日本の魅力が凝縮!福島でやりたい10のこと
温泉、美しい城、古きよき街並み、季節によって姿を変える大自然、新鮮でおいしいグルメ……。日本で体験したいこと、それはすべて福島にそろっています! 福島で絶対にやりたい・体験したい10のことを、厳選してご紹介しましょう。
日本の魅力がつまった福島
福島は、日本らしさが凝縮された場所です。
古い建物が並ぶ街、そびえ立つ城、大自然が織りなす絶景撮影スポット、歴史を感じる温泉、ここでしか食べられないグルメ……。
福島に来れば、「日本旅行でやりたいほとんど」が体験できるといっても過言ではありません。福島に来たら絶対行ってみたい、やってみたい10のことをご紹介しましょう!
目次:
- 1.エメラルドグリーンの湖上散歩(裏磐梯)
- 2.雪の降る城と、レトロな街並みを散策(会津若松)
- 3.大迫力の相馬野馬追に興奮!(南相馬)
- 4.昔ながらの街並みで、ネギそばを食べる(大内宿)
- 5.大自然の作った芸術!あぶくま洞に潜入(田村市)
- 6.濃厚な味わいのブランド地鶏「川俣シャモ」を堪能(川俣町)
- 7.レトロな温泉街で文化財に宿泊!(東山温泉)
- 8.“蔵”の街で名物ラーメンを食べる(喜多方)
- 9.大自然を駆け抜ける鉄道に乗ろう(只見線)
- 10.甘みあふれる、極上の桃を味わう(福島市など)
- 福島のスポットを巡る1泊2日モデルルート
1.エメラルドグリーンの湖上散歩(裏磐梯)
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
エメラルドグリーン、コバルトブルー、パステルブルー……五色沼(ごしきぬま)は、「5つの色」を表す名前通り、多彩な色合いを見せてくれる場所。
20〜30ある沼を総称して五色沼と言い、もっとも大きな毘沙門沼(びしゃもんぬま)では、貸しボートに乗って神秘的な湖上散歩をすることもできます。
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
代表的な沼を巡るコースは、全体で徒歩1時間10分〜1時間30分程度。高低差もあまりないため、木々の間を気持ちよくハイキングしながら回ることができます。
天候や季節、周囲の自然や、水中に含まれる火山性物質などによって、さまざまに変わる沼の表情を楽しみましょう。
五色沼
五色沼入り口:Google Map
アクセス:JR「猪苗代(いなわしろ)駅」から磐梯東都(ばんだいとうと)バスに乗り約40分(770円)、「五色沼入り口」下車、徒歩すぐ。
公式HP:https://www.urabandai-inf.com/?page_id=141
2.雪の降る城と、レトロな街並みを散策(会津若松)
Photo by Eri Tashiro
鶴ヶ城(つるがじょう)は、日本で唯一、赤瓦(赤茶色の瓦)をまとった城として知られています。
江戸時代末期の1868年、当時の江戸幕府(※1)を倒そうとする人々と、守ろうとする人々の戦い(戊辰戦争)の舞台となりました。
※1:江戸幕府……徳川家が治世を行った、江戸時代の政府。初代将軍・徳川家康(とくがわ・いえやす)が開き、15代目将軍・徳川慶喜(とくがわ・よしのぶ)が明治天皇に政権を還すまで続いた。
Picture courtesy of 会津若松観光ビューロー
ぜひ見たいのは、雪化粧をした鶴ヶ城。例年1月中頃から3月にかけて雪が積もり、日本全国でも珍しい、雪景色の城を見ることができます。
実は瓦が赤茶色なのも、寒い気候が関係しています。
通常の城のように黒い瓦だと、雪や水分を吸って割れてしまうことがあるそう。鉄を含んだ赤い瓦にすることで、割れにくくなるのです。
Photo by Eri Tashiro
鶴ヶ城のある会津若松は、レトロな建物が並ぶ街並みが有名。七日町(なのかまち)通りと野口英世青春通り(※2)に古い建物が集まっています。
古民家を改装したカフェで一休みしたり、酒蔵を見学したり……思い思いの散歩に出かけましょう。
※2:野口英世(のぐち・ひでよ)……医師・細菌学者。幼少時に大火傷を負いながらも医学の道を志し、世界的に活躍。ノーベル賞の候補にも上がり、現在、日本の千円札の肖像に選ばれている。青年時代を会津若松で過ごした。
鶴ヶ城
鶴ヶ城:Google Map
アクセス:JR「会津若松駅」から「まちなか周遊バス」で20分(210円)、「鶴ヶ城入口」下車すぐ。
公式HP:http://www.tsurugajo.com/turugajo/shiro-top.html
3.大迫力の相馬野馬追に興奮!(南相馬)
Picture courtesy of 南相馬市
甲冑姿(※3)の男たちが、馬にまたがり疾走するーー。この大迫力の絵面は、相馬野馬追(そうまのまおい)と呼ばれるお祭り。
始まったのは、なんと1000年以上前と言われています。
平安時代の武将・平将門(たいら の まさかど)によって始められ、野原に放たれた馬を捕える軍事訓練の目的と、捕えた馬を神に捧げる祭礼としての意味合いがありました。
※3:甲冑(かっちゅう)……侍が身につける武具。
Picture courtesy of 南相馬市
相馬野馬追は、毎年7月下旬に、3日間にわたって開かれます。
1日目は、相馬市と南相馬市の神社で出陣式が行われます。 準備が整うと大将が出陣を命じ、高らかに法螺貝(※4)が吹かれて、いざ出陣!
