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神戸で買うべき日本ブランド。長く大切に使いたくなる「千代治のくつ下」
兵庫県加古川市で作られる「千代治のくつ下」は、履き心地のよさとチャーミングなデザインに魅せられるファンも多い、知る人ぞ知る人気のブランドです。丁寧なモノづくりの現場と神戸三宮の直営店舗をご紹介します。
丁寧なモノづくりから生まれた日本ブランド「千代治のくつ下」
日本国内に出回る靴下の約9割が輸入品(※)という現在、上質でリーズナブルな靴下を国内で製造販売している「千代治のくつ下」。履き心地のよさとやさしいデザインからファンも多く、知る人ぞ知る人気のブランドです。
今回は、機能性とデザイン性を兼ね備えた千代治のくつ下について、ふだんはお目にかかれない製造の現場や、素敵な靴下を購入できる神戸市内の直営店舗などをご紹介します。
※統計は、日本靴下協会の靴下需給推移による。
千代治のくつ下が生まれる場所を訪ねて
千代治のくつ下は、綿花の栽培で知られた兵庫県播州(ばんしゅう)地域にある千代田繊維工業の工場で作られています。1951年の創業以来、三代続いた老舗で、代表の長谷川さんご家族を中心に靴下作りを続けています。上の写真の工房では、靴下の展示や販売が行われています。
工場の周りは自然豊か。播州を含む兵庫県は、奈良県に次いで国内2位の靴下生産量(経済産業省工業統計による)を誇ります。
60台もの編み機が並ぶ工場
今回特別に、靴下製造の現場を見学することができました。編み機がずらりと並んだ工場では、糸を設置したり、機械の調節をしたり、品質をチェックしたり、スタッフの皆さんがそれぞれの持ち場を守っています。靴下は、1足、1足、丁寧に作られていきます。
工場の一画にストックされている編み糸。素材は、コットンやシルク、ウールなどの自然素材が中心ですが、伸縮性など用途に合わせて化学繊維の糸を混ぜることもあるそうです。写真のようにカラフルな色もあれば、生成りの色を活かした糸もあります。
かかとの部分を編むときは、輪の半分だけを往復して編み進むそうです。
編み終わった靴下を裏返しにして、つま先を縫い合わせます。最後に、蒸気による仕上げや検品、包装などを経て、商品としての靴下が生まれます。
丁寧に作られている現場を知ると、ふだん何気なく履く靴下も愛おしくなりそうです。
購入も可能な千代治の工房
工場の隣にある千代治の工房では、実際に靴下を手に取って、肌触りを体感することができます。またここでは購入も可能です。
敷地の奥に完成したばかりの新しい建物では、展示会など、イベントが開かれる予定とのこと。写真のベストも、靴下同様購入可能です。ベストは、コットンが税込5,500円、ウールが税込6,600円。
神戸三宮の直営店舗でショッピング!
千代治の靴下は通販公式HPでも購入可能ですが、最初は、肌触りや色合いなど、実物を手に取って選びたいもの。そんな時は、神戸の中心エリア・三宮(さんのみや)の直営店舗を訪ねてください。神戸国際会館SOL の地下2Fにあります。
どれをとっても、こだわりを感じる靴下ばかりですが、以下にオススメのアイテムをいくつかご紹介します。
1. 冷えとり靴下
女性の健康にとって大敵となる「体の冷え」。千代治では、冷えを解消するために、靴下の重ねばきを勧めています。
写真の組み合わせは1例ですが、右から①シルク5本指ソックス(税込770円)②オーガニックコットンソックス(税込935円)③重ね履き用シルクソックス(税込1,320円)④オーガニックコットンリブソックス(税込935円)の順番に重ねてはきます。足元から体全体を温めることができます。
シルク(絹)は、保温性や吸湿性があり、肌触りもよい天然素材。コットン(綿)も同様に、肌が敏感な方も安心して身に着けられる素材です。コットン素材のソックスは、メリノウール(羊毛)素材に変えることも可能です。
2. 多様なラインナップを誇るスポーツカジュアルソックス
ゴルフ用、スキー用、登山用など、用途に応じて多種類のスポーツ用靴下があります。底部分に使用されたパイル生地が、運動の衝撃から足を保護してくれます。
上の写真は、トレッキング用(税込1,100円)。抗菌性・吸湿性に優れた繊維を使っているので、ムレにくく、臭いも抑えられる理想的なアイテム。
3.色とりどりのマーブル編みソックス
マーブル編みソックスの値段は税込648円。ゆったりと編まれているため、ギュッと締めつけられる感覚がありません。厚みも程よく、さらっとした履き心地。数十色もあるカラーバリエーションから自分好みの色を選ぶのも楽しみですね。
写真の左側のような無料のギフト包装も可能です。人気の高いメイドインジャパンのおみやげにぴったり。
有料のギフトボックスもあります。小が税込220円、大が税込330円。赤い糸をリボン結びにしたものは「蝶結び」と呼ばれ、祝事(=おめでたいこと)のときに使われる習慣です。日本では、赤はお祝いに欠かせない色です。
作り手の思いを知り、大切に使いたくなる一足を見つけよう
「肌の敏感な人が安心して身に着けられるよう、素材にこだわりたい」「使う人に寄り添ったものづくりを心がけている」と話す長谷川さん。
作る人の思いを知ると、使う側にも「よいものを長く丁寧に扱いたい」という心が生まれます。こだわり溢れたメイドインジャパンの「千代治のくつ下」の高い品質を、ぜひ体感してみてください。
In cooperation with 千代田繊維工業株式会社
日本文化、特に絵画や工芸品が好き。福岡、京都、大阪、ベルギー、アメリカを経て現在は神戸在住。座右の銘は「住めば都」。