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豊洲市場の楽しみ方ガイド~移転後の人気店の様子をチェック!~
2018年10月に、築地から移転した豊洲市場がオープン! 市場の中はどうなっているの? 人気の飲食店は豊洲でも楽しめるの? といった疑問に答える豊洲の楽しみ方ガイドをお届けします。
豊洲市場とは
豊洲市場は、東京都が公設する食品の卸売市場です。2018年10月に中央区築地から移転しました。日本最大の取扱量を誇り、マグロをはじめとした海産物、野菜、果物などが毎日たくさん取引されています。
築地から豊洲への移転により、建物・設備が新しくなりました。見学コースが整備され、上の階から窓ガラス越しに、一般客でも卸売業者が取引している様子を安全・快適に見ることができます。
見学のほかにも、新鮮な食材を使った食事がリーズナブルに楽しめる飲食店や、プロの使う食材や道具が手に入る物販店など魅力がたくさん。
この記事では豊洲市場を満喫する基本知識をお伝えします。
豊洲市場の全体概要
Picture courtesy of 東京都中央卸売市場
各エリアの概要は以下の通り。リンクをクリックすると記事の詳細部分に移動します。
- 1.青果棟(5街区)
- 2.水産仲卸売場棟(6街区)
- 3.水産卸売場棟、管理施設棟(7街区)
野菜や果物の競りと、仕入れが行われる卸売店舗がある青果棟があります。
水産物を扱う仲卸店舗が並ぶ水産仲卸売場棟があります。街の飲食店や小売店の人々が仕入れに訪れます。
また、物販店が並ぶ「魚がし横丁」もこちらにあります。
水産物の競りが行われる水産卸売場棟があるエリアです。
気になる飲食店は?
棟 | 飲食店の数 | 店舗の例 |
青果棟(5街区) | 3 | 大和寿司、富士見屋、天ぷら天房 |
水産仲卸棟(6街区) | 21 | 吉野家、鳥藤、センリ軒、寿司大、小田保 など |
管理施設棟(7街区) | 13 | 八千代、茂助だんご、木村屋 など |
築地市場内にあった飲食店はほぼ全店舗が豊洲に移転してきています。また築地では1つのエリアにお店が集まっていましたが、豊洲市場は3つの棟に分かれて飲食店が入っています。目当のお店がどこにあるのか、確認しておきましょう。
それでは、各エリアについて詳しく紹介していきましょう。
1.青果棟(5街区)
見学デッキの様子
豊洲市場の最寄り駅は、ゆりかもめ「市場前」駅。まずは、市場前駅から一番近い青果棟へ向かいましょう。3階建てで、1Fに青果を取引する売場と飲食店、2Fに見学デッキがあります。
通路の壁は野菜や果物をイメージした色に塗られており、窓から「青果仲卸売場」を見ることができます。長い廊下に整然と仲卸店舗が並び、朝には活発に取引が行われる場所です。
「青果仲卸売場」の奥にある「青果卸売場」は倉庫のような広いワンフロア。国内外の品物を集約し、取引する場所です。野菜や果物の入ったたくさんの箱が積み上がる中、市場内の移動に使う乗り物・ターレットトラック(以下、ターレ)が行き交う様子が眺められますよ。
飲食店は、1Fの屋外部分に3店舗。「大和(だいわ)寿司」、「そば処 豊洲 富士見屋」、「天ぷら 天房(てんふさ)」があります。
2.水産仲卸売場棟(6街区)
水産仲卸売場棟は3Fが見学デッキと飲食店街、4Fが物販店(魚がし横丁)、そして屋上に緑化広場があります。
プロが扱う食品や道具を販売「魚がし横丁」
魚がし横丁にはお茶や乾物(※1)、漬物、卵焼きといった加工品や、刃物や長靴など市場での商売に欠かせない道具店が整然と並んでいます。豊洲市場ならではのおみやげを買うならここで探しましょう。
※1:乾物……かつおぶしやこんぶ、切り干し大根など海産物や野菜を乾燥させた食品の総称。
ターレで記念撮影も!仲卸売場見学デッキ
ターレ。写真奥の青い板の上に荷物を乗せ、写真手前部分に立ったまま乗り、ハンドルを操作して走行する。
3Fの見学デッキからは、長い通路に連なる卸売店舗の様子を見ることができます。
朝早くには、街の飲食店や小売店の人々が行き交い、仲卸店舗に買い付けに来る様子が見られます。ターレと一緒に記念撮影ができるコーナーも人気。
豊洲市場グルメが大集合の飲食店街
寿司屋、洋食店、カレーライス店など21軒のさまざまなお店が並び、よい香りが漂います。撮影したのは平日の11:00ごろでしたが、すでにたくさんの人が行列を作っていました。
この日は、築地市場でも大人気のお店「寿司大」を訪れました。店頭ではこの時間帯ですでに受付を終了しています。混雑する日は10:00ごろに受付を締め切ってしまうこともあるのだとか。
扉を開けると、中はカウンター席がずらっと並び、築地店の様子の写真と看板が奥の壁にかかっています。寿司ネタを表す木札も築地店のものをそのまま使っているそうです。
