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福島県田村市で日本らしい田舎の自然に触れてみよう
日本の田舎には、大都市にはない美しい自然や、魅力的なスポットがあります。神秘的な鍾乳洞「あぶくま洞」や、昆虫と遊べる「ムシムシランド」といった見どころ、さらに桜をはじめとする四季の美しい自然が楽しめる福島県田村市へ行ってみませんか?
田舎の自然と日本らしさに触れる
日本旅行というと、交通の便がよい大都市に行くのが普通かもしれません。
でも、多くの人とネオンの光に満ちた大都会は、日本らしい美しい自然や、自然とともにある人の生き方から、あまりにも離れてしまったように感じることがあるかもしれません。
今回は「もう一つの日本らしさ」を求めて、福島県の田村市へ行ってみましょう。
福島県田村市へのアクセス
東京から田村市に行く場合、列車が1番便利です。田村市の最寄駅は郡山駅で、東京や上野から東北新幹線で行けますよ。
新幹線の場合、東京駅からは7,810円、上野駅からは7,600円、1時間強で行けます。フリーパス「JAPAN RAIL PASS」や「JR EAST PASS」を使えば、お得に周遊できますよ。
飛行機に乗って仙台空港経由で行くこともできます。仙台空港に着いたら電車でJR仙台駅に行き、新幹線へ乗り換えて郡山駅へ行きましょう。空港からの交通費は5,700円程度で、1時間強ほどかかります。
JR磐越東(ばんえつとう)線を使えば、田村市内のほかの駅にもアクセスできます。ただし、多くの観光スポットはJR磐越東線の駅から離れており、バスの本数も多くありません。
そのため、観光する際は郡山駅前からレンタカーで移動することをオススメします。駅前にはオリックスレンタカーやニッポンレンタカーなど、多くのレンタカーショップがあります。
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1年中楽しめる観光地
田村市には、季節限定で楽しめるスポット、1年中楽しめるスポットなど、多くの魅力的な観光地があります。まず1年中楽しめるスポットからご紹介します!
鍾乳洞・あぶくま洞
田村市の人気観光地の1つ、あぶくま洞は巨大な鍾乳洞で、約8,000万年かけて大自然が創り出しました。
もっとも大きい洞穴は高さ29メートルもあり、360度の絶景パノラマが楽しめます。中の歩道はよく整備されており、気軽に散策を楽しめます。
詳細は、下記記事をご覧ください。
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星の村天文台
右下の写真: Picture courtesy of Tamura City
「星の村天文台」には、口径65センチもの大きな天体望遠鏡が設置されています。ここでは、日中にプラネタリウムを楽しめるほか、天気のよい日は太陽や星を観察できます。日によって、星空鑑賞のイベントが開催される夜もありますよ。
館内には、多種多様な色の天然石や鉱物が展示されているほか、宝石や化石を発掘する体験イベントも開催しています。
宝石発掘体験は税込500円、アンモナイト発掘体験は税込1,000円で参加できます。発掘体験だけでなく、宝石や化石を買って持ち帰ることもできます。
磯前神社
磯前(いそざき)神社を一度目にしたら、神秘的な美しさに心打たれるでしょう。磯前神社は、高い樹木が生い茂る森の中の崖地に建っており、参拝する際には上まで登る必要があります。
磯前神社は巨大な岩の上に建てられています。岩と建物の間をくぐるように進むと、右手に階段が見えます。ここから神社に上がることができます。
磯前神社の社殿は田村市の指定有形文化財に指定されていますが、建てられた年や、誰が建てたかは明らかになっていません。
季節ごとのオススメ観光スポット
続いて、季節ごとのオススメスポットを紹介します。どの季節も素敵なスポットがたくさんあるので、見逃さないようにしてくださいね!
