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お寺で朝食を。「築地本願寺カフェ Tsumugi 」の彩豊かな朝ごはん
いま、東京で女性たちに人気の"お寺の朝ごはん"があります。それは、築地本願寺の境内にある「築地本願寺カフェ Tsumugi 」で提供する「18品の朝ごはん」。特徴やそのほかのメニューを紹介します。
いま、注目の「お寺」の朝ごはん
"宗教離れ"は、洋の東西を問わず起きているようです。欧米で若者を中心に教会離れが深刻化し、バチカンがさまざまな改革を行う一方、日本では、"寺離れ"を食い止めるべく奮起するお寺があります。
それは、東京・築地にある「築地本願寺」。"開かれたお寺"を目指して、ランチタイムコンサートやお坊さんによる人生相談などユニークな改革を進めた結果、いまでは老若男女が集う場所になりました。とくに新設したカフェの朝食が人気で、朝から若い女性たちが行列を作っていることもあるのだとか。
一体どんな朝食なのでしょうか? 東京で注目の"お寺の朝ごはん"を紹介します。
本堂隣の「築地本願寺カフェ Tsumugi」へ
話題の朝食を提供するのは、本堂隣にある「インフォメーションセンター」内の「築地本願寺カフェ Tsumugi」です。入り口には料理やドリンクのおいしそうな食品サンプルが並び、期待に胸が膨らみます。
店内は和を基調にしたモダンな空間。ここが都会の中心であることを忘れてしまいそうな、静かで落ち着いた雰囲気です。
築地の食材をふんだんに使用。「18品の朝ごはん」
店の一番人気が、「18品の朝ごはん」(税別1,800円)。16品の小鉢、お粥、味噌汁、お茶がセットになった豪華な朝食です。
精進料理をモチーフにしたといい、野菜や豆腐を使ったヘルシーな料理がずらり(一部の小鉢には肉や魚も含まれます)。
「地元に密着したものを」というコンセプトのもと、築地で仕入れた食材を使っているのもポイントです。「つきぢ松露の卵焼き」や「築地江戸一甘口昆布の佃煮」、「築地紀文のお魚とうふおぼろ揚」など、地元の有名店の料理も並びます。
どれもお粥に合う、絶妙な塩加減。お粥はお代わり自由です。
小鉢の下の紙には、料理の名前が日本語と英語で書かれています。「次はどの皿にしようか」と、皿を持ち上げながら考える時間も楽しめそう。
朝食メニューの提供は8:00〜10:30、18品の朝ごはんは1日110食限定です。売り切れてしまうこともあるので、気になる方は早めに訪れましょう。
あなたを決して見捨てない。18に込められた意味
「でも、なぜ18品なの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。これは、お寺の御本尊である阿弥陀如来(あみだにょらい)に由来しています。
阿弥陀如来は仏になる前、四十八の誓願を立てて修行をし、悟りをえて仏になったのだといいます。
第十八願は、この四十八の誓願のなかでもっとも重要とされるもの。「あなた(生きとし生けるもの)を決して見捨てない」という意味の誓願で、阿弥陀如来の慈悲深さがあらわれています。
意味を反芻しながらいただけば、滋味深い朝食がじんわりと心にまで染み入るよう。清々しい気持ちで1日のスタートがきれそうです。
本格的な和朝食「築地のお寺の朝ごはん」
「日本の伝統的な朝食を食べてみたい」という方には、「築地のお寺の朝ごはん」(税別750円)もオススメ。
焼き鮭と卵焼き、サラダ、十三穀のご飯と味噌汁など、日本で昔から愛されてきた朝食の品々が並びます。軽く食べたいときにもぴったりのボリュームです。
"和"のドリンクも充実
築地本願寺カフェ Tsumugiには、緑茶のほかに「抹茶フロート」(税別650円)や「ほうじ茶ラテ」(税別560円)など、"和"を感じるドリンクも充実。
写真は季節限定の「八朔(はっさく)の和紅茶」(税別680円※)。国産紅茶のやさしい味わいに、愛媛県産の柑橘類・八朔とミントの爽やかな風味が香ります。
窓からの眺めを楽しみながら、食後の一杯をゆっくりと味わうのもよさそう。
紅茶の内容は季節によって異なります。
おみやげはブックストア・オフィシャルショップで
Picture courtesy of Tsukiji Honganji Temple
朝食のあとは、インフォメーションセンターの中をまわってみてください。仏教関係の書籍が並ぶブックストア、おみやげが販売されているオフィシャルショップがあります。
Picture courtesy of Tsukiji Honganji Temple
お寺のロゴ入りのエコバッグやモダンな仏具など、おしゃれなグッズは必見です。
訪日観光客も歓迎。お寺からはじまる1日
Picture courtesy of Tsukiji Honganji Temple
本堂にも行ってみましょう。訪日観光客の参拝を歓迎していて、入り口には英語、簡体字など外国語のパンフレットがあります。
「築地本願寺の建物は、インド等アジアの古代仏教建築を模した外観や本堂入り口のステンドグラス、数多くの動物の彫刻などが特徴で、オリエンタルな雰囲気は、まさにシルクロードを伝わる仏教伝来のルーツを感じさせます。独特な仏教寺院をぜひお楽しみください」と、築地本願寺広報の北本さん。
仏教に興味のある方には、毎月最終土曜日17:30 ~ 19:30に開催される「英語法座(English Dharma Service)」(聴聞無料※)もオススメです。
築地本願寺では朝食、ショッピング、仏教の教えに触れるなどの体験ができて、お寺をより身近に感じることができます。築地本願寺の朝食から東京観光の1日をスタートすれば、いつもと違う、思い出深い旅になりそうです。
※コロナウイルスの影響で2020年4月現在開催を延期しています。再開時期は築地本願寺の公式HPをご覧ください。
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Photos by Karin Hirokawa
In cooperation with Tsukiji Honganji Temple