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忍者列車で行こう!三重県伊賀鉄道のユニークなラッピング電車の旅
三重県伊賀市を走る伊賀鉄道の「忍者列車」は、漫画家・松本零士氏のデザインによるユニークな車体で有名です。外観のみならず、内装にも様々な工夫が施され、里山を走るその姿は多くの忍者・鉄道・漫画ファンを魅了しています。
"忍者のふるさと"として知られる三重県伊賀市を走る伊賀鉄道は、開業100年を超える歴史ある路線。昔懐かしい里山の景色を背景に、日本でもここだけでしか見られないユニークなラッピング列車「忍者列車」が走っています。
移動手段としてだけでなく、鉄道そのものが観光の目玉となっている忍者列車。その魅力を詳しくご紹介します。
©松本零士
こちらが、車体にくノ一(女性忍者)をデザインした忍者列車です『銀河鉄道999』などの作品で名高い漫画家・松本零士氏のデザインによる車体は、数多くの忍者ファンや鉄道ファン、漫画ファンを魅了しています。
©松本零士
側面から見てみましょう。どの方向から撮影してもインパクト大のデザインですね。
©松本零士
伊賀鉄道は、JR関西本線伊賀上野駅と近鉄伊賀神戸駅間の16.6kmを結ぶ路線です。今回は、大阪市内から近鉄大阪線に乗車し、伊賀鉄道伊賀神戸駅からアクセスする方法をご紹介します。
伊賀鉄道忍者列車の旅に出発進行!
近鉄電車の伊賀神戸駅と伊賀鉄道の伊賀神戸駅は同じ駅の構内にあるので乗り換えも簡単です。
ホームにある柱の上で忍者発見! 思わず笑みがこぼれます。小さな子供たちも大喜びの楽しい仕掛けです。
オススメはこちらの「伊賀鉄道一日フリー乗車券」。大人が720円、小児は360円。上野市駅、茅町駅、伊賀神戸駅で購入可能です。伊賀鉄道の14駅がまる1日乗り降り自由の優れものです。乗車券は磁気カードではなく紙製なので、駅の改札係の方に提示すればOK。昔懐かしい雰囲気が楽しめます。
車窓からは、昔懐かしい里山の風景、田んぼや畑、ため池、森などの様子が楽しめます。都会のビル群とは違った日本の原風景とも言える自然の景色です。
忍者列車の外観デザインは3種類
©松本零士
青色の列車は平成21年から、ピンク色の忍者列車は平成22年から、緑色の忍者列車は平成24年から走行中。5編成10車両を擁する伊賀鉄道全体のうち、忍者列車は3編成6両です。そのため出会う確率は高いのですが、事前に予定を知りたい場合は、乗車日前日の17時以降に電話でお問い合わせください(上野市駅電話番号:0595-21-3231)。
特に緑色の忍者列車は、「木育(もくいく)トレイン」として車内が三重県産の木材で木質化されています。林業を保護し、国産材使用を奨励する取り組みによって生まれた木の香りがする列車。ぜひ現地でお楽しみください。
車内にもたくさんの仕掛けが!
外観だけでなく、車内にも仕掛けが施されています。今回は青色の忍者列車の内装をご紹介しましょう。一番新しい緑色の忍者列車の場合は少し違った内装になります。
あれあれ? 網棚の上に、なにやら人影が……赤い忍者を発見!
こちらの網棚には黄色い忍者が! 忍びとは思えぬ大胆不敵な色の装束ですね。
ドアが閉まると、疾走する忍者の姿が現れます。ドアが開いているときは、まさに雲隠れの術。
こちらは石畳をデザインした床。忍者が足音を忍ばせて通った伊賀の街並みを思わせます。
この他、手裏剣(しゅりけん:投げて使う忍者の武器)柄のカーテンや車内灯、板塀デザインの車椅子スペースなど見所たっぷりです。また、忍者とは関係ありませんが、自転車と一緒に乗車できるサイクルスペースもあるので、サイクリングを楽しむこともできます。
伊勢志摩サミット以来、海外からのお客様、特に中国・韓国・タイ・台湾からのお客様が増え、円滑なコミュニケーションに向けた英語の講習もスタッフの間で始まっているそうです。海外からのお客様は車内を撮影したりと、忍者列車を楽しまれているとか。忍者の人気は世界共通のようですね。
次回は、伊賀鉄道上野駅の構内や多言語でのサービス、駅で買える鉄道グッズなどをご紹介します。お楽しみに!
住所
三重県伊賀市比土2628-3
WiFi環境
無
クレジットカードの有無と種類
無
他言語メニューの有無
英語表示あり
アクセス
伊賀鉄道伊賀神戸駅
近鉄大阪線伊賀神戸駅
電話番号
伊賀鉄道株式会社 総務企画課 0595-21-0863
Webサイト
http://www.igatetsu.co.jp(日本語版)
日本文化、特に絵画や工芸品が好き。福岡、京都、大阪、ベルギー、アメリカを経て現在は神戸在住。座右の銘は「住めば都」。