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愛知エリア別ガイド——名古屋、犬山、豊田、知多半島のスポット
愛知県は、日本を代表する自動車生産地でありながら史跡も多数あり、さまざまな日本の側面が楽しめる県です。2005年に開催された「日本国際博覧会」以来、訪日観光客が増え続けている人気観光地でもあります。愛知県内の人気観光スポットをエリアごとに紹介します!
愛知県とは
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愛知県は、日本の中部地方および東海地方に属する県です。日本列島のほぼ中央に位置し、西側は伊勢神宮で有名な三重県、北側は飛騨高山および白川郷で知られる岐阜県に、東側は富士山を擁する静岡県に接しています。
愛知県には「名古屋城」や「熱田神宮」といった歴史的スポットが点在したり、名古屋メシという独自のグルメを味わえる飲食店やショッピングスポットがあったりと、ここにしかない魅力が満載。
それぞれの市によっても特徴が異なるのも特徴です。今回は愛知で訪れたいスポットを、名古屋市や犬山市、蒲郡市、豊田市などエリアごとに紹介します。
名古屋市とは・オススメのスポット
愛知県の西部にある名古屋市は、東京や大阪と並んで日本三大都市に数えられます。「名古屋城」をはじめ、「熱田神宮」や「トヨタ産業技術記念館」などの人気観光スポットが集結するエリアでもあります。
名古屋城
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日本100名城にも選出された美しい城・名古屋城は、名古屋のランドマークともいえる存在。天守閣(※1)の屋根に飾られた金鯱(きんしゃち)がシンボルで、日本では「名古屋城といえば金鯱」と思い浮かべる人もいるほど。
敷地内には、江戸時代の最先端技術で建てられたという本丸御殿や、御殿の庭園として国内最大規模の敷地面積を誇る二之丸庭園、1612年の創建時から現存する西南隅櫓(せいなんすみやぐら)があります。
なお、天守閣は2018年5月から復元工事が行われており、2022年末(予定)まで入場できないので注意しましょう。
※1:天守閣……日本の城郭に建てられるもっとも高い建築物。その城のシンボルとなる。
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熱田神宮
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名古屋市にある神社・熱田神宮(あつたじんぐう)は、日本神話に登場する3種の神器(※2)のひとつ、草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)が本殿に祀(まつ)られていることで有名な神社です。
地元の人々からは熱田さんの名称で親しまれており、五穀豊穣・恋愛・子宝・安産などへのご利益を求めて、年間600万人以上の人が訪れます。
本殿だけでなく、本殿を取り囲む参道「こころの小径」にも、さまざまなパワースポットが点在します。眼病平癒の御利益が得られる清水社や、願いが成就するという楊貴妃の石塔などが人気です。
※2:三種の神器……日本神話に登場する3つの宝物。八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・草薙神剣(あめのむらくものつるぎ)の総称。
トヨタ産業技術記念館
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トヨタ産業技術記念館は、有名な自動車メーカー・トヨタグループの博物館です。館内は自動車館と繊維機械館に分かれており、日本の自動車産業と繊維産業の歴史を学ぶことができます。
あまり知られていませんが、トヨタのルーツは自動車ではなく機織り機。繊維機械館にはトヨタグループの創始者・豊田佐吉が発明した自動織機のほか、最新の紡織機械など約100台が展示されています。
自動車館では、トヨタの歴代のエンジンなど自動車の部品が展示されています。自動車についての知識が深まり、子どもだけでなく大人も楽しめます。
徳川園
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「徳川園」は、44ヘクタールもの敷地をもつ日本庭園です。池泉回遊式(※2)の庭園で、散策をしながら風情ある庭の景色を眺めることができます。春はボタン、夏はハナショウブ、秋はヒガンバナ、冬はサザンカと、四季折々の花々を楽しめるのもポイントです。
