旅の準備はじめよう
これで完璧!富士登山完全ガイド〜持ち物・アクセス・モデルプランなど〜
日本の象徴・富士山。2013年に世界文化遺産に認定されたことで、その観光地としての人気はさらに加熱しています。本記事では、初めて富士登山にチャレンジする方のために、富士登山のシーズン、準備しておきたい装備や荷物、旅のモデルプランなどを解説しています。
富士山に登ってみよう
日本の象徴「富士山」。標高3,776メートルを誇る日本最高峰の山で、毎年20〜30万人もの登山者がここを訪れます。
一方で、多数の人々が訪れるからこその事故やトラブル、環境破壊も問題視されています。
富士登山に興味があるのであれば、富士登山の難易度やマナーは正しく理解しておく必要があります。
富士山の吉田ルートは、2024年5月より通行予約が必要となりました。吉田ルートを登山される際は、富士山の登山公式HP(日、英語、中文繁体字・簡体字対応)から予約してください。
富士登山の難易度は?
登山口から山頂まで4〜5時間程度で登れ、登山道や山小屋も整備されている富士山は、登山中級者向けの山だと言えます。
登山経験があり、十分な準備を行った方であれば、1日〜1泊2日程度での登頂が可能です。
ただし、登山初心者は要注意。気軽な思いで富士登山にチャレンジすると、深刻な事故や体の不具合に見舞われる可能性があります。
またどのようなコース、スケジュールで登るのかによっても難易度は大きく上下します。
そこで本記事では、富士山を登るのに適したシーズンや、オススメのルート、準備しておきたい装備など、富士山を登る際の手引きを紹介します。
目次:
1.富士登山のシーズン
2.登山口、登山ルート
3.初心者向けモデルプラン
4.登山ガイド、登山ツアー
5.富士登山に必要な装備について
6.富士山の天気・気候・気象
7.富士山を安全に登るために
8.富士山でのマナーについて
9.登山口までのアクセス
富士登山のシーズン
富士登山は1年を通してできるわけではありません。開山時期は7月上旬から9月上旬まで。それ以外の時期は危険のため閉山されています。
閉山期間は気温が氷点下になることも珍しくなく、また途中の山小屋やトイレが利用できない可能性も高いです。
他の登山客がおらず助けを呼ぶのも困難なので、原則として閉山期間には富士登山を行わないようにしましょう。
登山ルートによって開山期間は異なります。
各登山ルートについてはこのあとで詳しく解説しますが、吉田ルートは 例年7月1日〜9月10日頃、須走・御殿場・富士宮ルートは例年7月10日〜9月10日頃が開山期間となり、例年概ね同様です。
混雑するのは「8月」と「週末」
富士山には7/1の開山から徐々に登山者が増え、8月の中旬頃に混雑のピークを迎えます(年によって変動あり)。
また、週末には休日を利用した日本人の登山者が大勢押し寄せるので、月にかかわらず混雑する傾向にあります。
ゆとりのある登山を行うのならば、なるべく平日に向かうのがよいでしょう。
登山口、登山ルート
富士山を登るためのルートは複数あります。また、富士山は山梨県と静岡県にまたがった山なので、登り口もいずれかの県に属します。
何県側かでアクセス方法にも違いがでますので注意してください。
それぞれのルートに特徴があるので、こちらも事前に確認しておきましょう。なお、登山時間は目安です。初心者の方の場合は、1〜2割程度の時間の余裕を見ておくとよいでしょう。
な日帰りが可能なルートもありますが、時間的にゆとりのない、体力を要する行程となります。
いずれのルートを利用する場合も、初心者には1泊2日の行程をオススメします。
初心者にオススメの定番「吉田ルート」
特徴:
登りやすくもっとも人気のルート。山小屋が多いので初心者にも最適です。
ただし、ピーク時は大変混雑するため、予想時間から大幅に遅れて山頂にたどり着く場合もあるので、注意しましょう。
詳しくは「これを見ておけば全てわかる!富士山(吉田ルート)の登山体験記」の記事もご覧ください。
登り時間:約6時間
下り時間:約3.5時間
出発地点:富士スバルライン五合目
総距離最短、体力がある方向けの「富士宮ルート」
特徴:
吉田ルートの次に登山客の集まるルート。総距離がもっとも短く、他に比べて短時間で登頂できる点が人気の理由です。
ただし、その分急坂な場所があるので、体力を要するルートだと言えるでしょう。
登り時間:約5.5時間
下り時間:約4時間
出発地点:富士宮口五合目