2日目には、甲冑を身にまとい、太刀を腰につけ、先祖伝来の小旗を風になびかせながら、街なかを練り歩きます(「お行列(ぎょうれつ)」)。そして祭りのハイライト、10頭の馬にまたがった男たちが大地を駆け抜ける「甲冑競馬(かっちゅうけいば)」、空から落ちる旗を奪い合う「神旗争奪戦(しんきそうだつせん)」が行われます。
最終日の3日目は、「野馬懸(のまがけ)」という、馬を素手で捕らえて奉納する神事が行われ、祭りは終了。侍の精神を現代に伝える相馬野馬追、この時期に日本に来るならぜひとも見てみたい祭りです。
※4:法螺貝(ほらがい)……長さ40センチメートルもある大きな貝。吹くと大きな音がするため、戦で合図をする際にも用いられた。
相馬野馬追
雲雀ヶ原 祭場地(甲冑競馬が行われる場所):Google Map
アクセス:JR「原ノ町(はらのまち)駅」から徒歩25分。祭り2日目は「原ノ町駅」より無料シャトルバスあり。
公式HP:http://soma-nomaoi.jp/
2018年、相馬野馬追は7月28〜30日に開催されました。毎年7月最終土・日・月に開催されるため、2019年は7月27〜29日に予定されています。詳しくは公式HPをご覧ください。
4.昔ながらの街並みで、ネギそばを食べる(大内宿)
Photo by Eri Tashiro
大内宿(おおうちじゅく)は、江戸時代にタイムスリップできる場所。
茅葺き屋根の家が数十軒立ち並ぶ光景は、現在では白川郷など一部の地域でしか見られない、昔ながらの日本の町並みです。
Photo by Eri Tashiro
大内宿は、会津と日光を結ぶ途中にあり、宿場町(※5)として栄えました。早い段階に保存運動がなされたため、奇跡的にその町が残されたのです。
現在は建物を活かして、おみやげ屋やそば屋、古民家カフェなどが立ち並び、建物には現在も人が住んでいます。
※5:宿場町(しゅくばまち)……江戸時代、都市と都市を結ぶ間の道にあり、旅人が休息をとった町。
Photo by Eri Tashiro
大内宿の名物は、「高遠そば(ネギそば)」。豪快にネギが1本乗って、インパクト抜群!
大内宿にはネギそばを食べられる店がいくつもありますが、写真の「大内宿 三澤屋(みさわや)」が元祖。
店の主人が、山へ行った際にお弁当の箸を忘れて、たまたま近くの畑にあったネギを使ってご飯を食べたことから思いついたそう。
Photo by Eri Tashiro
ネギを箸代わりにして、そばをすくって食べましょう。新鮮なネギは、そのまま食べてもOK。
シンプルなだけに素材にこだわり、試行錯誤の末にたどり着いたという逸品。
冷たい出汁に、香り高いそばをからめていただきましょう。天気のよい日は縁側に座って、温かい日差しのもとで食べれば気分も爽快です。
大内宿
大内宿 三澤屋:Google Map
アクセス:会津鉄道会津線「湯野上温泉(ゆのかみおんせん)駅」からタクシーで約20分。
公式HP(大内宿):http://ouchi-juku.com/
5.大自然の作った芸術!あぶくま洞に潜入(田村市)
Photo by Shiho Kito
地球の神秘を感じられる場所が、あぶくま洞。
中通り(なかどおり)エリアの田村(たむら)市にある鍾乳洞です。もともと石灰岩の採石場だった場所で、1969年に鍾乳洞が発見されました。
写真はあぶくま洞の中でもっとも広い「滝根御殿(たきねごてん)」と呼ばれるホール。高さ約29メートルを見上げると、そこには無数の鍾乳石が!
