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山形でやりたい15のこと~銀山温泉、蔵王の絶景、山寺、グルメなど~
東北地方南部の山形県には、レトロな街並みが広がる温泉街やスノーモンスターの絶景が見られる蔵王山、フルーツ・和牛・ラーメン・地酒などのグルメといった魅力がたくさん。山形に訪れたらぜひ楽しみたい観光スポット、食事、アクセスなどをまとめてご紹介します。
山形県とは?
山形県は東北地方の南部・日本海側に位置し、海や山の絶景、温泉、歴史文化、フルーツ・和牛・ラーメン・地酒などのグルメが楽しめるエリアです。
県は四つの地域に大きく分けることができます。県庁所在地の山形市があり、銀山温泉や蔵王温泉などの温泉街、さくらんぼの名産地もある村山(むらやま)地方。米沢牛などが有名な置賜(おきたま)地方。
最上川をはじめとした豊かな自然が楽しめる最上(もがみ)地方。そして日本海に面しており豊富な海の幸が楽しめる庄内(しょうない)から成ります。
本記事では、山形県に訪れたらぜひ体験したい15のことを紹介します。
山形駅までのアクセス
● 仙台から
JR仙台駅前より高速バスに乗り山形駅前で下車、約1時間。鉄道の場合はJR仙台駅よりJR仙山線に乗り山形駅で下車、約1時間半です。
● 東京から
東京駅より、山形新幹線「つばさ」に乗車し山形駅で下車、約2時間45分です。
なお、庄内方面へのアクセスは飛行機が便利。羽田空港から庄内空港まで約1時間です。
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1.「銀山温泉」で雪景色の絶景に浸る
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
銀山温泉は、尾花沢市の山あいにあるレトロな雰囲気の温泉街です。銀山川に沿って100年もの歴史をもつ温泉旅館が立ち並んでおり、街を歩けばタイムスリップしたような気分を味わえます。
特に夜はガス灯にオレンジ色の明かりがついて幻想的な光景に。
Picture courtesy of 尾花沢市
旅館に泊まってゆっくり温泉を楽しむ以外に、日帰り入浴できる旅館のお風呂や共同浴場、無料で利用できる足湯に立ち寄るのもオススメです。
2.温泉、樹氷、湖など魅力たっぷりの「蔵王」を満喫
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
山形県と宮城県の県境に位置し、東北最大級のスノーリゾート地として人気の蔵王。蔵王山ではスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツや樹氷の絶景、麓には硫黄の湯が楽しめる温泉街が広がっています。
Picture courtesy of 山形県
樹氷は山に群生する木々に雪や氷が付着してできたもので、その迫力からスノーモンスターとも呼ばれています。樹氷が見られる時期は寒さが厳しくなる1〜2月。シーズン中の夜にはライトアップも行われます。
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
雪のない季節であれば「御釜」に訪れましょう。御釜は標高約1500メートル地点にある、美しい緑色の水面が特徴の湖。ご飯を炊く釜のように、周囲が高く湖を囲んでいることが名前の由来とされています。
季節や時間帯により色が変わることがあるため五色沼とも呼ばれています。蔵王エコーライン・ハイライン(例年5月〜11月開通)を車で登ると、終点の駐車場近くから見られます。※2019年10月下旬から16:00~翌朝8:00まで閉鎖。
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3.山が敷地の「立石寺」でハイキング
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)は、通称山寺とも呼ばれる、美しい自然と歴史あるお寺が残る観光スポットです。17世紀ごろに日本の詩人・松尾芭蕉が訪れ、有名な俳句を残したことでも知られています。
山そのものがお寺の敷地となっており、切り立った崖や登山道にお堂や石碑が立つ様子が特徴的。特に崖の上に立つ「五大堂」からの眺めは絶景です。麓の町から山寺の一番奥までは歩いて1時間ほどかかります。
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4.歴史ある洋風建築「文翔館」を散策
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
中世のヨーロッパのような雰囲気が漂う「山形郷土館 文翔館」。1916年に建てられた歴史ある建造物です。16〜18世紀の英国風に作られた、当時の洋風建築を伝える施設として、国の重要文化財に指定されています。
建物は無料公開されており、当時の様子が趣ある形で残されています。人気漫画「るろうに剣心」の実写映画やドラマの撮影もこの建物で行われました。
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5.「霞城公園」で山形城跡と桜のコラボを楽しむ
