
ゲストハウス近江
Picture courtesy of Booking.com
一方で、よりリーズナブルかつ京都らしい日本の伝統的な風情が味わえる宿に泊まりたい方は、ゲストハウス近江がよいかもしれません。繁忙期でない平日の場合、朝食込みで5000円台で宿泊できることもあります。また、ドミトリー形式のベッドのほか、個室もあります。
このほかの京都のホテルに関しては、Booking.comやAgodaのページをご覧ください。
Booking.comで京都の宿・ホテルを予約する場合はこちら!
Agodaで京都の宿・ホテルを予約する場合はこちら!
そのほかの訪日観光客向けの情報(Wi-Fi、レンタカー)
トラブル回避にも!Wi-Fiレンタルで旅に備えよう
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二条城は多くの観光客で賑わう観光スポット。一緒に旅する人とはぐれてしまうといったトラブルを回避するためにも、ポケットWi-Fiをレンタルして常に連絡を取れるようにしておくと安心です。
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二条城と京都観光を楽しんで!
京都にはこのほかにも、多くの見どころがあります。本記事も参考に、二条城と京都観光を楽しんでくださいね!
Main image by Pixta
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企業のIR/CSR分野のPR、国際協力分野の情報誌編集を経て、2017年10月にMATCHAに参加しました。2019年4月から香川県三豊市に移住。訪日観光客向けの記事を書くほか、地域おこしにも携わっています。
インターネットサービスやレンタカー、ホテルなどのほか、また西日本の観光スポットの記事を主に担当しています。