富士の自然を鑑賞できる「須走ルート」
特徴:
吉田ルートや富士宮ルートに比べるとマイナーですが、その分他の登山客も少なく静かに登山することができます。
登山途中に緑が多いため、高山植物などを鑑賞したい場合にもよいでしょう。
下りにオススメなのもこのルートの特長です。砂利道の上を滑るように駆け下りられる「砂走り(すなばしり)」と呼ばれる傾斜エリアが有名。
ただし、転倒には十分注意してください。
登り時間:約7時間
下り時間:約3.5時間
出発地点:須走口五合目
マイペースな登山にぴったり「御殿場ルート」
特徴:
長時間の登山となるコース。ただし、ゆるやかに登っていくために、高山病などのリスクは他に比べて少ないといえるかもしれません。
須走ルートと同様に下りに砂利道が多く、須走ルートと同様に砂走りも体験可能。こちらは「大砂走(おおすなばし)り」と呼ばれています。
登り時間:約8時間
下り時間:約4.5時間
出発地点:御殿場口五合目
各ルートについては「何が必要でシーズンはいつ?初めての富士山登山ガイド」の記事もご覧ください。
ルートによる混雑の違い
登山ルートによっては、混雑度に違いがあります。吉田ルートや富士宮ルートは混みがちで、特にご来光(※1)を目指す夜の時間は、非常に混み合います。
一方、吉田ルートと合流する前の須走ルートや、御殿場ルートは比較的空いていることが多いです。ルート選びの参考にしてください。
※1:ご来光……富士山頂付近から見る朝日のこと。富士登山の見どころのひとつ。
初心者向けモデルプラン
初心者の場合、迷子防止やトラブル時に助けを呼べるよう、人手の多いコースがオススメ
富士登山のプランには、登山者の事情や実力によってさまざまな選択肢が考えられます。
初心者の場合は、以下の3点を踏まえた計画を立てるのがよいでしょう。
・ゆとりのある予定であること
・他の登山者が多いルートであること
・富士山の魅力を十分に感じられること
ここでは初めてでもなるべく安心して富士登山に挑め、かつ富士山の魅力を感じられるプランを提案します。なお、所要時間などは目安です。登山者の実力や登山ペースによって、1〜2割程度変化する可能性があります。
初心者向け登山プランの基本情報
早朝にご来光を拝む、1泊2日のモデルプランを紹介
登山開始時刻:昼間
必要時間:約24時間(1泊2日、睡眠時間8時間)
登山時間:登り、下り約4時間
登山口:富士スバルライン五合目(吉田ルート)
1日目昼(11:00〜12:00頃):富士スバルライン五合目を出発
各登山ルートの内、今回は富士登山客の約半数が利用する吉田ルートを利用します。
傾斜がゆるやかなのは御殿場ルートですが、登山客の多い吉田ルートであれば、いざという時に助けを呼びやすいため安心です。
また、登山口である富士スバルライン五合目へのアクセスも良好。登りの道に山小屋や売店が多いことも初心者にオススメな点です。
まずは午前中に富士スバルライン五合目へ到着。昼食をとったら登山開始です。
1日目夕方(15:00〜16:00頃):山小屋に到着
登山口から3〜4時間ほど登ると、7合目または8合目付近に到着します。
登山は一旦休憩し、宿泊予定の山小屋で荷物をおろしましょう。山小屋に泊まるには、事前予約が必要です。
1日目夜(16:00〜20:00):休憩や夕食
山小屋に着いたら、体力の回復や高い標高に体を慣らすため、しばらくのんびりとした時間を過ごしましょう。
このとき、夕焼けなど富士山からの眺めを味わうのもよいでしょう。ご来光を眺めるため、山小屋で早めの就寝を行います。
19:00頃に夕食をとり、20:00までには就寝します。なお食事の提供時間は山小屋によって異なります。
あまりにも遅い時間や早い時間には食べられない場合があるので、予約時に確認しておくようにしましょう。
1日目深夜(20:00〜4:30):睡眠
ご来光は朝4:00頃に眺めることができます。体力に自信があれば、夜0:00頃に起床し、頂上を目指してもよいでしょう。
そうでない場合は、十分な睡眠をとれる、山小屋からご来光を眺めるプランを選んでください。山小屋から山頂までは3〜4時間ほどです。
2日目早朝(4:30〜5:30頃):ご来光
山小屋からご来光を眺めます。太陽のエネルギーを全身で感じてください。
2日目朝(6:00〜10:00):山頂へ
余裕のある方は、山頂で火口を周る「お鉢巡り」もオススメ
山小屋を出発し山頂を目指します。7合目や8合目から山頂までは4時間程度の時間を見ておくとよいでしょう。
