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どこへ行くにも便利な、大阪観光の拠点「難波」。しかし、ここには「難波」と名のついた駅が6つもあり、迷ってしまうかもしれません。それぞれ駅がどこにあるのか、また難波駅から行きやすい観光地など、難波駅の情報をわかりやすくまとめました!
関西国際空港と難波を結ぶ特急「ラピート」
大阪を代表するターミナル駅の1つ、難波(なんば)。道頓堀や心斎橋の商店街など大阪の主要観光スポットから近く、また関西国際空港(KIX)からは特急ラピートで約35分と、大阪観光の拠点としてとても便利な場所です。
しかし、難波にはさまざまな電車の路線が集まっています。6つの駅があり、しかもほとんどが同じ名前なのです! 「自分が今どの難波駅にいるのか」「目指す難波駅はどこか」、混乱してしまうかもしれません。
本記事では、6つの「難波駅」の違いを比較、それぞれの駅から行きやすい観光地などをご紹介します。
※駅によって「難波」「なんば」と、漢字とひらがなが混在していますが、基本的にはそれぞれの駅の表記に従い、総称する場合は「難波駅」とします。
路線・駅名 | 主な目的地 |
1.南海線「なんば駅」 | 関西国際空港(KIX)、高野山 |
2.近鉄・阪神 「大阪難波駅」 |
通天閣・新世界、梅田(JR大阪駅)、新大阪 |
3.御堂筋線「なんば駅」 (Osaka Metro) |
奈良、 USJ |
4.四つ橋線「なんば駅」 (Osaka Metro) |
奈良、法隆寺 |
5.千日前線「なんば駅」 (Osaka Metro) |
アメリカ村 |
6.JR線「難波駅」 | 日本橋、鶴橋 |
まずは6つの難波駅を把握しましょう。これが、すべての難波駅。
南海線「なんば駅」(以下南海なんば駅)のみ地上にあり、あとはすべて地下にあります。
南海なんば駅は巨大な駅ビルになっているため、地上から行く場合は、南海なんば駅を起点として考えるとわかりやすいでしょう。
JR難波駅と四つ橋線「なんば駅」の2駅のみ、南海なんば駅から徒歩5〜10分ほど離れたところにあります。そのほかは、ほぼ同じ場所にあるので、案内板を見て進めば、そこまで迷うことはないでしょう。
ほとんど同じ名前の「難波駅」ばかりなので、「難波駅はどこですか?」と聞くよりも、路線名で聞いた方が確実です。
もし、行きたい駅がどこにあるのか分からなくなったら、「南海線はどこですか?」「御堂筋線はどこですか?」など路線名で尋ねましょう。
それでは、それぞれの駅へのアクセス、そこから行きやすい観光地をご紹介します!
「南海なんば駅」は、6つの駅のうち、唯一地上にあります。写真の大きな建物は、駅と、百貨店「高島屋」などを併設しています。
南海なんば駅は、関西国際空港(以下、関空)まで乗り換えなしで行ける特急列車「ラピート」も運行しており、旅行客にとって非常に便利な駅。関西の人気観光地、高野山へも1本でアクセス可能です。
南海なんば駅の改札までの行き方をご案内しましょう。建物の1Fへ入りまっすぐ進むと、写真のエスカレーターがあります。
改札は2Fと3Fにありますが、関空方面、高野山方面、ともに3Fにホームがあります。右のエスカレーターはダイレクトに3Fへつながっているので、こちらから上がりましょう。
こちらが南海線の改札。写真左に、チケット売り場とインフォメーションがあります。
券売機は、英語、中国語、韓国語に対応しています。
南海なんば駅1Fのエスカレーター横には観光情報を取り扱うインフォメーションセンターもあるので、わからないことがあればこちらに聞いてみましょう。
関空へのアクセス
関空〜南海なんば駅は、急行電車で約45分(920円)、特急ラピートで約40分(1,430円)。南海電鉄の公式HPには、ラピートの料金が割引になるチケットの案内もあるのでチェックしてみてください。
高野山へのアクセス
南海なんば駅から「特急こうや」に乗車して「極楽橋駅」下車(約90分、2,040円)。そこからケーブルカーに乗り換えて高野山駅に行きます。
「大阪難波駅」には、近鉄線と阪神線、2つの路線が通っています。路線の名前は違いますが、駅は1つ。近鉄線は奈良方面、阪神線は兵庫方面へ向かいます。
近鉄線、阪神戦のチケット売り場。それぞれ別の売り場なので注意
「大阪難波駅」から行きやすい観光地は、近鉄線は奈良、阪神線はUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)、神戸です。
USJへは阪神線を使い、最寄り駅「ユニバーサルシティ駅」まで乗り換え1回。同じく阪神線では、乗り換えなしで神戸の中心街に最寄りの「神戸三宮駅」まで行くことができます。奈良へは近鉄線を使って、「近鉄奈良駅」で下車、こちらも乗り換えなしです。