※2:池泉回遊式……庭の中央に池をもつ日本庭園。池の周りを歩いて周りながら、庭の景色を眺めて楽しめる。
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徳川園は、紅葉の名所でもあります。秋には300本のモミジやニシキギが色付き、庭園の中心にある池・龍仙湖とのコントラストが見事です。毎年11月から12月にかけて紅葉祭が開催され、夜間は紅葉のライトアップが行われます。
犬山市とは・オススメのスポット
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愛知県北部の犬山市は、日本最古の天守閣が現存する「犬山城」の城下町として栄えた場所です。古くは小京都(京都のように風情のある街並み)と呼ばれ、歴史を感じさせるスポットがいまも残っています。
名古屋市から犬山市までは車で1時間ほどです。電車の場合は名鉄名古屋駅から特急を使い犬山駅下車。所要時間は約25分、料金は910円です。
博物館明治村
犬山市で近年人気急上昇中のスポットといえば「博物館明治村」です。明治時代がコンセプトのテーマパークで、明治時代の建物が移築された園内には、レトロな雰囲気が漂います。
明治時代風の衣装をレンタルして園内を散策したり、当時実際に運行していた蒸気機関車に乗ったりして、明治の暮らしを垣間見ることができます。近年は人気アニメ「るろうに剣心」とのコラボイベントも実施。ファンからも注目されています。
犬山城
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犬山城は、2004年まで個人が所有していた珍しい城です。1537年に建てられた天守閣は、日本最古の天守閣といわれ国宝にも指定されています。天守閣からは犬山市内が一望できて、フォトスポットとしても人気です。
また、犬山城の眼下に広がる城下町は、食べ歩きグルメが充実したエリア。周囲を散策しながら団子や、豆腐に味噌をかけて焼いた田楽などの城下町グルメに舌鼓を打ちましょう。
蒲郡市とは・オススメのスポット
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愛知県の南東部にある蒲郡市(がまごおりし)は、三河湾と山々に囲まれた風光明媚な市。美しい自然や温泉で有名です。名古屋市からは車で1時間ほど。電車の場合は名古屋駅からJR東海道本線で蒲郡駅まで約40分、970円です。
蒲郡温泉
蒲郡温泉は愛知県最大の温泉地です。海岸沿いに宿泊施設が並び、温泉とともに美しい海を望むこともできます。海の向こうに見えるのは蒲郡竹島。三河湾に浮かぶ無人島で387メートルの橋で陸地と結ばれています。
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島の中心には、1181年創建の歴史ある神社「八百富神社(やおとみじんじゃ)」があります。開運や安産、縁結びのご利益があるとされ、女性が多く訪れます。
岡崎市とは・オススメのスポット
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愛知県東部の岡崎市は、日本文化と歴史を感じられる場所。江戸幕府の開祖・徳川家康が生誕した城「岡崎城」のような、歴史ファンに愛されるスポットがあります。
名古屋市から岡崎市までは車で約1時間。電車の場合JR東海道本線で、名古屋駅から岡崎駅に約30分、620円で行けます。
岡崎城・岡崎公園
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岡崎城は徳川家康が生誕した城で、現在の建物は1959年に再建されたものです。周囲は岡崎公園として整備されています。
岡崎公園は、日本さくら名所100選に選ばれた桜の名所です。毎年4月に開催されるさくら祭では、総勢700名余りの武士や姫君が練り歩く家康行列や、桜のライトアップが行われます。
知多半島とは・オススメのスポット
愛知県には2つの半島があります。名古屋エリアから見て南側が渥美(あつみ)半島、西側が知多(ちた)半島です。周囲を海に囲まれた知多半島には、美しいビーチが点在するほか、おいしい海産物もいただけます。
名古屋市から知多半島までは車で約1時間。名鉄常滑(とこなめ)線を使えば、名鉄名古屋駅から知多半田駅までおよそ30分、660円です。
ビーチ