この時点で体力が残っている方は、富士山の山頂の噴火口周縁を1周する「お鉢めぐり」にチャレンジしてもよいでしょう。
富士山頂での定番アクティビティで、富士山の自然の迫力やダイナミックさを体感できます。
2日目昼(10:00〜14:00):下山
山頂で景色や雰囲気を満喫したら、あとは下山です。下山にかかる時間は3〜4時間程度。下りは登りよりも早く進みますが、膝への負担なども大きくなります。慎重に降りてください。
登山ガイド、登山ツアー
1人だと心細い行程も、ガイドがいれば安心
富士登山は、十分な準備があれば登山初心者でもできるアクティビティです。
しかし、トラブルを避けたり、スムーズな旅を行ったり、登山をより充実させる解説を求めるならば、海外旅行者向けのツアーやガイドの利用を考えてみてください。
WILLER TRAVELのツアーや、Travel to japanのツアーなどがあります。
富士登山に必要な装備について
富士登山前に準備しておきたい装備や、衣服、持ち物などをまとめました。
衣服
登山靴 |
富士山は登山道が整備された山ではありますが、長時間の道のりは想像以上に味に負担がかかります。 足をしっかりと包み、保護してくれる登山靴を用意しておきましょう。ゆとりのある大きさで、防水効果があるとなおよいでしょう。 |
レインウェア | 山の季節は変わりやすいため、晴れの日であってもレインウェアは必須。防寒対策で重ね着をすることを踏まえ、大きめのサイズが望ましいです。 |
帽子・バンダナなど |
夏の日本は日差しが強く、熱中症の危険があります。つばのある帽子やバンダナなどで頭を守ってください。 |
手袋 |
富士山には岩場が多いため、ケガ防止に手袋は必須です。防寒具としての役割も果たします。 |
防寒着 |
富士登山の時期は夏の真っ只中ですが、山頂付近は5度前後と、冬同様の気温です。冬でも使える防寒着を用意してください。 |
下着 | 登山中は汗をかきますが、休憩中にはその汗が体温を奪ってしまいます。こまめに着替えられるよう、下着は予備をいくつか用意しておいてください。 |
ズボン | ジーンズなど綿素材のズボンは、伸縮性が悪く汗も乾きにくいので避け、登山用のトレッキングパンツを用意しましょう。 |
アイテム
ヘッドライト | ご来光を拝むためには夜間行動が必要となります。また、計画通りに登山が進まない場合も想定し、ライトを用意しておきましょう。懐中電灯を持っていると片手を使えなくなってしまうので、ヘッドライトが望ましいでしょう。 |
ザック |
手をついて岩場を登る可能性もあります。両手の使えるザック型のバッグを用意しましょう。サイズは30L程度で問題ありません。 |
お金 |
数千円〜1万円程度のお金、小銭を用意しておくと安心です。以下のような用途で必要となる場合があります。 ・入山料: 1,000円(※2) |
※2……富士山では、登山者の安全対策や環境保全のために入山料(富士山保存協力金)を任意で徴収しています。徴収場所は「富士スバルライン五合目総合管理センター付近」、「吉田口六合目富士山安全指導センター付近」です。
食べ物・飲み物
水 |
登山中は絶えず水を消費します。水筒やペットボトルなどで、必ず用意しておきましょう(1L〜2L)。なお、登山小屋では500円程度で飲料が販売されています。 |
行動食 |
チョコレートや飴など、糖度が高く持ち運びやすい食べ物の携帯をオススメします。疲労回復の助けとなります。 |
トイレットペーパー |
登山道中にあるトイレにはペーパーが備わっていますが、混雑期には交換が間に合わないこともあります。念のために持っておくと安心でしょう。 |
そのほか、あると便利なもの
登山地図 |
登山ルートの確認、山小屋やトイレの位置の把握に必要。 |
日焼け止め | 長時間日光の下で肌をさらすことになるため、日焼けしたくない人には必須。 |
小銭入れ | トイレなどですぐに使用できるよう、財布とは別に用意。 |
ウェットティッシュ | 山では水が貴重なため、汚れなどを落とす際にあると便利 |
サングラス | 眼球の保護用。山頂に近づくほど紫外線が強くなります。 |
ストック | 登山の負担を減らす効果あり。 |
インナーシュラフ | 山小屋で貸し出されるシュラフの保温力向上に。他人の使ったシュラフに抵抗感のある方にも必要。 |
携帯酸素 | 高山病の症状が出てきた際の応急処置に。 |
耳栓 |