Photo by Shiho Kito
鍾乳石ができるまでにかかるのは、途方もない年月。雨水が地中にしみこみ、石灰岩を溶かして洞窟となり、さらに炭酸カルシウムが再結晶することで鍾乳石となります。
鍾乳石は1センチメートル成長するのに約100年かかり、現在のあぶくま洞ができるには、なんと約8000万年かかったと言われています。想像もできない時の結晶が、目の前に広がります。
Photo by Shiho Kito
見学ルートは全長600メートルで、歩いて約40分程度。通常ルートでもじゅうぶん楽しめますが、せっかくなら「探検コース」を選んでみましょう。
写真のような狭い洞窟の中を進み、冒険気分が味わえます! 洞窟の中は年間を通じて15℃程度ですので、夏は涼しく冬は暖かく感じられます。
長い年月が作り出した鍾乳洞を、贅沢に探検してみてください。
あぶくま洞
あぶくま洞:Goolgle Map
アクセス:JR「神俣(かんまた)駅」からタクシーで5分。
公式HP:http://abukumado.com/
6.濃厚な味わいのブランド地鶏「川俣シャモ」を堪能(川俣町)
Photo by Shiho Kito
美しく輝くこの肉は、川俣(かわまた)シャモと呼ばれる地鶏。
福島の川俣町(かわまたまち)だけで育てられ、今や全国的にそのおいしさが知られている福島県ブランド認証地鶏です。
Photo by Shiho Kito
川俣は、阿武隈(あぶくま)山地の山あいにあり、夏も涼しくて気候がよく、鶏を育てるには最適なエリア。
通常の鶏が生後40日ほどで出荷されるのに対して、川俣シャモは約110日間かけて育てられます。
広々とした鶏舎に放し飼いされ、時間をかけて育てられるため、肉は締まり、旨味成分であるアミノ酸が蓄えられ、おいしさが凝縮されるのです。
東京の有名料理店でも使われ、「日本の地鶏の中で5本の指に入る」とも言われるほどのおいしさ。その味は濃く、適度に弾力があり、噛むほどに旨味が口の中に広がります。
Photo by Shiho Kito
こちらは川俣町にある料理店「えん屋」でいただける、川俣シャモのすき焼き「シャモすき」。
シャモを1週間日本酒に漬け込むことで、余計なくさみがなくなり、肉に柔らかさが出ます。
シャモを卵にくぐらせれば、まろやかさが加わり、濃厚な味わいに。
「えん屋」では、シャモ肉を使ったスープ丼など、シャモのおいしさを追求した創作シャモ料理を提供しています。
川俣町では、えん屋以外にも10軒程度の飲食店で川俣シャモを提供しています。いくつかの店で食べ比べをしてみてもよいでしょう。
えん屋
えん屋:Google Map
アクセス:JR「福島駅」からJRバスで約40分(960円)、「川俣鉄炮町(かわまたてっぽうまち)」下車、徒歩1分。
7.レトロな温泉街で文化財に宿泊!(東山温泉)
Photo by Eri Tashiro
福島は、日本有数の温泉大国。温泉地数は日本5番目で、130を超える温泉地があります。
こちらは、会津若松駅からバスで15分程度とアクセスしやすい、東山(ひがしやま)温泉。
川にかかる橋と、旅館「向瀧(むかいたき)」が東山温泉の代表的な景観です。
「向瀧」は、登録有形文化財に指定された、歴史を感じさせる建物。中を少しのぞいてみましょう。
Photo by Eri Tashiro
増築を繰り返した建物は、中心の池を取り囲むように奥へ奥へと広がり、坂に沿って上へと上がっていきます。内部は迷路のような空間。
随所に大工の工夫が凝らされ、全24部屋ある客室は、すべて異なるテーマでデザインされています。
総理大臣や文人など、数々の著名人が宿泊し、現在も映画のロケ地などにも使われている「向瀧」。機会があれば、ぜひ宿泊してみたいところです。
Picture courtesy of 向瀧
東山温泉は、硫酸塩泉と呼ばれる泉質でサラサラとしており、肌になじみ、体の芯から温まります。
15軒以上の宿があり、日帰り温泉が楽しめる施設もあります(「向瀧」は日帰り利用不可)。
東山温泉
向瀧:Google Map
アクセス:会津若松駅前、「若松駅前」から会津バスで約15分(210円)、「東山温泉駅」下車、徒歩すぐ。
公式HP:https://www.mukaitaki.com/
8.“蔵”の街で名物ラーメンを食べる(喜多方)
Photo by Eri Tashiro
会津エリアの北部にある喜多方は、蔵が多いことで有名。蔵とは、火事などから家の貴重品を守るため、頑丈に作られた建物です。
喜多方の街を歩いていると、いくつもの蔵に出会えます。喜多方において蔵は、男性のステータスの1つだったそう。
地元の人はこう語ってくれました。「蔵があるのは、“守るべき財産がある”ということ。だから男の人は、蔵を持ってはじめて一人前とされたんです」