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知多半島の南端にある南知多町(みなみちたちょう)には、サンセットビーチや内海海水浴場などのビーチが点在し、夏になると大勢の海水浴客で賑わいます。
またタコやタイ、アナゴ、フグなどが水揚げされており、町内の飲食店で新鮮な魚介類がいただけます。
やきもの散歩道
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知多半島の西岸にある常滑市は、常滑焼(とこなめやき)で有名です。常滑焼は、この地域で採れる鉄分を含んだ朱泥(しゅでい )という土を使っていて、滑らかな手触りと温かみのある風合いが特徴の焼き物です。
市内には、焼き物を使った歩道やオブジェを設置した「やきもの散歩道」があり、さまざまな常滑焼を目で見て楽しめます。
豊田市とは・オススメのスポット
愛知県の東部にある豊田市は、日本の自動車産業の拠点ともいえる場所です。名古屋市からは車で1時間ほどです。
トヨタ会館
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豊田市でもっとも有名なスポットのひとつが、トヨタグループの企業博物館「トヨタ会館」です。歴代から最新まで、さまざまなトヨタ車が展示されているほか、最新の自動車関連技術を学べたり、工場見学を楽しんだりできます。
入場料も無料なので、車好きの方はぜひ足を運んでみてください。
香嵐渓
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豊田市には、東海エリア有数の景勝地である香嵐渓(こうらんけい)という渓谷があります。川の両岸にはモミジが立ち並び、秋になると一斉に色付き、鮮やかな紅葉が楽しめます。なお、春から夏にかけては、カエデなどの青紅葉も美しいと評判です。
豊川市とは・オススメのスポット
豊川市は愛知県南部、東三河地方に位置する市です。名古屋市からは車で1時間15分ほど。
豊川稲荷
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日本三大稲荷に数えられるお寺「豊川稲荷」が観光名所。境内の一角にある霊狐塚(れいこづか)は、大小1,000体のキツネの石像が並べられています。
これらの石像は、願い事をする人や願いが叶った人が奉納したもの。商売繁盛や家内安全、福徳開運のご利益があるとされるパワースポットです。
愛知県のグルメ
愛知県では、名古屋メシと呼ばれるグルメが食べられます。鰻の蒲焼きにだし汁をかけていただくひつまぶしや、トンカツに味噌ベースのソースをかける味噌カツなど、この地域ならではのグルメが満載です。
ホテル
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愛知旅行では、名古屋市内のホテルを拠点にするのがおすすめ。東海環状自動車道や東名高速道路などを活用し、名古屋市内から県内全域にアクセス可能です。レンタカーでの移動となるため、事前に手配だけ済ませておきましょう。
名古屋市内のみ観光する場合は、JR線などの在来線や地下鉄を利用します。名古屋駅前にホテルを抑えておきましょう。
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アクセス
中部国際空港(セントレア) Photo by Pixta
愛知県・名古屋市へのアクセスをご紹介します。
飛行機で東京から
成田空港または、羽田空港から中部国際空港(セントレア)に飛びます。所要時間は60分程度です。料金は7,000〜20,000円です。
セントレアの国際線ターミナル「第2ターミナル」から、最寄り中部国際空港駅から徒歩7分ほど。帰りの便でセントレアを利用する人は、早めの行動がオススメです。
新幹線で東京から
東京駅から東海道新幹線で名古屋駅に向かいます。乗車する新幹線によって所要時間が異なり、のぞみなら1時間40分程度、各駅停車のこだまなら2時間40分程度です。料金は10,360円(自由席)〜です。
高速バスで東京から
東京駅の鍛冶橋駐車場か新宿駅のバスタ新宿から乗り込むのがオススメ。名古屋駅までの所要時間は、5時間50分程度です。夜行バスも運行しているため、時間を有効活用したい場合は検討してみましょう。料金は2,000〜8,000円と日時によって異なります。
まとめ
見どころがいっぱいの愛知県は、2、3日かけてじっくりとまわるのがオススメ。時間のない方は、新幹線や空港からのアクセスもよい名古屋市を中心にまわるとよいでしょう。