山小屋で、ほかの登山客と隣合って眠る際、いびきなどで睡眠を妨げられないよう使用。 |
なお、登山靴などの装備の準備には、レンタルを上手に活用してください。「やまどうぐレンタル屋」「そらのした」などのサイトでは、英語や中国語でもページを用意しています。
富士山の天気・気候・気象
寒暖の差が激しく、雷や強風も珍しくない富士山の気候 ※写真はイメージです。
一般的な山と同様に、富士山でも天候は短い時間に大きく移り変わります。
登山の1週間前や前日には必ず周辺の天気を確認するとともに、よい天候であっても防雨・防寒対策は十分に行っておきましょう。
天候の悪化が予想される場合は、登山中であっても引き返すことを検討してください。
その他、富士登山オフィシャルサイトでは、その時点での災害情報を掲載しているので、登山前には必ずチェックしておきましょう。
気温
富士山では、100メートル登るごとに-0.6度の温度変化が起こり、平地と山頂付近ではおよそ20度もの差があります。また、同じ標高でも夜や早朝などはさらに温度が下がります。
ご来光前(午前5:00〜8:00)の山頂付近では0度近くになることもあります。低体温症を防ぐため、衣服による体温調整は欠かせません。
雷雨
悪天候時の富士山につきものなのが雷です。天候が悪化し、積乱雲が発達したりゴロゴロという音が聞こえ始めたら、近くの山小屋に避難するようにしましょう。
強風
周囲に遮るもののない富士山では、強い風が吹きつけて来ます。足場の悪い場所では転倒の危険が生じるほか、実際の気温よりも体感温度が下がるため低体温症の危険も増します。
近くの山小屋に避難し、体力の低下を感じる場合は下山も検討してください。
富士山を安全に登るために
登山客の強い味方である山小屋も、お金がなければサービスを利用できない
山小屋
富士山の登山道中には、要所に山小屋が設置されています。登山計画にもよりますが、体力の温存や回復のために適切に利用してください。
ただし、山小屋はあくまでも簡易宿泊所です。ホテル同様の設備は期待せず必要なものは自分で用意しておくことにしましょう。
また、ピークシーズンは混み合い、山小屋にたどり着いても利用できない場合があります。予約をしておくのが安心です。
宿泊には素泊まりで5,000円程度〜、1泊2食つきで7,000円〜10,000円程度の費用がかかります。
なお、クレジットカードは利用できないところが多いので、現金の用意は欠かせません。
トイレ
各トイレでは100円〜300円を協力金として受け付けていますので、小銭を用意しておくと安心でしょう。
富士山のトイレは混み合うことから、トイレに行くことを我慢したり、水分補給を我慢する方もいますが、水分不足による体の不調、高山病を防止するためにも、こまめな水分補給は忘れないようにしてください。
心配な方は、携帯トイレを持っておけば緊急時も安心でしょう。なお、山頂付近ではご来光の前後(午前5:00〜8:00頃)が、もっともトイレの混み合う時間帯です。
高山病
標高2,500メートルを超える高地では酸素欠乏により、さまざまな体の不調が起こります(高山病)。頭痛や吐き気を覚えたら、無理せず下山することを検討しましょう。
高山病を防ぐためには、まず第一に急がず自分のペースで登ること。少しずつ体を高度に慣らしていきましょう。
また、疲れると呼吸が浅くなるので、意識的に大きく呼吸するようにしてください。衣服を締め付けすぎず、呼吸しやすくしておくことも肝要です。
十分に水分補給をしておくこと、アルコールを控えておくこと、前日にしっかり睡眠をとっておくことも高山病防止には有効です。
救護所
ケガや体の不調が起きた場合は、早めに以下の救護所に連絡するか足を運びましょう。場所がわからない、電話での連絡が不安な方は山小屋の方に連絡を依頼してください。
富士山五合目救護所(看護師常駐)
場 所:富士山五合目総合管理センター内 GoogleMap
開所期間:7/1 〜 9/11
開所時間:8:00 〜20:00
富士山七合目救護所(医師常駐)
場 所:鎌岩館下 GoogleMap
開所期間:7/14〜7/16, 7/21〜8/26
開所時間:24時間
富士山八合目救護所(医師常駐)
場 所:太子舘横 GoogleMap
開所期間:7 /14〜7/16, 7/20〜8/27
開所時間:24時間
緊急連絡先
自力で下山できない、迷子になってしまったという場合は、以下の緊急連絡先に連絡を入れましょう。日本では110番で警察に、119番で消防署に電話することができます。
