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美しい日本の雪景色と勇ましい奉納行事を堪能できる「横手の雪まつり」【2024最新】
秋田県横手市で行われる小正月の伝統行事「かまくら」を中心とした「横手の雪まつり」。幻想的な雪の世界だけでなく、古来から伝わる勇壮な「ぼんでん」の奉納行事も楽しめるので、日本の冬のまつりを体験したい方にオススメのイベントです。
「横手の雪まつり」とは
写真提供:横手市観光協会
「横手の雪まつり」とは、東北地方にある秋田県横手市で毎年1月から2月に開催されるまつりのこと。雪でつくった雪洞である「かまくら」を体験できるだけでなく、「ぼんでん」と呼ばれる大きな神祭用具奉納の一連行事も見ることができる壮大なイベントです。
「かまくら」は、450年前から日本の降雪地帯で小正月(※1)に作られてきたもので、水神様を祭る行事です。
かまくらの中に入って正面に祭られた水神様にお賽銭をあげ、家内安全、商売繁盛、五穀豊穣などを祈願します。
「ぼんでん」とは、300年前からこの地域に伝わるまつりで、5メートルもの長さのある巨大な神祭用具「梵天」を奉納する行事です。
男たちが「ぼんでん」の頭飾りの豪華さを競いながら旭岡山神社へ向かい、勇ましく神社へ突入し、奉納する壮観な行事となっています。
※1:小正月(こしょうがつ)……1月15日の前後3日間。
「横手の雪まつり」の見どころ
ミニかまくらによる幻想的な世界とかまくら体験
写真提供:横手市観光協会
例年の2月15日、16日の18:00から、蛇の崎(じゃのさき)川原や横手南小学校校庭を中心に市内一円にたくさんのミニかまくらが作られ、ろうそくが灯されます。無数のかまくらに灯りがともされる光景はとても美しく幻想的です。
本殿へと突入する激しいぼんでん奉納
写真提供:横手市観光協会
「ぼんでん奉納」は神祭用具「幣束(へいそく)」を神にお供えすること。遠目でもよく見えるよう大きく豪勢に作られており、この横手のまつりで使われるものは、高さは約5メートル、重さは30キロにもなります。
秋田県内には他所でも「ぼんでん」まつりはあるものの、横手市ほど大きく豪華絢爛なものは見られません。
その豪華さや「ぼんでん」を担いで神社までを練り歩く行列の勇ましさ、そして本殿到着後、合図とともに男衆が本殿へと突入しもみ合う姿はまさに圧巻です。
「横手の雪まつり」の開催日程(2024年版)
2024年の「横手雪まつり」の開催予定は以下の通りです。
また予定となっているイベント情報は、公式HPにて、決まり次第掲載されます。
かまくら
横手のかまくら:2024年2月15日・16日
かまくら撮影会:例年2月14日予定(古民家を背景にかまくらを撮影できます。)
ぼんでん
ぼんでん唄コンクール:2024年2月4日 (かまくら館にて開催予定)
梵天コンクール:例年2月16日予定 (神輿の頭飾りのできばえを審査するコンクール。2024年は開催予定)
ぼんでん奉納:2024年2月17日午前中予定
「横手の雪まつり」の会場と会場までの行き方
写真提供:横手市観光協会
かまくら会場
雪まつり期間中、市内のさまざまな場所でかまくらを見ることができます。
2月15日と16日の2日間は、メイン会場の横手市役所本庁舎前道路公園と、横手公園、羽黒町武家屋敷通り、二葉町かまくら通りの各会場を巡回する、巡回バスが運行されます。バスの運行時間は17:40ごろ〜21:00ごろまで。
行き方:横手市役所までは横手駅から徒歩10分
「ぼんでん」奉納会場
ぼんでん奉納が行われる当日は、横手市役所本庁舎前から旭岡山神社までの道のりをぼんでんを担ぎながら練り歩くので、その道中から観覧することができます。
まつりの見どころである激しい奉納シーンを見たい方は、旭岡山神社へ行くのがオススメ。
場所:横手市役所本庁舎前おまつり広場出発〜旭岡山神社(約3キロメートル)
行き方:横手市役所までは横手駅から徒歩10分
「横手の雪まつり」を100%楽しむために
横手市は秋田県内でも有数の豪雪地帯です。そのため存分に雪の世界を楽しむことができますが、とても寒いので服装と靴には注意しましょう。
靴・ブーツ
道路面は凍結しており、滑りやすい状態です。特に夜間は要注意。スニーカーなどのソールがゴムのものでも滑ってしまいます。履物は滑り止めのついた冬期専用のものがベター。
長靴や、靴底に簡単に装着できる滑り止めなどでもいいでしょう。ヒールなどでの散策は大変危険なのでやめましょう。
服装
横手市の2月の平均最低気温はマイナス3度です。湿り気のある空気はそれ以上に冷たく感じるもの。充分すぎるほどの防寒の準備をしておきましょう。首もとに外気が入ると冷えてしまうのでマフラーやネックウォーマーを巻くことをオススメします。
また上着は厚手のものを選ぶことはもちろんですが、撥水性があり、フード付きのタイプだと降雪時も安心です。
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協力:横手市観光協会
※本記事は2017年1月15日に公開した記事を2024年版にリライトしました。