旅の準備はじめよう

“東洋のベニス”とも呼ばれる富山市には、奥深い歴史や豊かな文化を感じさせる素敵な場所がいくつもあります。本記事では地元の人たちが太鼓判をおす観光スポット7選をまとめました。オススメのおみやげや旅の拠点にピッタリのホテルも紹介します!
富山市郷土博物館は、富山城の城郭 (城の建物)にあります。1Fと2Fの展示物では、富山の歴史を知ることができます。
今の富山城は1543年に建てられ、4世紀以上の歴史があります。城と周辺の町は、権力争いをしていた有力な大名たちの戦いの場になることも少なくありませんでした。
博物館で公開されている地図や展示物から、江戸時代以前の動乱の歴史・17世紀後半から明治時代にかけての町の発展の様子を知ることができます。
博物館のまわりには 富山城址公園が広がっています。1年を通じて四季折々の花や木が楽しめるので、市民の憩いの場としても人気のスポット。園内には日本庭園もあり、山や海を模した美しい風景を堪能できます。
古くから薬の製造で有名な富山県。製薬産業は17世紀以降に栄え、江戸時代には富山の薬売りが全国各地をまわって薬を売り歩きました。
江戸時代から薬の製造販売に携わっている薬屋のひとつが、丸薬の一種「反魂丹(はんこんたん)」で名高い 池田屋安兵衛商店です。
反魂丹をはじめ、池田屋安兵衛商店で製造されている薬はすべてオーガニックな原料を用い、伝統的な漢方薬の製法に則って作られています。
街の中心部にある池田屋安兵衛の本店では、昔ながらの道具や、薬の製造に使われる何百種類もの原料を収めた容器や棚を見ることができます。
また1日に数回、スタッフが反魂丹の作り方を紹介したり、薬の製造を実演したりしています。伝統的な道具で薬を切る体験もさせてもらえますよ。
店の1Fでは薬やハーブティーなど、池田屋安兵衛商店で作られた医薬品を購入することができます。
2Fにはレストラン健康膳 薬都(けんこうぜん やくと)があり、「食べ物は一種の薬である」という、漢方の教えを踏まえた健康食を提供。
料理には厳選された食材が使われ、体によいバランスのとれた献立が用意されています。健康膳は2,000円から3,000円のコース料理が選べます。食事は予約が必要ですので、ご注意ください。
ガラス産業も富山の文化や経済の一端を担っています。ガラス容器は薬を貯蔵しておくために必要とされていたため、江戸時代にガラス工芸の工房がいくつも作られました。
富山市ガラス美術館では、日本各地や海外の芸術家による一流のグラスアートを鑑賞できます。最新のグラスアートを展示する企画展に加え、世界のグラスアートの歴史や作品を紹介する常設展もあります。
富山市ガラス美術館は、建築家の隈研吾が設計した複合施設、 TOYAMAキラリの2Fから6Fにあります。この施設には美術館のほか富山市立図書館や、市内を見わたせる居心地のよいカフェも入っています。
富山市ガラス美術館について詳細は以下をご覧ください。
富山市ガラス美術館(前編)〜隈研吾氏設計の建築美を堪能する〜
富山市ガラス美術館(後編)〜展示室で現代ガラスの美に触れる〜
2016年よりMATCHA編集者。 能楽をはじめとする日本の舞台芸術に魅せられて2012年に来日。同年から生け花(池坊)と茶道(表千家)を習っています。 勤務時間外は短編小説や劇評を書いていて、作品を総合文学ウェブメディア「文学金魚」でお読みいただけます。