吉田ルート
富士山五合目総合管理センター
電話:0555-72-1477、080-2279-3951
須走ルート・御殿場ルート
静岡県警御殿場警察署
電話:0550-84-0110
御殿場市・小山町広域行政組合 消防本部・本署
電話:0550-83-0119
富士宮ルート
静岡県警察富士宮警察署
電話:0544-23-0110
富士宮警察署富士山富士宮口臨時警備派出所(富士山総合指導センター内)
電話:090-2182-2239
富士宮市消防本部
電話:0544-22-1198
富士山でのマナーについて
富士山では以下のマナーやルールを守りましょう
・動植物は採取しない
・ゴミは持ち帰る
・登山道では登りを優先する
・トイレなどの公共施設を汚す
・溶岩や岩石は持ち帰らない
・落書きはしない
・テントの設営や焚き火はしない
登山口までのアクセス
Photo by Pixta
富士山へのアクセスには、1.高速バスで直接登山口まで行く方法と、2.最寄り駅まで電車で行き、駅から登山バスに乗る方法の大きく2つがあります。
4つの登山ルート(登山口)のいずれから登り始めるかでアクセス方法が異なるので、十分にご注意ください。以下でそれぞれの玄関口までの行き方を解説します。
1.もっともシンプルなのは高速バス
吉田口へは、東京の新宿から高速バスが発着しています。乗車時間は道路状況にもよりますが約2時間半、運賃は2,700円です。詳しくは富士急行バス公式HPをご覧ください。
高速バスならば席の確保も安心で乗り換えもないので、簡単に登山口までアクセスが可能です。
なお、羽田空港や関西空港からは河口湖駅まで高速バスが出ています。空港から直接富士山方面へ行きたい方はこちらを利用し、河口湖から登山バスに乗車してください。
詳しい情報は富士急行バス(羽田方面)と近鉄バス(関空から)の公式HPに記載されています。
2.選択肢の多い電車&登山バスの組み合わせ
吉田ルート以外のコースにチャレンジするなら、選択肢の多い電車と登山バスの組み合わせがよいでしょう。また、渋滞などに巻き込まれる心配がない点もメリットです。
・富士宮ルート(富士宮口五合目) GoogleMap
JR東海道本線の三島駅、またはJR東海道新幹線の新富士駅、東海道線の富士駅、身延(みのぶ)線の富士宮駅から登山バスを利用します。
Japan Rail Pass(ジャパンレイルパス)を持つ訪日観光客には東京や大阪から新幹線を利用するのが節約にもなり、効率的。
各駅から登山バスが発着しているので、富士宮口五合目で下車してください。詳しくはこちら。
Japan Rail Passについては「Japan Rail Passを使ってあなただけの日本旅行へ」の記事もぜひご覧ください。
登山バス運賃 | 大人 | 小人 |
片道 | 2,600円 | 1,300円 |
往復 | 4,700円 | 2,350円 |
・須走口ルート(須走口五合目) GoogleMap
JR御殿場線の御殿場駅で下車。そこから登山バスに乗り換えて須走口五合目で下ります。詳しくはこちら。
登山バス運賃 | 大人 | 小人 |
片道 | 1,540円 | 770円 |
往復 | 2,060円 | 1,030円 |
・御殿場口(御殿場口五合目) GoogleMap
JR御殿場線の御殿場駅を利用。そこから登山バスに乗り換え、御殿場口新五合目で下車します。詳しくはこちら。
登山バス運賃 | 大人 | 小人 |
片道 | 1,100円 | 560円 |
往復 | 1,540円 | 770円 |
・吉田ルート(富士スバルライン五合目) GoogleMap
吉田ルートへも電車&バスでアクセス可能なので、電車の旅が好きな方はこちらをどうぞ。富士急行線の河口湖駅または富士山駅を利用します。そこから登山バスに乗り換え(約1時間)、富士スバルライン五合目で下車します。詳しくはこちら。
登山バス運賃 | 大人 | 小人 |
片道 | 1,540円 | 770円 |
往復 | 2,200円 | 1,100円 |
一生に一度の思い出となる、日本の富士登山
富士登山は、日本人でも人生に一度は体験してみたい挑戦です。日本を訪れたなら、ぜひ富士山の登頂にチャレンジしてみてください。
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※本記事は2016年10月20日に公開した記事を2018年版にリライトしたものです。