明るい掛け声が印象的な店長の漆原(うるしはら)さんにお願いし、「おまかせ」(税込4,500円)で1人前を握っていただきました。その日のお店のオススメを9貫と、自分の好きなネタを1貫選べるようになっています。
写真は撮影用でまとめて提供。通常、ネタは1貫づつ出される。
ネタはもちろん、市場で仕入れたもの。新鮮でピカピカです。どの寿司も口に入れた瞬間、魚介の旨味とごはんの甘味がほろりと溶けるようにまじわります。
素材に合わせて丁寧に調理され、職人技で絶妙にふんわりと握られていることがわかります。行列に並んででも食べたいと思わせる、満足感たっぷりのコースでした。
店員さんは日ごろから、お客さんにあわせて英語や中国語、マレーシア語などで話しているほか、寿司ネタの英語の説明もあります。海外から訪れる方でも安心して利用できそうです。
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東京の景色を見ながら一休みできる、屋上緑化広場
屋上緑化広場へは3F歩行デッキのエレベーターで5Fまで登り、屋上プロムナード(屋外通路)を通って向かいます。
芝生が一面に植えられた広い屋上から、立ち並ぶビルや東京タワーなど東京らしい景色を一望できます。飲食物・レジャーシートなどの持ち込みは禁止されていますが、散歩や休憩に利用してはいかがでしょうか。
3.水産卸売場棟、管理施設棟(7街区)
管理施設棟の3Fには13店舗の飲食店、専門書が閲覧できる銀鱗(ぎんりん)図書室、豊洲市場について見て学べるPRコーナーがあります。
飲食店は海鮮丼や定食など魅力的なメニューがたくさんで、お店選びに迷ってしまいそうです。
老舗の甘味処「茂助だんご」
1898年創業の老舗店「茂助(もすけ)だんご」。築地市場でも長年愛されてきたお店です。
団子やどら焼き(※2)などの和菓子を店頭販売しているほか、店内でもいただけます。あんみつ(※3)や抹茶などの甘味はもちろんですが、ふわふわの玉子入り雑煮「玉ぞう」も定番人気メニューです。
※2:どら焼き……パンケーキのような柔らかくて甘い生地に、あんこを挟んだ和菓子。
※3:あんみつ……あんこや寒天、フルーツなどを一緒に盛ったデザート。
看板商品の団子3種(つぶあん、こしあん、みたらし)と抹茶をいただきました。
抹茶を自分で点てることもでき、国内外のお客さんに人気だそうです。こしあんがとてもなめらかで上品な甘さであるのに対し、つぶあんは豆の甘さやホクホク感がよりダイレクトに感じられます。
みたらしはよい塩気と香ばしさがきいていて、飽きずにぺろりと食べられてしまうおいしさでした。赤い大きな傘が目印の店内で、一休みしてはいかがでしょうか。
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マグロの競り見学なら水産卸売場棟
水産物の取引が行われる水産卸売場棟では、見学デッキからマグロの競りの様子を見ることができます。
マグロの競りが行われるのは、営業日の朝5:30〜6:30ごろ。築地では当日先着順での受付でしたが、豊洲では事前受付・抽選制です。インターネットまたは電話で翌月分の申し込みを受け付けます(見学デッキからの見学は2019年1月15日から)。
アクセス
豊洲市場は、ゆりかもめ「市場前」駅の改札を出てすぐ、歩行者デッキから行くことができます。それぞれの棟にデッキが直接つながっているので、案内表示を見ながら目指す棟の方へ向かいましょう。
東京駅から行く場合は、ゆりかもめ「豊洲」駅経由で約30分。浅草・上野から行く場合は、ゆりかもめ「新橋」駅経由で約1時間程度かかります。
豊洲市場を訪れる際の注意点
さまざまな体験ができる豊洲市場ですが、下記の2点に注意して楽しみましょう。
市場はプロのための施設
豊洲市場は、原則的には食品の取引のための場所です。安全に取引が行われるよう、撮影や立ち入りができるエリアなどのルールとマナーを守りましょう。
休市日と営業時間を確認しよう
豊洲市場を見学できる時間帯は5:00〜17:00。飲食店などの営業時間は店舗ごとに異なります。また、市場が休みの日は見学できず、飲食店なども営業していません。
市場の休みは日曜、祝日と、市場が定める休市日があります。事前にカレンダーをチェックして出かけましょう。
終わりに
以上、2018年10月にオープンした豊洲市場の様子についてお伝えしました。施設が新しくなり見所もたっぷりの市場に出かける際にぜひ参考にしてくださいね。
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In cooperation with 東京都中央卸売市場
山形県出身、山梨県に移住を経験。今は神奈川県から地方移住とローカル観光を発信しています。ご当地グルメとお酒が大好きな一児の母。