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
春に訪れてほしい場所が、桜の名所「霞城公園」。山形駅から徒歩10分ほどの市中心部にある公園です。江戸時代に繁栄した「山形城」の遺跡を整備して作られました。
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
当時の城の門を復元した「二ノ丸東大手門」や立派な石垣、その周りを囲むお堀(水濠)などから、当時の様子を想像することができます。毎年4月中旬ごろには約1,500本の桜が見ごろを迎え、地域内外から多くの観光客が訪れます。
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6.レトロな街並み「御殿堰」のリノベカフェで一休み
Photo by PIXTA
御殿堰(ごてんぜき)は、山形駅から徒歩15分ほどの山形市七日町(なぬかまち)にある、用水路を活用した風情あるスポット。石積みの水路には綺麗な水が流れ、側には古い町家を再現した和風の建物が並んでいます。
伝統工芸品の店やカフェ、そば店などがあり、散歩にも食事にもぴったり。食事は「蔵カフェ×ダイニングバー Classic Café」がオススメです。約80年前に建てられた蔵がリノベーションされ、重厚な雰囲気の中、山形牛などの地元食材を使ったメニューがいただけます。
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7.四季折々の花が楽しめる「フラワー長井線」で列車の旅
Picture courtesy of 山形鉄道株式会社
乗って楽しい、眺めても楽しい鉄道が「フラワー長井線」です。沿線に花の名所が多いことが名前の由来。路線の総延長は30キロメートルほどと小さな私鉄ですが、100年以上の歴史をもち地元客や鉄道ファンに長い間愛されています。
花のイラストが描かれた車両が田園風景の中を走る様子はなんとものどかな雰囲気。フラワー長井線に乗って桜やアヤメ、バラなどの花の名所、温泉、ワイン醸造所などを巡ってみてはいかがでしょうか。
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8.船に乗って「最上川ライン下り」を体験
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
山形県北部、最上地方では船に乗ってゆっくりと川を下るアクティビティが楽しめます。
コースは2種類あり、1つは「最上峡芭蕉ライン」が運行する古口港〜草薙港を約1時間かけて結ぶコース。帰りはバスで出発地点まで戻ることができます。
もう1つは「最上川舟下り義経ロマン観光」が運行する、高屋乗船場を発着し縁結びのパワースポット「仙人堂」に立ち寄るコースです。
いずれも料金は2,500円程度、事前予約をすればそばや弁当などの食事も味わえます。船頭さんの舟歌を聴きながら、川沿いに現れる滝や紅葉など四季折々の絶景をのんびり楽しみましょう。
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9.「山居倉庫」で地域ならではのおみやげを探す
Photo by PIXTA
酒田市にある「山居倉庫」は、米どころとして有名な庄内地域のお米を保存する巨大倉庫です。土蔵造りの建物が12棟と、お米を日光や風から守るために植えられたケヤキの木が並ぶ様子は趣のある雰囲気たっぷり。人気のテレビドラマ『おしん』のロケ地としても知られています。
敷地内には農村の文化を伝える資料館や観光施設「酒田夢の倶楽」もあり、酒田夢の倶楽では地元食材を使った料理を食べたり、庄内ならではのおみやげを購入したりすることができます。
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10.「本間美術館」の庭園・美術品から日本の美にふれる
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
山居倉庫の近隣に位置する本間美術館は、酒田市に住んでいた大地主の本間家が所蔵した、陶磁器や絵画などを展示する美術館です。数々の美術品を鑑賞するのはもちろんのこと、四季折々の情景が楽しめる日本庭園「鶴舞園(つるまいえん)」もオススメです。
鶴舞園に隣接する「清遠閣(せいえんかく)」は、かつて政府高官や皇族をもてなしたと言われる建物。1Fは喫茶室になっており、庭を眺めながら抹茶と和菓子をいただくことができます。
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11.国宝がそびえるパワースポット「羽黒山」を歩く
鶴岡市にある羽黒山は、東北地方の山岳信仰の中心地である「出羽三山」の1つ。昔から多くの信者が参拝に訪れていました。
登山道の入り口である隋神門から山頂までは、石で整備された道や階段を歩いて1時間ほど。名物の力餅や抹茶をいただける休憩所で一休みしながら、ゴールを目指しましょう。
