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富士山の麓で夜の街を楽しもう!「新世界乾杯通り」はしご酒のススメ
富士山の景色が街のあらゆるところから見られる街・山梨県富士吉田市。かつての繁華街、西裏地区には夜の時間を楽しめる居酒屋やバーがたくさん! 古い町並みをリノベーションした路地「新世界乾杯通り」にある、はしご酒にオススメのお店を紹介します。
富士山の麓で夜の街を楽しもう
富士山の景色があらゆるところから見られる街・山梨県の富士吉田市をご存知ですか? 富士山の北からの登山ルートである「吉田口登山道」の入口や、富士急ハイランドという遊園地があることで知られる街です。
東京都の新宿駅からバスで約1時間半・電車でも約2時間という近さ。富士五湖エリアの真ん中あたりに位置しており、隣町に足を伸ばせば河口湖や山中湖といった自然を楽しむことができます。
商店街の先にそびえる富士山。富士吉田市では町の至るところから富士山を眺められる
さて、富士五湖では山や湖などの自然についてはよく知られていますが、メイン観光後の楽しみ、ディナーやお酒などのナイトライフについてはイメージが薄いかもしれません。
しかし富士吉田市には、居酒屋やラーメン店などが集まった夜も楽しめるエリアがあるのです。それが、富士急行線・下吉田駅、月江寺(げっこうじ)駅の近くにある「西裏(にしうら)」という地域です。
西裏は、今から50年ほど前の繊維産業が盛んだった時代に、繁華街として栄えたエリアです。
最近は、いくつものお店が空き家のまま放置される状態が続いていましたが、ここにきて状況が変化。まちづくり活動の一環で空き家がリノベーションされ、新しい飲食店が次々とオープンしています。また、昔の面影を残した街並みや、地元の人に愛される居酒屋やバーも集まる地域です。
今回の記事では、昼間に思いっきり富士五湖を楽しんだ後に出かける、西裏エリアでの「はしご酒(Bar-hopping)」を提案! レトロな雰囲気の路地、新世界通りにある飲食店街「新世界乾杯通り」のお店を紹介します。
1.山梨県産ワインとイタリアンが楽しめる「かぎしっぽ」
1軒目は通りの中ほどにある、50年以上前に建てられた長屋(昔の日本の集合住宅)を改装したお店です。昔ながらの日本らしい引き戸を開けると、思った以上に開放的でスタイリッシュな空間が広がっているので、驚くかもしれません。
メニューはイタリア料理をベースに、タパスやピザ、パスタなど気軽に食べられるものが揃っています。こちらのお店でぜひ楽しんでいただきたいのは、山梨県産のワイン。
山梨県はブドウの栽培とワインづくりが盛んで、日本では第1位の生産量を誇ります。どんな料理にも合うすっきりとした飲みやすさが特徴です。グラスワインは450円、ボトルは4,300円〜用意しています。
おつまみには、白ワインにぴったりの「鮮魚のカルパッチョ(750円)」を合わせてみてください。その日の仕入れによって異なる旬の魚介を使っています。この日は新鮮なタコをさっと炙ってマリネしたものを用意してくれました。
ほかには、山梨県産野菜を使ったピクルスも自慢なのだとか。現在、店主の高橋さんが自ら畑で野菜を育てているとのことで、夏が近くなれば自家製野菜のピクルスが食べられるかもしれません。
店主の高橋さんは、2017年に埼玉県から富士吉田市に移住してきました。「料理を通して街を元気にしたい」と、毎週火曜日には近所の親子に呼びかけてみんなでご飯を食べる「げんき食堂」という活動にも取り組んでいます。
ちなみに店名の「かぎしっぽ」は、"猫のかぎしっぽは幸せを集める"という言い伝えから、このお店もみなさんの幸せが集まるお店にしたい…という意味で名付けたそうです。
2.夜遅くても安心!ラーメン店「麺処寅路(めんどころ とらじ)」
あちこちでお酒を飲んだら、最後はラーメンで締めるのが、日本の定番! そんなときにオススメのお店がこちら、「麺処寅路 新世界通り店」です。
富士吉田市で生まれ育った店主は、子どもの頃からラーメンが大好き。東京の有名店で数年修行したのちに、地元でラーメン店を開業しました。
2店舗目となる新世界乾杯通りのお店は、2018年にオープンしたばかり。実は、それまで西裏地区には夜にラーメンが食べられるお店がほとんどなかったので、地元住民にとっても待望のお店だったのです。
こちらは「豚骨醤油ラーメン(750円)」。九州地方で親しまれている博多ラーメンをベースにした、豚骨スープにストレートの細麺を合わせたタイプです。じっくり20時間煮込んだスープは豚骨の旨みが凝縮。
でも、お酒を飲んだ後や深夜に食べることを考えて、あぶらっぽくなりすぎないよう工夫しているそうです。後味がしつこくなく、意外とあっさりしているので女性でも食べやすい1杯です。
また、ここではラーメンを食べるだけでなく、普通の居酒屋のようにお酒を飲むこともできます。ラーメンの具材である煮卵やメンマが単品のメニューとしても提供されるので、おつまみとしてお酒と一緒に楽しむのもオススメ。
夜遅くまで営業しているので、2軒目、3軒目としての利用にもぴったりですね。
個性豊かな西裏のお店たち
ご紹介した2軒をはじめ、西裏には他にも徒歩圏内に個性豊かなお店がたくさん。
例えば、新世界通りの1本南側(富士山側)にある「子の神(ねのかみ)通り」ではしご酒を楽しむのもいいでしょう。
ピンク色の外観が目を引くダイニングバー「ピンク ド フラミンゴ」で料理をつまみつつ地元の人と交流するもよし。落ち着いた雰囲気のジャズバー「NOW」で豊富なカクテルを堪能するもよし。探検気分で西裏の街を散策してみてはいかがでしょうか?
近隣にはゲストハウス「hostel&salon saruya」や「富士吉田ユースホステル」などの宿泊施設があるので、夜遅くまで遊んでも安心です。
昼に富士山や湖でのレジャーを楽しんだら、夜はお酒を片手に楽しく語らうひとときを満喫してくださいね!
ライター
山形県出身、山梨県に移住を経験。今は神奈川県から地方移住とローカル観光を発信しています。ご当地グルメとお酒が大好きな一児の母。