Photo by Eri Tashiro
蔵の使い方はさまざま。貴重品を入れている家もあれば、応接間として使うところも。おみやげ店や喫茶店に姿を変えている蔵もあります。
蔵は喜多方駅周辺の「ふれあい通り」「おたづき蔵通り」などに集まっています。
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
喜多方はきれいな水が湧く土地のため、水が不可欠な日本酒や味噌、醤油などが作られています。
そのおいしい水で作る「喜多方ラーメン」は、日本中に知られています。醤油ベースのあっさりとした味わいが特徴です。
朝からラーメンを食べる人も多く、中には7:00ごろから始まるラーメン店も。
朝ごはんにも、お酒を飲んだあとにも、もちろんランチにも、さまざまなシチュエーションで、いつでも、いくらでも食べられるソウルフードです。
喜多方
ふれあい通り:Google Map
アクセス:JR「喜多方駅」から徒歩15分。
公式HP:http://www.kitakata-kanko.jp/
9.大自然を駆け抜ける鉄道に乗ろう(只見線)
Picture courtesy of 福島県
「世界でもっともロマンチックな鉄道」とも評される、JR只見(ただみ)線。会津若松から新潟県までを結ぶローカル線です。
中でも、会津桧原(あいづひのはら)駅と会津西方(あいづにしかた)駅の間にある「第一只見川橋梁」(写真)は、大自然の中に流れる只見川と、その上を走る只見線が見られる絶景スポット。
この景色は、「道の駅 尾瀬街道(おぜかいどう)みしま宿(じゅく)」の近くにある展望台から見られます。
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
雪景色だけでなく、秋には紅葉、夏には深緑など、季節ごとの景色の変化が楽しめます。
どこまでも広がる田んぼ、切り立った渓谷、緑の映える川……さまざまに姿を変える福島の自然に囲まれながら、のんびり揺られてみてはいかがでしょうか。
本数が少ないため、あらかじめ時刻表を確認してから乗車するようにしましょう。
只見線
会津若松駅(只見線の始発駅):Google Map
公式HP(時刻表):https://www.tadami-net.com/tadamiline/20160728/11099
10.甘みあふれる、極上の桃を味わう(福島市など)
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
福島はフルーツの産地としても有名。中でも桃は、日本全国で2位の生産量を誇ります。
Picture courtesy of 福島県観光物産交流協会
桃が生産される福島北部は盆地のため、夏は暑くなります。
しかしその暑さが、桃の甘みを最大限に引き出します。きれいな水と肥沃な土壌で育てられた桃は抜群の甘さ!
福島は桃のほかにも梨やりんごなど、数々のフルーツが栽培されています。
福島市の「まるせい果樹園」など農園によっては果物狩りも行なっているので、家族連れの方にもオススメです。
福島のスポットを巡る1泊2日モデルルート
今回ご紹介した中から、代表的なスポットを回る1泊2日ルートをご紹介しましょう。
1日目
Photo by Eri Tashiro
まずは、会津若松駅からスタート。初日は、会津若松のレトロな街並みや、鶴ヶ城を散策しましょう。夜は、バスで15分程度の東山温泉に宿泊します。
2日目
Photo by Eri Tashiro
2日目は、大内宿へ。会津若松駅から電車で湯野上温泉駅まで行き、駅からタクシーで15分ほどです。
季節によっては週末限定で会津若松駅から大内宿までの直行バスが出ています。
あるいは、喜多方と五色沼を回るルートもあります。会津若松から喜多方は電車で15分程度。喜多方で朝ラーメンを楽しんで、五色沼へ行きましょう。喜多方駅から五色沼まではバスで約65分です。
今回ご紹介したのは1泊2日ですが、2泊3日あるとゆったり回れますよ。
東京から福島への交通手段
東京から福島へ行く場合、会津若松までは約2時間半〜3時間程度。
新幹線で東京駅から郡山(こおりやま)駅まで行き、JR磐越西(ばんえつさい)線に乗り換えて会津若松駅で下車します。
福島を楽しもう!
福島は、日本で3番目に広い県。どの季節に行っても、どの場所に行っても、それぞれ異なる魅力を放ちます。
ぜひ、あなただけの福島の楽しみ方を見つけてみてください!
In cooperation with 会津若松観光ビューロー、三澤屋、あぶくま洞、えん屋、笠間英夫(かさま ひでお)、向瀧(敬称略)
Sponsored by 経済産業省