途中には「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に選出された杉の並木や、国宝「五重の塔」などの見どころがあります。頂上には、出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)の神様を祀る「出羽三山神社」があります。
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12.「致道博物館」で昔の日本を知る
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致道博物館は17世紀ごろにこの地域を治めていた、酒井家の屋敷を公開した博物館です。敷地内には重要文化財である歴史的な建築物がいくつもあり、青い外壁が特徴の旧鶴岡警察署庁舎や茅葺き屋根の古民家・旧渋谷家住宅などが見られます。
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
昔の農機具や生活用品などの貴重な資料が展示されているほか、近年では人気アニメ「刀剣乱舞」とコラボレーションした企画展が行われ話題になりました。
13.「鶴岡市立加茂水族館」で幻想的なクラゲの展示にうっとり
日本海に面した鶴岡市にある加茂水族館は、世界最多種のクラゲを展示する水族館として知られています。一番の見どころは、幻想的な光の水槽の中クラゲが漂う姿を見られるクラゲドリームシアター。多くの人がクラゲを眺めて癒されたり、写真撮影を楽しんだりしています。
他にアシカやアザラシ、日本海に住むイカなどの生物が見られるほか、クラゲをトッピングしたソフトクリームなどのここだけのグルメもあります。
14.遊佐町「十六羅漢岩」で自然に溶け込む仏像を拝む
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
秋田県との県境、遊佐町にある「十六羅漢岩」では、日本海沿いの岩に彫られた22体の仏像を見ることができます。
これは近くのお寺の和尚が、海で亡くなった漁師の供養と海上安全祈願のため作ったもの。自然の岩に彫られたものとしては日本でも有数の大きさと言われています。
展望台からは海を背景に岩と美しい夕日を眺められるほか、夏季には夜間のライトアップも行われています。
15.山形グルメを満喫する
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山形県にはさまざまな名産品や郷土料理があり、多くの飲食店で楽しむことができます。特に日本酒造りが盛んに行われ、50以上の酒造があると言われています。
県内の居酒屋では日本酒と一緒に、里芋と牛肉(または豚肉)を煮た郷土料理「芋煮」や、伝統野菜を使った漬物、タラを一匹まるごと使った鍋料理「どんがら汁」、山菜料理などを楽しむことができます。
フルーツ
山形県ではさくらんぼやラフランス(洋梨)などのフルーツの栽培も盛んです。
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
山形駅前の「ハタケスタイル」ではフルーツたっぷりのパフェやさくらんぼのソフトクリームなどをテイクアウトできます。
他にフレッシュフルーツジュースが味わえる「フルーツプラザ」(山形市)、ジェラートが名物の「道の駅寒河江チェリーランド」(寒河江市)、フルーツタルトが人気の「青森屋」(鶴岡市)などで楽しめます。
米沢牛
米沢牛は山形県内で育てられた和牛の一種で、松坂牛、神戸牛と並ぶ日本三大和牛のひとつと言われています。険しい山に囲まれた米沢地域は昼と夜、夏と冬の寒暖差が大きいことから、繊細でとろけるような霜降りの肉になるそうです。
米沢牛をゆったりと味わうなら「上杉伯爵邸」がオススメ。伝統的な和風建築の中、日本庭園を眺めながら米沢牛のヒレステーキやローストビーフなどを味わうことができます。ほか、昭和天皇が訪れたという米沢市最古の専門店「米沢牛 登起波(ときわ)」ではすき焼きが名物です。
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冷やしラーメン
Picture courtesy of 公益社団法人 山形県観光物産協会
東北地方に位置しながら、夏の最高気温は上位を記録する山形県。その暑い夏を乗り切るために考案された冷たいラーメンが名物となっています。
発祥のお店は御殿堰や文翔館にも近い「栄屋本店」。冷やしても脂が固まらないように試行錯誤を重ねた「冷しらーめん」はあっさりしながらもコクがあり、夏場は行列ができるほど人気です。
ほかにも自家製麺にこだわる「城西 金ちゃんラーメン」や冷やし味噌ラーメンが名物の「修ちゃんラーメン」など山形市周辺に多くの人気店があります。
山形県で自然と文化を満喫しよう
山形県には蔵王山や羽黒山、最上川、日本海などの自然はもちろん、歴史ある温泉や城跡などの観光スポット、個性豊かな郷土料理といった魅力がたくさんあります。東北地方にお出かけの際には、この記事を参考にしながら余すことなく山形を満喫してくださいね。
山形県出身、山梨県に移住を経験。今は神奈川県から地方移住とローカル観光を発信しています。ご当地グルメとお酒が大好きな一児の母。