春
Picture courtesy of Tamura City
多くの人にとって日本旅行のベストシーズンと言えば、桜が咲く春ですよね。田村市でも、あちこちで桜が美しく咲き誇ります。
田村市では、桜が咲くのは東京より1~2週間遅くなります。「東京で桜を見逃した!」という方は、ぜひ田村市に桜を見に来てくださいね。
小沢の桜
Picture courtesy of Tamura City
青く澄んだ空、黄色く咲いた菜の花、小さなほこらの隣で枝を広げる桜の木……。
絵のような美しさが印象的な「小沢の桜」は、2000年に公開された日本の映画『はつ恋』にも登場しました。
桜の木は樹齢100年以上と考えられています。昔この地区に住んでいた人が、「さくら」という名前の女性を忘れられず植えたものだと伝えられています。
大滝根河畔の桜並木
Picture courtesy of Tamura City
大滝根川(おおたきねがわ)添いには、樹齢80年ほどの桜が約160本、1.5キロメートルにわたって咲き誇ります。船引(ふねひき)駅から徒歩5分で、近くにはお店や宿泊施設があります。
満開の時期には、桜がまるでトンネルのようになります。桜にちなんだ春のお祭りも開催されます。
夏
夏は、日本の自然がもっとも活気あふれる時期です。この時期の田村市の見どころを見てみましょう!
ムシムシランド
Picture courtesy of Tamura City
昔は夏になると、日本の子どもたちは森でカブトムシを捕まえて飼い、戦わせて遊んでいました。
多くの人が都市に住むようになった現在、こうした文化が楽しめるのは田舎だけになりました。
Picture courtesy of Tamura City
「ムシムシランド」 は、夏季限定(7~8月頃)で開園しています。中には、世界の甲虫類や蝶類の展示スペースと、森の中で生活するカブトムシを見られる「カブトムシドーム」があります。
「カブトムシドーム」では、実際にカブトムシに触ったり、カブトムシ同士を戦わせて遊んだりできます。「戦わせる」といっても、強い方のカブトムシが他方を持ち上げてひっくり返すだけなので、ご安心を。
天然記念物の入水鍾乳洞
日本の天然記念物に指定されている入水(いりみず)鍾乳洞は、自然の神秘を感じられるスポット。自然のままの鍾乳洞の姿が残っており、冒険心をくすぐります。
洞内は3コースに分かれています。
コースAは、狭い道を頭を引っ込めながら通り抜けます。少し濡れる可能性があるので、動きやすい服装で参加しましょう。
コースBには、水の中を歩く場面があります。着替えや照明器具(懐中電灯やろうそく)を持っていきましょう。なお、半ズボンとサンダルはレンタルで借りられるほか、ろうそくも販売されています。
コースCも、水の中に入って行くコースです。こちらはBコースよりさらに奥に進むため、案内人が必要になります(ヘッドライドなどレンタル物は料金に含む)。
入水鍾乳洞は年中無休ですが、夏が1番オススメです。Bコースでは、夏は水が冷たく気持ちよく感じられます。また、Cコースは冬季に休業しています。
桧山高原風力発電所(桧山高原)
少し市街地を離れて桧山(ひやま)高原に行くと、風力発電用の風車が立ち並ぶ「桧山高原風力発電所」があります。周辺には、散歩ができる公共広場が設けられており、美しい景観の中に佇む風車をカメラに収めることができます。
周辺はとても風が強く、夏以外の季節だと、肌寒く感じるかもしれないので、夏に行くのがオススメです。
秋
Picture courtesy of Tamura City
日本旅行のもう1つのベストシーズンといえば、美しい紅葉を楽しめる秋ですね。田村市内でも、いたるところで紅葉を見ることができます。
菊の里 ときわ
Picture courtesy of Tamura City
秋は、日本の菊が美しく咲く季節。菊の里ときわでは、黄、赤、ピンク、白など10種類、約2,500株の菊が咲き誇ります。
1つの株に4,000個ほどの小菊が重なり合って咲く「ざる菊」も見ることができます。これは、日本のほかの地域ではめったに見ることができません。
行司ヶ滝
Picture courtesy of Tamura City
高さ25メートルの行司ヶ滝(ぎょうじがたき)は、美しい森の中で紅葉を楽しめるスポットです。周囲には約850メートルの遊歩道があり、「ふくしま遊歩道50選」の1つに選ばれています。
オススメの食事・おみやげ・宿泊スポット
人々との絆が感じられる食事スポット