USJへのアクセス(阪神)
USJまでは乗り換え1回(西九条駅で「ゆめ咲線」に乗り換え)で「ユニバーサルシティ駅」下車。計約25分、360円)。
神戸へのアクセス(阪神)
乗り換えなしで「神戸三宮駅」下車(快速急行で約45分、410円)
奈良へのアクセス(近鉄)
乗り換えなしで「近鉄奈良駅」下車(快速急行で約40分、560円)
ここからご紹介する「御堂筋線」「四つ橋線」「千日前線」は、「Osaka Metro」という地下鉄です。地下鉄の路線は駅構内でつながっており、地下鉄から地下鉄へ乗り継ぐ場合は、改札を出ることなく乗り換えが可能。
また、Osaka Metroはそれぞれの路線のラインカラーが決まっています。写真のように、駅の案内看板には、ラインカラーの円の中に路線の頭文字のアルファベット1文字が書かれています。
御堂筋線(M) ラインカラー:赤
四つ橋線(Y) ラインカラー:青
千日前線(S) ラインカラー:ピンク
地下鉄・御堂筋線は、非常に使いやすい路線。大阪のもう1つのターミナル駅「梅田駅」や、新幹線が通る「新大阪駅」、通天閣の最寄り駅「動物園前駅」などの駅があります。また、なんば駅から1駅で「心斎橋駅」に着きますが、こちらはなんば駅から徒歩で行くこともできます(徒歩15分程度)。
地上からアクセスする場合は、南海なんば駅周辺にいくつも地下へと降りる階段があるので、そこから降りましょう。地下には、頭上に案内版が出ているので参考にしてください。
新世界(動物園前駅)へのアクセス
乗り換えなしで約5分(180円)
梅田駅へのアクセス
乗り換えなしで約10分(230円)
新大阪駅へのアクセス
乗り換えなしで約15分(280円)
四つ橋線・千日前線の「なんば駅」は、観光で使う人はそこまで多くはないかもしれません。
四つ橋線「なんば駅」は、ほかの地下鉄駅からはやや離れた場所にあり、JR難波駅へ向かう途中にあります。南海なんば駅からは徒歩5分程度。なんば駅から1駅の「四ツ橋駅」は、アパレルショップが多く並ぶアメリカ村の最寄り駅です。四つ橋線のマークは、青色に「Y」。
アメリカ村(四ツ橋駅)へのアクセス
乗り換えなしで1分、180円
千日前線は、大阪の秋葉原とも言われる電気街「日本橋(にっぽんばし)」(最寄り駅は日本橋駅)や、焼肉店が集結するコリアンタウン「鶴橋」(最寄り駅は鶴橋駅)にアクセスしやすい路線です。千日前線のマークは、ピンク色に「S」。
日本橋へのアクセス
乗り換えなしで1分、180円
鶴橋へのアクセス
乗り換えなしで5分、180円
JR難波駅は、今回ご紹介する駅の中で、1つだけ場所が離れています。
JR難波駅からの路線は奈良方面に延びており、世界遺産・法隆寺の最寄駅「法隆寺駅」や奈良駅などに行くことができます。
JR難波駅へは、南海なんば駅周辺から地上の道を行くこともできますが、分かりづらいため、地下を通っていく方が安心。南海なんば駅から徒歩5〜10分程度で到着します。
「JR難波駅」の案内板に従って地下街を進むと、途中から両脇にレストランやショップが並ぶ道「なんばWALK」(写真)がしばらく続きます。「本当にJR難波駅に着くの?」と不安になるかもしれませんが、そのまままっすぐ進んでください。
動く歩道が見えてきたら、その先がJR難波駅です。
法隆寺駅へのアクセス
大和路線の快速で約35分、法隆寺駅下車(460円)
奈良へのアクセス
大和路線の快速で約45分、法隆寺駅下車(560円)
OCAT。建物の正面左にはJR難波駅へ降りるエスカレーターがある。高速バスターミナルは建物の正面入り口から入る
JR難波駅が入る建物「OCAT(オーキャット)」の2Fは高速バスターミナルとなっています。関空や、大阪国際空港行きのリムジンバス、日本各地への高速バスが発着しています。
ただ、この高速バスターミナルの場所はわかりづらいため注意が必要。
建物内に入るとすぐ、写真のエスカレーターがありますが、これには乗らず、写真左側を進み、次に見えてきたエスカレーターに乗りましょう。上がって2Fがバスの発着所です。
道頓堀
難波駅の周辺には、大阪の定番スポットが集結しています。徒歩5〜10分程度で、道頓堀や心斎橋。新世界と通天閣へは御堂筋線で5分。大阪名物の串カツ、たこ焼き屋さんなどの飲食店も簡単に見つけられますよ。
6つの難波駅を攻略して、より効率的に、より快適に、旅を楽しんでください! また、大阪や京都、神戸など関西地方で使えるフリーパス情報が「大阪、京都、神戸、奈良で使える!関西フリーパス完全ガイド」にまとまっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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