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日本食の正しい食べ方まとめ(寿司・天ぷら・そば・うどん・つけ麺・焼き鳥・すき焼き・とんかつ・納豆など)
寿司、天ぷら、うどん。日本を訪れたならば、本場の日本食を味わいたいもの。しかし中には「食べ方」をメニューに記載していない料理点も多く存在します。本記事では、調味料の説明から食べる順序まで、日本食全12品の美味しい食べ方をご紹介します。
正しい方法で食べれば、日本食はもっと美味しくなります
寿司やてんぷらなど、日本には独自のグルメがたくさんあります。海外で食べられる料理も多いですが、本場日本で食べる日本食は、やはり別格のおいしさです。
日本食にはそれぞれ、より美味しく食べるための食べ方があります。食べ方は個人の自由ですが、日本人と同じように食べてみれば、きっとまた違った美味しさを感じられるはず。本記事では寿司・天ぷら・そば・うどん・焼き鳥・すき焼き・とんかつ・納豆・コンビニおにぎり・餃子・ひつまぶしの食べ方を解説します。
寿司の食べ方
和食の魅力を海外に発信するきっかけとなった「寿司」は、世界各地に熱狂的なファンをもつ日本を代表する伝統料理です。小さく握った酢飯に、下ごしらえした生魚の切り身をのせた握りずしは、一般的に醤油やわさびをつけて食べます。
鼻に突き刺さるような辛さが特徴のわさびは、個人によって好き嫌いが分かれるため、辛味が苦手な人は「わさびぬき」の寿司を事前に注文することをオススメします。
また寿司を醤油につける際、必ず魚の切り身から醤油に浸すようにしましょう。白米をそのまま醤油につけてしまうと、魚本来の味を失ってしまうためです。
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てんぷらの食べ方
肉、魚や山菜を小麦粉と水、たまごで溶いた衣につけ、油で香ばしく挙げた「てんぷら」。歯応えのよさとジューシーな旨みあふれる食材は、ついつい手が伸びてしまいたくなる逸品です。
天ぷらは、通常「天つゆ」と呼ばれる特製の調味料につけて食べます。天つゆの原料は、ダシ、醤油、そしてみりんですが、お好みで大根やショウガのすりおろしをつけ加えると、爽やかな味に仕上がります。
また天ぷらは食べる順番が大切な料理。もし盛り合わせで数品が同じ皿に運ばれてきた場合、味の淡白な野菜やエビから食べ始め、アナゴなどの濃厚な味のものは最後に食べることをオススメします。
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そば・うどんの食べ方
日本を代表する麺類として知られる「そば」や「うどん」。そばの実から成る粉を使用したそば、そして小麦粉と塩水から作られるうどんは、どちらも日本の食卓に度々登場する人気料理です。
肝心な食べ方は、メニューの種類に応じて変わります。麺を汁につけて食べる「つけ麺スタイル」の場合、小量の麺をとり、わさびやネギなどの薬味を加えた汁に麺を絡ませて食べます。
一方、麺がすでに汁のなかに浸かっている「かけ汁スタイル」の場合は、器のなかに、ごまや七味唐辛子を適量加えたら食べる準備が完了です。そばの場合、そばを茹でた湯(通称:そば湯)を残ったつゆと混ぜて、スープとして飲むこともできます。栄養が豊富なそば湯で、ぜひ食事を美味しく締めくくってください。
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つけ麺の食べ方
麺とスープの器が別々に提供される「つけ麺」は、ラーメン店のメニュー欄にも度々登場する人気者。熱いスープと冷たい麺の絶妙な温度差に病み付きになる人が続出しているのだとか。
麺を箸で適量とり、スープの中に移して汁とよく絡ませて食べるのが基本的な食べ方です。ここで注意したい点が、食べるスピード。冷たい麺を熱いスープのなかに長時間放置してしまうと、スープがすぐに冷えてしまいます。そのため、麺はスープと絡ませたらすぐに口に運ぶことが大切です。
またつけ麺にも「締め」を担う重要なスープがあります。「スープ割」とも呼ばれるこの食べ方は、そば湯と似たサービスで、お店特製のダシを残ったスープに加えて飲む、というもの。最後の一滴まで楽しむことのできる日本料理で、ぜひ空腹を幸せで満たしてみてはいかがでしょうか。
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焼き鳥の食べ方
鶏肉を炭やガスで香ばしく焼き上げて竹串に打った「焼き鳥」は、肉汁あふれる濃厚な旨みが魅力。ビールや焼酎などアルコールとの相性も抜群のひと品です。
鶏肉の味付けは「塩」または醤油ベースの甘辛い「タレ」の2択。内臓系の部位は味が濃いのでタレとの相性がよく、一方、素材の旨みをシンプルに味わいたい方は「塩」を選ぶ人が多いのだとか。
