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400年前の景色そのまま!? 日本遺産に登録された兵庫県「丹波篠山」で城下町散策
兵庫県にある丹波篠山では、400年前の街道がそのままの姿で保存され、街全体が日本遺産となっています。一歩足を踏み入れると歴史が巻き戻り、まるで時空を超えた旅に出かけることができます。
3.武家の生活の跡を探す 武家屋敷群
篠山城の西側にある「篠山武家屋敷群」は、以前武士が住んでいた場所。そのうちひとつを「武家屋敷安間(あんま)家史料館」としています。
篠山武家屋敷群は写真撮影スポットとしても有名。着物を着て撮影すれば、建物の雰囲気と相まって、時代感のあふれる写真が撮れますよ。
4.青山歴史村 丹波篠山デカンショ館
写真提供:篠山市
青山歴史村は、かつて篠山を治めていた青山家の別荘で、現在は歴史ミュージアムとなっています。青山家に関係する書物を展示しており、ほかにも篠山の伝統祭典を専門的に紹介する「丹波篠山デカンショ館」があります。
2015年、篠山市が申請したデカンショ節が、「丹波篠山デカンショ節 民謠に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」として日本遺産に認定されました。
デカンショ節は篠山地区の盆踊りで歌われる歌で、江戸時代から続いているとされます。1年間一生懸命働いた農民たちが、この日だけ休息を取ることができ、人々が1日中歌を歌い、心から楽しむ様子が表現されています。
写真提供:篠山市
歌詞は篠山城から始まり、篠山の特産、文化、技術が組み込まれています。歌が伝わっていく中で、その当時に起きたさまざまなことがわかり、歴史も同時に伝わっていきます。
毎年8月15、16日に、篠山城跡でデカンショ節が行われ、地元住民と歌を歌い、またその歴史を歌うことで次の世代へと引き継いでいっています。
5.城下町でほろ酔い気分を楽しむ 鳳鳴酒造ほろ酔い城下蔵
篠山の歴史を聞いた後は、歴史の味を楽しみに行きましょう! 「鳳鳴酒造(ほうめいしゅぞう)」は江戸時代に創業した、200年の歴史を有する酒造です。
当時の酒造場所と施設は現在もそのままの形で保存され、当時の酒作りの知恵と過程を見ることができます。
またここでは各地の地酒を試飲することもできます。たくさん試飲して自分のお気に入りを見つけましょう!
6.さらに時空を超える 河原町妻入商家群
写真提供:篠山市
篠山の地酒を楽しんだ後は、河原町妻入商家群(かわらまちつまいりしょうかぐん)を散策しましょう!
ここは篠山城の東に位置し、長さ約500mの商店街。江戸時代から続く伝統的な家屋が連なっています。
「妻入」とは、建物の棟に対して垂直方向側に出入口がある建築様式です。
篠山市では伝統的な街並みの保護を行っており、一度足を踏み入れると昔の世界にやってきような気分になります。木造と白壁が交互に造られている建築もあれば、木造の古民家もあります。
趣向を凝らした小さなショップが隠れるように存在し、まるでかくれんぼをしているかのよう。きっと、あなたに発見されるのを待っていますよ!
雑貨屋「ハクトヤ」の建物は200年の歴史がある古民家です。店主は神戸からやってきた明るい女性。この古民家が気に入り、毎日3時間をかけて通勤しています。
ヨーロッパ、アメリカやアフリカなど、店内の雑貨は世界各地のものであふれています。もちろん日本各地の工芸品も販売されています。
雑貨は古民家の雰囲気とマッチし、日本各地の雑貨好きたちを魅了しています。見逃せない店舗のひとつですよ。
商店街の記念写真を撮ることもお忘れなく! 太陽が傾く西日と相まって、着物、石畳、古民家はどれも美しく、日本でもめったに出合うことのできない景色です。SNSのトップ画に使いたくなること間違いなし!
7.篠山の千本鳥居 王地山稲荷神社
河原町の妻入商家群からほど近くに王地山稲荷神社(おうじやまいなりじんじゃ)があります。入り口から本殿まで無数の真っ赤な鳥居が置かれたこちらは、別名「まけきらい稲荷」とも呼ばれています。
江戸時代、篠山出身を名乗る力士8人が江戸(東京の旧称)に現れ、連戦連勝。その後行方をくらました8名の名前を調べると、実はこの稲荷神社の神様の名前と同一であった、という伝説が残りパワースポットにもなっています。
篠山で、日本の伝統に触れる旅を
一歩踏み入れると不思議と足が軽く進み、日本の古きよき伝統的な雰囲気を気軽に体験することができます。伝統的な景色に興味のある方は、ぜひ訪れてみてください。
※本記事は繁体字版の記事を翻訳・再編集したものです。