大都市に比べて、田村市のレストランの数自体は多くありません。しかし、地域の人々の温かさが反映されたような、産地直送の食材による絶品グルメは、ぜひ味わってほしいものです。
よりあい処・華
「よりあい処(どころ)・華」は、優しいおばちゃんの家で食事をしているような気分に浸れる店です。
ここはご主人の自宅でもあり、座布団で囲むテーブル席と、イスに座って食事できるテーブル席の両方があります。
さらに、こたつもあります。こたつを囲みながらテレビを見、食事すると、まるでドラマや漫画の1シーンのような気分を味わえそうですね。
ここでのオススメは、旬の食材を使った「おまかせランチ」(税込880円)です。筆者が訪ねた時は、魚の唐揚げと副菜のセットを堪能しました。
みやこじスイーツゆい
洋菓子店「みやこじスイーツゆい」は、甘くて香ばしいカスタードプリンが有名です。これは、地元の農場でとれた卵を使用したスイーツで、スタンダード(税込180円)と濃厚リッチ(税込350円)があります。
これ以外にも、地元の食材を使用したロールケーキやチーズケーキ、シフォンケーキやクッキーなどがあり、店内で食べたり持ち帰ったりすることができます。
遊び・買い物・食事がワンストップで楽しめるあぶくま洞
田村市の主要観光地であるあぶくま洞の周辺には、食事やおみやげスポットがそろっています。もし行く場合は、ここで食事や買い物をするとよいでしょう。
あぶくま洞に隣接する観光施設の1Fには、あぶくま洞限定のお菓子や福島県産フルーツといったおみやげが販売されています。2Fにはレストランがあり、田村市の特産品「エゴマ」を使ったメニューも提供しています。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
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2つのオススメ宿泊スポット
田村市を満喫したい方は、ぜひ市内で1~2泊してみてください。ここでは、2つのオススメ宿泊スポットを紹介します。
便利さ重視なら「四季の宿 天瑞」
設備が充実した快適な宿が好みの場合、JR船引(ふねひき)駅近くの「四季の宿 天瑞(てんずい)」がオススメです。ここは2019年にオープンしたばかりのホテルで、さまざまなタイプの客室がそろい、アメニティーも充実しています。
部屋にはトイレ、浴室が付いています。ホテル内にレストランもあります。
花見スポットである大滝根川の隣というロケーションのよさもポイントです。
特別感重視なら「スカイパレスときわ」
右下の写真: Picture courtesy of Tamura City
特別な宿に泊まってみたい方は、「スカイパレスときわ」をぜひチェックしてみてください。この宿は山頂にあり、外観は日本風で、客室には和・洋の両方があります。
上の写真:Picture courtesy of Tamura City
山頂にあるため空気は澄み切っており、客室やレストラン、大浴場、園庭からの素晴らしい眺めを楽しめます。一部の客室にはガラスの天井があり、夜には星空を眺めることができます。
Picture courtesy of Tamura City
朝方は肌寒いですが、その分、雲海が見れることもあります。
「スカイパレスときわ」は山頂にあるため、アクセスが多少不便かもしれません。また、和室のトイレ・浴室は共用のため、慣れていない方は不便に感じる場合もあるかもしれません。
でも、この地域らしさや絶景を味わいたい人にとって、ここでの滞在は忘れられない思い出となるでしょう。
田村市観光の注意点
東京のような大都市に比べ、田舎の旅行には不便なこともありますが、その分一味違った素敵な体験をできますよ。旅行時は、以下をご注意ください。
公共交通機関は不便。レンタカーを利用しよう
各観光スポットは最寄り駅から遠く、バスの本数も多くありません。レンタカーの方が自由に観光を楽しめます。
郡山駅でレンタカーを手配すべき
小さな駅の場合、近くにレンタカーショップがない場合があります。郡山駅のように大きな駅の周辺でレンタカーを借りましょう。
食事スポットは事前にチェックすべき
多くのお店には英語表記がありません。また、どこに店があるのか分かりづらい場合もあります。食事スポットは事前にチェックしておくのがオススメです。
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Written by Kogetsu