焼いた鶏肉は、串についたまま口を広げてかぶりつき、豪快に味わってみてください。また食後は、食べ終わった串をテーブルに配置された串入れの中に入れて席を後にしましょう。
すき焼きの食べ方
鉄製の鍋で薄切りの牛肉やネギ、キノコなどの野菜を甘辛く煮た「すき焼き」も和食を代表する料理のひとつ。
すき焼きの食べ方は地域によって異なり、西日本では油をひいた鍋で牛肉を焼いたあとに野菜を加え、野菜から出る汁をベースに醤油や砂糖を入れて調理されます。
一方、東日本のすき焼き文化において「牛肉を焼く」という工程は存在しません。こちらのすき焼きは、「割り下(わりした)」と呼ばれる醤油や酒を混ぜた液体の調味料を鍋入れたあとに肉や野菜を投入して、鍋全体を煮立てます。
作り方は異なれど、すき焼き料理における締めくくりの食べ方はいずれも同じです。肉や野菜などの具材を食べ終わったら、鍋に残った甘辛い汁にうどんを加えて、素材の旨みが効いたスープを麺に染み込ませていただきましょう。
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とんかつの食べ方
定番のランチメニューとして知られる「とんかつ」とは、豚肉に小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて油で揚げた料理のこと。一般的なとんかつは、とんかつソース(野菜や果物から抽出した成分に、塩・砂糖・お酢・香辛料を加えて作ったソース)と呼ばれる特製ソースをかけ、添え合わせの千切りキャベツや白米とともに食べます。
サクッと歯応えのよい衣と、噛んだ瞬間、旨みが口のなかで広がる豚肉は、一度食べると病みつきになること間違いありません。ソースの風味に変化が欲しい方は、カツに和カラシやマスタードをつけることをオススメします。
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納豆の食べ方
その独特の風味と香りから、好き嫌いが分かれてしまう「納豆」は、日本家庭の朝食に必ず登場する健康食品です。
大豆を発酵させて作られた納豆は、通常、発泡スチロール製の白いパックに入った状態で販売されています。パックに添えられたタレやカラシを加えたら、箸を使って納豆をしっかりと混ぜましょう。納豆は混ぜれば混ぜるほど、なめらかな食感を生み出すため、まぜる回数は味覚の好みに合わせて増減することをオススメします。
最後は、まぜきった納豆をアツアツの白米の上にのせたら出来上がり。簡単なのに栄養価が驚くほど高いヘルシーな食品として注目されている納豆。ぜひ皆さんも機会があれば納豆に挑戦してみてください。
コンビニおにぎりの食べ方
日本のソウルフードである「おにぎり」は、白米を握り固めたものの中に鮭や昆布などの具材を入れた食品です。
味付けされた乾燥海苔が外側に巻かれている場合もあります。コンビニエンスストアでは、さまざまな種類のおにぎりが100円〜200円程度の手頃な価格で販売されているので、気軽に味わえる日本料理として旅行客からも人気を集めています。
形が崩れないように特別な製法でラッピングされているコンビニのおにぎりは、一見、開け方が複雑に見えますが、包装紙に書かれた「番号」に従うことで簡単に開けることができます。詳細は、コンビニおにぎりの開け方を写真とともに分かりやすく説明している下記の記事をご覧ください。
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餃子の食べ方
中国で生まれた「餃子」は日本でも家庭料理として人々に親しまれています。小麦粉で作った薄い皮の中に、みじん切りにした豚のひき肉や白菜、ネギ、ニラなどを包んだものを、焼いたり、蒸したり、あるいは茹でたりして調理します。
日本では焼き餃子を出す和食店が多く見かけられます。餃子が運ばれてきたら、醤油・酢・ラー油(辛味調味料)を好みの分量で混ぜ合わせたタレを作りましょう。ラー油は辛味が効いているため、まずはほんの数滴加えて味を調整してみてください。タレが完成したら、餃子の焼き目がついていない皮の部分をタレにつけて食べることをオススメします。焼き目のパリっとした香ばしさを失わないためです。
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ひつまぶしの食べ方
名古屋名物である「ひつまぶし」は、調理された鰻を白米の上にのせ、甘いタレと共に食べる料理です。ひつまぶしには3通りの食べ方があります。
まずはそのまま鰻丼として、鰻と白米を味わってみましょう。次に薬味(わさびやネギなどの香辛料)を全体に混ぜて、口の中に広がる爽やかな風味を楽しんでみてください。
最後はあたたかいスープを注ぎ、スープで身が柔らかくなった鰻を堪能します。同じ具材でさまざまな味わいを楽しめる「ひつまぶし」は、名古屋だけでなく全国に展開しているため、ぜひ一度食べてみてくだい。
94年生まれ。神戸出身、東京在住。アメリカからの帰国子女。旅、アート、食が大好きな大学生。